日々の疲れを洗い流し、心身共にリフレッシュできる温泉旅。天然資源である温泉はその土地ごとの個性があり、ただ体が温まるだけでなく、全身の凝りがほぐれるのを感じられたり美肌に近づけたりなど、普段の入浴では得られないさまざまな恩恵をもたらしてくれます。

そうした温泉のポテンシャルをしっかりと実感できる東北の名宿を、温泉ジャーナリストの植竹深雪さんがピックアップ。今回ご紹介するのは、山形県・小野川温泉にある「高砂屋」です。

植竹深雪さん
温泉ジャーナリスト
(うえたけ みゆき)全国各地の3000スポット以上を巡っている温泉愛好家。フリーアナウンサー、温泉ジャーナリストとして、テレビ番組をはじめ、さまざまなメディアで活躍中。著書に『からだがよろこぶ! ぬる湯温泉ナビ』(辰巳出版)がある。
公式サイト

源泉かけ流しの美人の湯と岩盤浴で体の内外からリフレッシュ!

山形・米沢の奥座敷として知られる小野川温泉。飲泉も可能な良質な湯が湧き、源泉の地熱を生かしたラジウム卵作りを体験できるなど、情緒溢れる温泉街が訪れる人々を魅了します。

その中心部のほど近くに佇む「高砂屋」は、江戸時代以前に創業した歴史を誇る湯宿。2024年10月のリニューアルを経て、全客室が半露天風呂付きに。老舗ならではの風情ある建物の外観はそのままに、館内はより快適でモダンな空間へと生まれ変わりました。

高砂屋外観
歴史の重みを感じさせる建物外観。
高砂屋の館内
館内は全面リニューアルで和モダンな雰囲気に。
客室一例
客室一例。

「こちらの宿では内湯も露天風呂もすべて源泉かけ流し。小野小町に縁のある小野川温泉の美人の湯を余すことなく堪能できます。しかも湯に浸かるだけでなく、さまざまなアプローチでの湯治を可能にするおもてなしアイディアも出色です」(植竹さん)

大浴場内湯
大浴場内湯。

「泉質は、含硫黄−ナトリウム・カルシウム−塩化物泉。炭酸水素イオンや硫酸イオン、天然の保湿サポート成分のメタケイ酸なども含み美肌効果が期待できます。浸かってみると毛細血管を広げて血行を促す硫黄の作用により、体の芯からじんわり温まり、湯上り後もしばらくポカポカが持続。しっとりと潤い、化粧水が不要に思えるほどで、翌朝に肌のコンディションが上向いたのを実感できました」(植竹さん)

大浴場露天風呂
大浴場露天風呂。
脱衣所
脱衣所は温泉の輻射熱で心地よい温かさに調整。

大浴場は男女別に内湯と露天風呂を設置。1日5組に宿泊客を限定していることもあり、混み合うことなくゆったりと羽を伸ばせます。さらに、客室専用の半露天風呂に加えて、貸切風呂も完備。人目を気にすることなく、プライベートな環境で湯浴みして美肌成分をたっぷりチャージできるのが至福です。

貸切風呂
貸切風呂。こぢんまりした空間だからこそ温泉の蒸気もたっぷり吸入できる。

「さらに、『ときのへや』という温泉熱を利用した岩盤浴がこの界隈では唯一無二。地下に高温の温泉が流れる床に寝そべると約40度の穏やかな温かさに癒されます。じんわりと汗がにじむ気持ちよさに加えて、かすかに聞こえる温泉の流れる音や、ふわりと鼻をくすぐる温泉の香りが心をほどき、思わず寝落ちしてしまうほどのリラックス効果です。

小野川温泉には微量のラジウムが含まれ、室内に漂う気化した成分を吸い込むことで細胞活性化による免疫力アップ、抗酸化作用も期待できるといわれています」(植竹さん)

岩盤浴ルーム
植竹さんもすっかりハマってしまったという岩盤浴。

温泉を味覚でも満喫!山形の旬を尽くした創作料理に舌鼓を打つ

夕食は地元の恵みをふんだんに使った心づくしの創作コース。メインだけでなく、牛肉を使う料理はすべて米沢牛で提供するというこだわりぶりで、味覚でもゲストを魅了します。なかでも冬限定の注目メニューは、小野川もやしを使った鍋。小野川もやしは温泉熱を使って育てられたご当地食材で、シャキシャキ食感と豆の風味が格別と評判です。

夕食一例
米沢牛を贅沢に味わえる夕食。

さらに、締めのデザートには、温泉水を使用した自家製ソフトクリームが登場することも。温泉ソフトクリームは湯上りカフェでも人気のメニューで、さっぱりとした甘みと温泉由来のほんのりとした塩気が、旅の思い出をより豊かなものにしてくれます。

温泉ソフトクリーム
「温泉ソフトクリーム」はリニューアル工事の休館期間中に研究開発したオリジナルスイーツ。

以上、小野川温泉「高砂屋」をご紹介しました。温泉をフル活用したおもてなしサービスで体の内外から養生を叶えたい人は、次の旅先候補のひとつに加えてみてはいかがでしょうか?

問い合わせ先

  • 高砂屋
  • 住所/山形県米沢市小野川町2427
    客室数/全5室
    料金/朝夕2食付き 2名1室1名 ¥18,150~(税込)
  • TEL:0238-32-2224

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この記事の執筆者
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WRITING :
中田綾美
EDIT :
谷 花生(Precious.jp)