顔が疲れて見える日にこそ効果てきめん!側頭部ほぐしが効く
今回ご紹介する筋膜リリースのポイントは側頭骨。
側頭骨とは、耳の上あたりに広がる頭蓋骨の一部で、この周辺には側頭筋や頭筋膜、耳まわりの結合組織が複雑に重なり合っています。日常生活においては、無意識の食いしばりや長時間のパソコン作業、ストレスなどによってこの部分が硬直しやすく、これにより頭皮や表情筋がこわばり、むくみやたるみ、さらには目が重たく開きづらいといったサインが現れるのです。

そこでエイジングデザイナーの村木宏衣さんが教えてくれるのが、側頭骨周りの筋肉や筋膜、結合組織を効率よくほぐす筋膜リリースの方法。これは目の疲れを一掃して大きく見せる、顔のリフトアップ、シワ解消、耳の聞こえがクリアになるなど、美容面だけでなく、仕事のパフォーマンスも上がるメソッドです。
側頭骨周りを緩めると、まず血流とリンパの流れが改善され、余分な水分や老廃物が排出されやすくなります。これによりフェースラインやまぶたの重さが軽減され、顔全体がすっきり! また、側頭骨と頬骨は構造的に連動しているため、側頭骨周りの緊張がゆるむことで頬骨周辺の筋膜や表情筋も動きやすくなり、咬筋(こうきん)や大頬骨筋といった立体感を支える筋肉の働きが向上し、顔の左右差が修正され、歪みが整う効果も。
加えて連動している眼輪筋や上眼瞼挙筋への圧迫が和らぎ、柔軟性が高まります。するとまぶたが引き上がりやすくなるため、上まぶたのたるみや目の腫れぼったさが改善され、ぱっちりとした印象的な眼差しに。
見た目印象だけでなく、頭や目の重だるさ、耳のつまり感が解消される効果もあり、仕事も捗りやすくなりますから、ぜひ習慣化してコリと疲労を溜めないように心がけてみてくださいね。
■Step1:側頭骨を持ち上げながら、耳を下に引っ張る
側頭骨は耳の上にあります。まず人さし指、中指、薬指、小指で頭部に置き、親指は耳の上の少しくぼんでいるところにひっかけて、側頭骨を持ち上げます。反対の手で、耳を下に引っ張ります。これが基本のポジションです。

■Step2:耳を前後に小刻みに動かす
Step1の状態のまま、耳を下に引っ張ったまま、前後に小刻みに10秒間動かしましょう。これを3回繰り返して。

■Step3:3カ所に分けて行う
丸印で示した3カ所で親指をひっかけてStep1、2を行うと、側頭骨周りの筋肉と筋膜がほぐれて、スッキリ。巡りがアップしてすぐにリフトアップ効果を実感できるので、まずは片方をやってみて、鏡をチェックするとわかりやすいですよ。そのあと、反対側も同様に行いましょう。

【まとめ|目がぱっちり、顔が引き上がる!側頭部・筋膜リリース4か条】
1)ストレスによる食いしばりで側頭部が硬くなり、血行が悪くなりリンパが滞る。
2) 側頭部の緊張は 顔のむくみやたるみが進み、まぶたが重く目元が冴えない印象に。
3)耳の上をほぐす筋膜リリースで、側頭部のこわばりを解きほぐす。
4)巡りが整い目はぱっちり、フェイスラインも引き上がり、顔全体が軽やかに。
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以上、「目がぱっちり、顔が引き上がる!側頭部・筋膜リリース」を教えていただきました。
アンチエイジングメソッドに限定して、毎週土曜日にテーマを変えてお届けします。
次回は10月11日の更新です。お楽しみに!


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- PHOTO :
- 松原敬子
- EDIT&WRITING :
- 荒川千佳子