しゅちょう?くびちょう?「首長」の正しい読み方は?

明日・2月7日、石破総理大臣とトランプ大統領による最初の日米首脳会談が行われますね。よい方向にまとまることを祈りつつ、本日は「首」という字の入った日本語クイズをお送りします。

【問題1】「首長」ってなんと読む?

「首長」という日本語の正しい読み方をお答えください。

ヒント:「集団・組織を統率する長」などの意味をもつ言葉です。

<使用例>

「総理大臣は、内閣の首長でもあります」

かな4文字です。
かな4文字です。

…さて、正解は?

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正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 首長(しゅちょう) です。

こちらが正解ですが「くびちょう」という読みかたも耳にしたことがありますよね?
こちらが正解ですが「くびちょう」という読み方も耳にしたことがありますよね?

「首長(しゅちょう)」が正式な読み方ですが、役所などでは「市長」との混乱を避けるため、あえて湯桶読みの「くびちょう」を使う慣例があるようです。「市立」と「私立」を区別するために、あえて後者を「わたくしりつ」と読んだりするのと同じ形です。昨今、ニュース報道で「県知事」を「県の首長(くびちょう)」と表現する例がありましたので、おさらいしておきました。

さて、2問目にまいりましょう。

【問題2】「首塚」ってどういうもの?

パワースポットとしても注目されている「首塚(くびづか)」とはどういう場所でしょうか?以下の選択肢の中から、正しいものを選んでください。

1:偉人の生前の偉業を称えた場

2:高名な将軍をまつった墓

3:武将の頭部を埋葬した墓

「首塚」の説明として正しいのはどれ?
「首塚」の説明として正しいのはどれ?

…さて、正解は?

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正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 3:武将の頭部を埋葬した墓 です。

合戦で亡くなった武将の頭部を埋葬した塚(墓)を言います。

その昔、合戦で「首をとる」「首をあげる」という表現があり、敵の大将の頭部を戦果の証(あかし)とした文化がありました。その「首=頭部」を埋葬した墓を「首塚(くびづか)」と言います。これに対し、合戦場に残されたりした胴のみを埋葬した墓が「胴塚(どうづか)」です。

頭部と胴体が別々に埋葬されている、というのは、現代的な感覚ですともの悲しさを感じそうですが、「首塚」があるということは、何かを得るために勇猛に戦った英霊の墓である、とも考えられます。パワースポットとしても有名な東京・大手町の「平将門首塚(たいらのまさかどのくびづか)」は、生前に大変な勢いを誇り、死後も日本三大怨霊と呼ばれる平将門の御霊(みたま)のために祈り、真摯に願いごとをすると、叶った例が多い…といわれているからです。

たいへん厳かな場所ですので、訪れる際には礼節を忘れずにまいりましょう。

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本日は「首」という字の入った日本語から、

・首長(しゅちょう)

「くびちょう」とも読まれる理由や、

・首塚(くびづか)

とはどんな場所であるのか、という言葉の背景をおさらいいたしました。

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Precious.jp編集部 
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参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/NHKホームページ/千代田区観光協会ホームページ/漢字文化資料館ホームページ/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
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ILLUSTRATION :
小出 真朱