「吐く」って、「はく」以外になんと読む?
明日・5月9日は『呼吸の日』です。新緑の美しい季節、風のそよぎに深呼吸すると、自然への感謝と生きる喜びを感じるころであり、5(こ)9(きゅう)の語呂合わせもあって「よりよい呼吸を考える日に」というコンセプトで制定された記念日になります。
呼吸といえば、吸ったり吐いたりしますね。ということで本日は「吐」という字に関する日本語クイズをお送りします。
【問題1】「吐く」の意外な読み方は?
「吐く」の「(は)く」以外の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「息などを吐き出す」「口に出して言う」などの意味で使われる言い回しです。
<使用例>
「昨日、膨大な量の納品が終わって、今日はようやくひと息吐く余裕が出たところよ」

…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は… 吐く(つ-く) です。

表外読みではありますが、例文の「ひと息吐く」のほかにも、「ため息を吐く」「うそ吐き」など、たいへんポピュラーな言い回しであり、「吐」を「は」と読むと、明かに誤読になってしまします。「吐く」と書いて「(つ)く」と詠むケースがあるということを、覚えておきましょう。
さて、2問目にまいります。
【問題2】「吐かす」の意外な読み方は?
「吐かす」の、「(は)かす」以外の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「言う」をいやしめていう語です。「言いやがる」に似たニュアンスをもつ言い回しです。
<使用例>
「あいつは、屁理屈を吐かしては作業をサボろうとしやがるから、気を付けろよ!」

…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は… 吐かす(ぬ-かす) です。

「吐かす」は、「言う」という行為にあざけりを込めた言い回しです。「ふざけたことを吐(ぬ)かすな」「平然とウソを吐(ぬ)かしやがって!」など、「吐」を「は」ではなく「ぬ」と読むケースがございます。品のいい言葉とは言えませんが、大人の知識としてお留め置きください。
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本日は、5月9日『呼吸の日』にちなんで、「吐」という字を掘り下げ、
・吐く(つ-く)
・吐かす(ぬ-かす)
の読み方、言葉の背景についておさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/日本記念日協会ホームページ/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱