日々の疲れを洗い流し、心身共にリフレッシュできる温泉旅。天然資源である温泉はその土地ごとの個性があり、ただ体が温まるだけでなく、全身の凝りがほぐれるのを感じられたり美肌に近づけたりなど、普段の入浴では得られないさまざまな恩恵をもたらしてくれます。
そうした温泉のポテンシャルをしっかりと実感できる九州の名宿を、温泉ジャーナリストの植竹深雪さんがピックアップ。今回ご紹介するのは、鹿児島県指宿市にある「悠離庵(ゆりあん)」です。

公式サイト
全室露天風呂付き!里山に佇むヴィラにて美肌の湯をひとり占めする
鹿児島県指宿市の市街地から車で15分ほど。山道を抜けた先に突如現れる「悠離庵」は、約2万坪の広大な敷地に15棟の離れが点在するラグジュアリーな温泉宿。全室に源泉かけ流しの露天風呂を完備し、心も身体も癒やされる極上のひとときをゲストにもたらしてくれます。


「日常の喧騒を忘れさせる清々しい自然の中で、誰にも気兼ねすることなく指宿温泉を堪能できるのは格別。その雰囲気のよさもさることながら、ここは湯自体が素晴らしく、心地よい浴感の湯が肌に優しくなじみます」(植竹さん)

「泉質は、ナトリウム-塩化物泉。もともと塩のヴェールによる保温・保湿効果が期待できる湯ですが、さらに指宿温泉は潤いをサポートするメタケイ酸も豊富です。その相乗効果でしっとり美肌に近づけたのを実感できました」(植竹さん)

「15棟のうち13棟はプライベートプール付き。温泉水を使用しており、一年を通して泳ぐことができます。プールサイドからは、錦江湾や指宿の街並みを一望できて気分爽快。温泉とプールを気の赴くまま行き来したり、傍らのデッキチェアで一休みしたり…。名湯と共にリゾート気分も満喫できて、心身を解放するのにぴったりな環境だと思います」(植竹さん)


客室は部屋ごとに造りやデザインが異なりますが、大きく分けると「和風離れ」と「アジア風薩摩ヴィラ」の2タイプ。「和風離れ」は、日本の伝統的な趣を基調としつつモダンな雰囲気。木の温もりのある空間で、自然との調和を感じながら心静かに寛ぐことができます。


「アジア風薩摩ヴィラ」は、バリ島のリゾートを思わせるデザインで、開放的な空間が特徴。家具やインテリアもアジアンテイストで統一されており、異国情緒を感じながら温泉に浸かるユニークな旅時間を過ごすことができます。


薩摩の味覚が目白押し!個室レストランで郷土料理を堪能する
夕食や朝食は、完全個室のレストラン「ゆくさ つむぎ亭」で。客室だけでなく食事処もプライベート感を重視した造りで、人目を気にせず薩摩の四季を味わうことができます。

ディナーは指宿ならではの海の幸や、地元で採れた新鮮な食材をふんだんに使用した創作料理。黒豚料理やさつま揚げ、鶏飯などご当地色も感じられるメニューが散りばめられたコース料理は見た目にも美しく、口にするたびに感動を与えてくれると評判です。

「鶏飯とは、鹿児島南方の奄美大島が発祥で、本土でも親しまれている郷土料理。ほぐした鶏肉、干ししいたけ、錦糸卵などをご飯にのせて鶏ガラのスープをかけてお茶漬けのようにいただきます。出汁の旨味が染みわたるようで、旅ならではの味覚の余韻にひたることができました」(植竹さん)

以上、「悠離庵」をご紹介しました。里山の自然に囲まれた優雅な離れで、指宿温泉の名湯を思う存分、堪能したい人は次の旅先候補のひとつに加えてみてはいかがでしょうか。
問い合わせ先
- 悠離庵
- 住所/鹿児島県指宿市十二町6771-6
客室数/全15室
料金/朝夕2食付き 2名1室1名¥36,300~ - TEL:0993-22-2217(ふじリゾート予約センター)
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- WRITING :
- 中田綾美
- EDIT :
- 谷 花生(Precious.jp)