まるで補正下着のよう!呼吸とストレッチで「前側の筋膜」を整える

前側の筋膜は胸、お腹、太ももの前面にかけて広がり、姿勢や体型に密接に関わっています。そして実は、ここがいちばん、日常のクセに引っ張られて固まりやすいパーツでもあります。

並んでいる二人の女性 筋膜リリースの指導をしている
 

長時間のデスクワーク、前かがみのスマホ姿勢、浅い呼吸、毎日のこんな習慣が、体の前側をギュッと縮めていきます。胸が閉じて肩が内巻きになり、骨盤は前に傾き、背中が丸くなる。結果、猫背、反り腰、ぽっこりお腹、フェイスラインのたるみ…。「なんか老けてきた?」と思ったら、それは年齢よりも「筋膜の硬さ」が原因かもしれません。

そんな前側の筋膜に直接アプローチできるのが、エイジングデザイナーの村木宏衣さんの筋膜リリースメソッド。ストレッチと深い呼吸を組み合わせ、壁を使って行うシンプルな方法で、誰でも無理なく始められます。

ポイントは、深い呼吸を前側の筋膜に送り込むイメージで行うこと。これだけで、ガチガチだった前面がふわっとゆるみ、自然と姿勢が起きてくるのを感じられるはず。まるで、内側から補正下着を着せられているような感覚です。さらに、筋膜がほぐれると内臓の位置も安定しやすくなり、代謝やホルモンバランスもサポート。見た目の引き締まりだけじゃなく、内側からの変化まで実感できるので、是非試してみてくださいね。

■Step1:壁に左手をついて、右足を一歩後ろに動かす

頭頂部から一本の糸で軽く引き上げられるつもりで立ちます。それから、壁に左手をついて、右足を一歩後ろに動かし、足の甲を床につけます。これが基本姿勢です。

壁に左手をついて、右足を一歩後ろに動かす
 

■Step2:右手を上に挙げて軽く後ろに反らす

Step1の体勢のまま、右手をまっすぐ上に挙げて軽く後ろに反らしましょう。

右手を上に挙げて軽く後ろに反らす
 

■Step3:左の脇腹、右の肋骨、右の鎖骨の順番に息を入れる

Step2の体勢のまま、左の脇腹、右の肋骨、右の鎖骨の順番に息を入れるように意識します。まず左の脇腹に息を入れるように4秒吸って、8秒吐く、という深呼吸を3回行います。次に、右の肋骨、右の鎖骨の順番で、息を入れるように意識しながら同様に深呼吸を行いましょう。

次に手足のポジションを変えて(右手を壁について、左手を挙げ、左足の甲を床につける)同様に行いましょう。

左の脇腹、右の肋骨、右の鎖骨の順番に息を入れる
 

【まとめ|猫背もたるみも解消!筋膜リリースメソッド4か条】
1)前側の筋膜の硬化は日々のクセが大きく関係し、猫背やたるみを引き起こす原因のひとつに。
2)胸・お腹・太もも前面に広がる筋膜は、長時間のデスクワークや浅い呼吸で徐々に硬くなってしまう。
3)ストレッチと深い呼吸を組み合わせることで、内側から前側の筋膜にアプローチできる。
4)筋膜がゆるむと姿勢が整い、内臓も安定。代謝や肌の調子も改善し、外見と内面の両方に効果あり。

以上、「猫背もたるみも解消!筋膜リリースメソッド」を教えていただきました。

アンチエイジングメソッドに限定して、毎週土曜日にテーマを変えてお届けします。

次回は6月14日の更新です。お楽しみに!

村木宏衣さん
エイジングデザイナー
(むらき・ひろい)大手エステティックサロン、整体院、美容医療クリニックでの勤務経験を経て、小顔、リフトアップ、むくみ、ボディメイキングなど女性の悩みに対して、独自の「村木式 整筋」メソッドを確立。2018年「クリニックF」内「Amazing♡ beauty」を開設。『10秒で顔が引き上がる 奇跡の頭ほぐし』(主婦の友社)は24万部を突破し、『10秒で疲れが取れる 奇跡の目元ほぐし』(主婦の友社)も好評。 また、ご自身がプロデュースした美顔器「アメージングローラー」も発売中。「村木式整筋」メソッドのテクニックをセルフケアで簡単に再現できると話題に。ほかにも『10秒で10歳若返る 奇跡のたるみリフト』(主婦の友社)。 Instagram
体験者:北 真実さん
メーカー勤務
「脇腹や胸元がじんわりゆるんで気持ちがいいし、呼吸が徐々に深くなると同時に、体がスッと正しい位置に戻る感覚があります。姿勢もまっすぐに整いやすいですし、忙しい毎日の中でも、たった数分でリセットできるのもいいですね。覚えれば、無理なく続けられるのも簡単さも魅力です」
PHOTO :
松原敬子
EDIT&WRITING :
荒川千佳子