東京都庁に隣接し、日本初のハイアットホテルとして1980年に開業した「ハイアット リージェンシー 東京」。近年館内全体の大幅なリニューアルを経て、より洗練された上質な空間とおもてなしを体験できるホテルへと生まれ変わりました。

ホテル館内にあり、本格的な上海料理と北京料理を得意とする中国料理「翡翠宮」では、2025年8月31日(日)までの期間、スペシャルシェフ招聘イベント第4弾として、「ハイアット セントリック レイクサイド 寧波 ホテル」の中国料理レストラン「同源600(トンユアン600)」の総料理長であるワン・ビン氏とコラボレーションした特別メニューが提供されています。

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中国料理「翡翠宮」

中国の本場の味を楽しめるイベントとして、過去開催時には大変注目されてきた本イベント。第4弾でコラボレーションしているワン・ビン氏は、「ハイアット セントリック レイクサイド 寧波」の開業当初から料理長を務めるベテランのシェフです。

中国浙江省に位置し上海からもそう遠くない湾岸の街、寧波(ニンポー)は、新鮮な魚介類が楽しめる街としても知られいます。そんな寧波でいただける寧波料理は「鮮(鮮度)」と「醇(まろやかさ)」を料理の真髄としています。

「同源600」では、鮮と醇の調和に深く通ずるワン・ビン氏のもと、地元食材を活かした寧波料理を提供。伝統と革新が融合した五感で味わう独自の中国料理が好評を博しています。

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ランチコース ¥10,000、ディナーコース¥16,000、¥22,000(いずれも税・サービス料込み)※本記事で紹介している内容は、¥22,000のディナーコースの内容です

今回の「シェフ招聘イベント第4弾」では、特別メニューとしてアラカルト12品、ランチコースと2種のディナーコースが翡翠宮にて提供されています。

今回、Precious.jpライターがディナーコースを体験させていただきました。実食レポートを交えて、コースの詳細をご紹介します。

翡翠宮「シェフ招聘イベント第4弾」ディナーレポート

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美しいカトラリーに気分が高まります

エレガントさとモダンな雰囲気を兼ね備えた「翡翠宮」。特別な空間へ一歩足を踏み入れれば、非日常的な雰囲気と、美しい装飾やカトラリーにお食事への期待が高まります。

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前菜の盛り合わせ。写真左上より「渡り蟹のピリ辛醤油漬」「青菜の黒トリュフソース」「チェリートマトのクリームチーズ 燕の巣添え」「寧波式イカの野菜巻き」「冬瓜の蒸し物 ウニ、キャビアのせ」「茹で鶏肉の葱油ソース」

お食事は前菜の盛り合わせより始まります。「渡り蟹のピリ辛醤油漬」「青菜の黒トリュフソース」「チェリートマトのクリームチーズ 燕の巣添え」「寧波式イカの野菜巻き」「冬瓜の蒸し物 ウニ、キャビアのせ」「茹で鶏肉の葱油ソース」の6品と、豪華な盛り合わせです。

やはり中心となるのは海鮮。中でも、冷菜を担当した副料理長のゴン・ロンロン氏が手掛ける、新鮮な蟹を使った「活き蟹のピリ辛醤油漬け」は、蟹本来の豊かな風味が存分に楽しめる冷前菜です。

ソースには酢、わさび、にんにく、唐辛子、オイスターソースなど多彩な味わいの素材が使われており、酸っぱすぎるわけでも辛すぎるわけでもなく、蟹の味わいも損なわない、酸味・辛味・うま味・甘味・塩味といった味のバランスがとれた素晴らしいひと品でした。

酢・塩・発酵唐辛子で72時間マリネすることで淡白な冬瓜に奥深さを加えた「冬瓜の蒸し物」や、ぷちぷちとした食感も楽しい「寧波式イカの野菜巻き」、さっぱりとした味わいが夏の食卓に相応しい「チェリートマトのクリームチーズ 燕の巣添え」も絶品です。

海鮮・お肉を使った主食料理が続々と登場

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蟹とトマトの冷製スープ キャビア添え

ここから海鮮やお肉を使った主食料理が続々と登場します。

スープは、蒸し上げた蟹から丁寧に取り出した蟹肉と蟹味噌を重ね、キャビアをあしらったもの。あと掛けでいただく澄ましスープは完熟トマトを裏漉しして仕上げています。さっぱりとしたトマトの味わいとともに、蟹のうま味が口いっぱいに広がります。キャビアの上品な塩気もアクセントに。

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白身魚と海老、豚肉の包み揚げ

「白身魚と海老、豚肉の包み揚げ」の、餡(中身)のベースとなるのは、中国では黄魚と呼ばれ、広く愛されている魚であるイシモチです。そこへ叩いてミンチにしたバナメイエビと、うま味を引き立てる豚の背脂(猪肥膘)を合わせ、なめらかでコク深い餡に仕上げています。

外側を包んでいるのは豚の網脂(猪網油)というもの。上品な脂のうま味やコク、魚介の風味、合わせていただくチリソースの甘辛い味わいがよく合います。周りを彩るのは紫芋を揚げたもので、こちらも一緒にいただけます。

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ツブ貝の葱生姜炒め

こりこりとした食感が楽しめる「ツブ貝の葱生姜炒め」。ツブ貝の繊細な食感を活かすため、貝を極薄にスライス。素材本来の持ち味を損なわないよう、軽く塩・胡椒・片栗粉で下味をつけて炒めているそう。生姜の細切りとねぎが味わいと香りに変化をもたらします。

油を使うことが多くメニューにも油ものが並ぶ中華料理ですが、香味野菜の爽やかな風味や、素材の味を感じられるやさしい味付けで、そこまで油を感じすぎることなく、軽くいただけるのもうれしいポイントでした。

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豚スペアリブと餅の醤油煮込み

お肉料理は「豚スペアリブと餅の醤油煮込み」です。スペアリブの骨を抜き、代わりに米粉餅をプラスした煮込み料理です。じっくりと煮込んだお肉のとろけるようなやわらかさに、濃厚でコクがあり、甘みのあるソースがよく合います。もちもちとした米粉餅は、肉のうま味をたっぷりと吸い、食感と味わいの違いも楽しめます。

こちらは、お米が欲しくなるようなこってりとした味わいでした。今回ペアリングとして赤ワインを一緒にいただいたのですが、お酒がとてもすすみます。お肉の上に振りかけられているのは、陳皮を粉末にしたもの。広東料理などでよく使われる食材だそうです。ほのかに香る柑橘が相性抜群です。

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太刀魚と豚肉の挟み蒸し

まだまだメインは続きます。「太刀魚と豚肉の挟み蒸し」は、骨を取り除いた太刀魚に、生姜やねぎで下味をつけた豚バラのミンチを詰め、さらにそれをスペアリブの上に重ねて蒸したお料理です。ほろほろ崩れるほどやわらかい太刀魚が絶品です。

寧波のお料理の特徴のひとつに、発酵調味料を使ったお料理が多いそう。このお料理も、もち米と酒粕の発酵食材である酒醸で2時間マリネしたスペアリブが使われており、全体の味わいをやさしく調和させています。最後に熱した油を香味豊かな青ねぎに注ぎ、うま味たっぷりの魚醤ベースのお醤油をかけていただきました。

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和牛肉の江南式煮込み

もうひと品、お肉料理としていただいたのが「和牛肉の江南式煮込み」です。とろけるやわらかさの和牛肉に、甘みのあるグレーズ(ソース)を絡めていただきます。香ばしく揚げたアーモンドスライスが添えてあり、香りや食感のアクセントになっていました。

お肉もお魚も盛りだくさんのメイン料理でしたが、ひとつひとつの味わいや調理法の違いなどを堪能させていただき、寧波料理の奥深さを感じました。

デザートや紹興酒もいただきました

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杏仁豆腐 ブルーベリーソース、南瓜の蒸し菓子

デザートにいただいたのは「杏仁豆腐 ブルーベリーソース」「南瓜の蒸し菓子」の2品です。しっかりとした味付けのお料理が続いたあとの、さっぱりとした杏仁豆腐は、お口直しにも好適。もちもちとした蒸し菓子は、初めて食べる味ながらも、なんだか懐かしさも感じる素朴でおいしいひと品でした。

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紹興酒

また、同じ浙江省に位置する紹興を代表するお酒、紹興酒もいただきました。寧波の料理には香りづけとして紹興酒が用いられることも多いため、紹興酒との相性もよいそう。ペアリングとしてセレクトが可能なため、ぜひ寧波料理をいただく際には一緒に楽しんでみてくださいね。


スペシャルメニューは、2025年8月31日(日)までの期間限定で提供中です。今回ご紹介したコースメニューのほか、アラカルトメニューとして、素材の持ち味を活かした寧波らしいお味の「くず芋と甘エビのサンド キャビアのせ」といった前菜や、風味豊かな雪菜という野菜を使った「雪菜と白身魚のつゆそば」といった麺料理など、多彩なメニューが用意されています。

大切な人とのお食事や、会食などにも好適です。寧波料理は日本人の舌に合うようなお味のメニューが多いのも、足を運びやすいポイントだなと感じました。

ぜひ本場の寧波料理を、ハイアット リージェンシー 東京でお楽しみください。

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この記事の執筆者
フリーランスの編集者・ライター。グルメやスイーツ、ライフスタイル系の記事執筆・編集を中心として活動中。元システムエンジニア、プログラマの経験を持つ。二児の母。趣味は料理、SNS、写真を撮ること、美味しいものを食べること。麺類と辛いもの、自分のために買うご褒美スイーツが特に好き。
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EDIT :
小林麻美