2025年に発表された渾身のタイムピースがすべての “物語” の扉を開く…時を装い、時をまとう歓び【心を揺さぶる「新作ウォッチ」】
光を遊ばせる装飾、感情を揺らす色、意志を刻む技巧が手元に華やぎを添え、仕草に凛とした気配を重ねていく──。そんな魅力を携えた姿で現れた、今年の新作ウォッチ。
ジュエリーのように装うもの、変貌を遂げたアイコン、クラシックの刷新、詩情を紡ぐもの、スモールサイズ…etc.。今という時代を照らす、美しきシグネチャーがここに。
【BREGUET(ブレゲ)】露わになったメカニズムと精緻なギョウシェ模様に職人の技と情熱を感じて

ブレゲゴールドの地板とブリッジが露わになった構造は、時計師の視点でムーブメントを眺めるという思想を具現化したもの。新たに採用されたサテン&グルネイユ仕上げが、構成に豊かな表情を与えている。ギョウシェ彫り文字盤には、半透明のグラン・フー・エナメルを重ね、セーヌ河の流れを象った模様が浮かび上がる。10時位置にはレトログラードセコンドを配す。

裏蓋からは三日月形のプラチナローターとムーブメントの全景が広がる。縦方向のブラッシュ仕上げが、構造に抑揚と奥行きを与えて。
ムーブメントの構造そのものを見せるという視点で、2005年に誕生した『トラディション』。地板やブリッジのすべてを開示する設計は、時計職人が覗き込む内部の風景を、そのまま文字盤に昇華したようです。
最新作は創業250周年を記念し、独自の合金ブレゲゴールドを採用。淡く艶めく輝きが、構造の立体感を際立たせます。そこに重ねられるのが、ブルーのグラン・フー エナメルで彩られたギョウシェ彫りダイヤル。セーヌ河の流れを空からとらえたような模様が、時の指標を鮮やかに浮かび上がらせます。10時方向にはレトログラードセコンド。視線が導かれるたびに、技術と詩情が精緻に交差します。
裏蓋には、創業者が考案した初期の自動巻きローターに着想を得た、三日月形のプラチナローターを搭載。技術の美とは、隙なく埋めることではなく、余白を生かして魅せることである。この時計はそう語りかけてくるようです。
※掲載商品の価格は、税込みです。
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