「特長」「特徴」「特調」…それぞれどんな「とくちょう」?
明日・5月11日は『母の日』にも重なっていますが、5(ご)10(とう)1(ち)の語呂合わせで『ご当地キャラの日』『ご当地スーパーの日』という記念日でもあります。「ご当地もの」といえば、各地それぞれの特色を活かしたものですので、本日は「特色」をキーワードにした日本語クイズをお送りします。
【問題1】それぞれの「とくちょう」は?
「他と比べて特に目立つ点」という意味で使われる日本語「とくちょう」の漢字表記として正しいものを、以下の選択肢の中から選んでください。
1:特長
2:特徴
3:特調

…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は… 2:特徴 です。

「特長」は、「特別の長所」を意味する言葉で、「ほかよりも特に優れている点」のことです。これに対し「特徴」は「ほかと比べて特に目立つ点。際立ったしるし」のことで、必ずしも「長所」を指すわけではありません。「短所が特徴」というケースもあるわけです。そして「特調」は、税務署の「特別調査」の略語として使われている言葉です。
さて、「ご当地もの」は、「特徴を強調するもの」ですので、2問目は「強」という字の入ったクイズです。
【問題2】「強持て」ってなんと読む?
「強持て」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「おそれられて、かえって優遇されること」という意味です。
<使用例>
「あのお店には、そうとうな強持ての用心棒がついている、ってうわさよ」

…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は… 強持て(こわも-て) です。

同義で「怖持(こわも)て」とも表記しますが、「強(こわ)い」は「強情だ。抵抗力が強い」「固くごわごわしている」などを意味する言い回しです。これに「厚遇される。ちやほやされる」という意味の「モテる」の感じ表記「持てる」が合わさった言葉が「強持て」です。怖がられることで優遇される(=モテる)という意味です。
ちなみに同音異義の「強面/怖面(こわもて)」は「怖い顔つきで他人をおびやかすこと。相手に対して強い態度に出ること」という意味です。
***
本日は、5月11日『ご当地スーパーの日』『ご当地キャラの日』にちなんで、「特色」をキーワードに、
・特長・特徴・特調
「とくちょう」と読む言葉のそれぞれの意味の違いと、
・強持て(こわも-て)
の読み方、言葉の背景をおさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/日本記念日協会ホームページ/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱