『Precious』本誌をはじめ、テレビや広告、ブランドとの取り組みなど、幅広く活躍する人気スタイリストの犬走比佐乃さん。ラグジュアリーブランドからプチプラファッションまで、ファッションセオリーと遊び心を柔軟に織り交ぜながら大人を素敵に見せるコーディネートが、Precious.jp読者からも大きな反響を呼んでいます。

そんな「マダム犬走」の美意識に、さまざまな角度から触れる連載。今回のテーマは「還暦レッド」ですが、発端となったのは、2026年3月20日に東京ガーデンシアター、3月22日に大阪城ホールで開催されたライブイベント『ROOTS66 -NEW BEGINNING 60-』で流れたショートムービーのために犬走さんがスタイリングした、鈴木保奈美さんのコーディネートでした。

犬走比佐乃さん
スタイリスト
(いぬばしり ひさの)『Precious』本誌をはじめとする数々の女性誌、テレビ、広告など多彩な分野で活躍。女優のスタイリングも手がけ、「マダム犬走」の愛称で多くのファンをもつ。30年以上を誇るキャリアと卓越した審美眼でセレクト&スタイリングする自身の着こなしも注目されている。公式Instagram

スタイリッシュ&チアフルに装う「還暦レッド」のコーディネート

『ROOTS66 -NEW BEGINNING 60-』とは、60年に一度訪れる「丙午」であった1966年に生まれたミュージシャンたちが10年に一度集い、ライブイベントを行うエンターテイメントショーの第3弾。その顔ぶれは、JUN SKY WALKER(S)の宮田和弥さん、小泉今日子さん(大阪公演のみ)、筋肉少女帯・特撮の大槻ケンヂさん、斉藤和義さん、渡辺美里さんなどなど、実に豪華絢爛! 

そして特筆すべきは、彼らが今年60歳の「還暦」を迎えるということです。「還暦」という響きとは程遠い、なんとパワフルな面々でしょうか…。

そんな記念すべき年のステージを盛り上げる演出のひとつとして制作されたのが、同じく1966年生まれの鈴木保奈美さん、川上麻衣子さん、今田耕司さん、立川談春さんの4人が、青春時代を懐かしんで集う同級生を演じる…というショートムービー。4人とも、「還暦」にちなんだ赤のアイテムを身につけています。

ショートムービー撮影の合間に犬走さんがスマホでキャッチした鈴木保奈美さん。
ショートムービー撮影の合間に犬走さんがスマホでキャッチした鈴木保奈美さん。ブラウスのリボンをあえてボウタイ風にアレンジしてかわいらしさを少し抑えているのが、犬走さんらしいスタイリング。

犬走さんがスタイリングした鈴木保奈美さんのコーディネートの主役は、以前にこの連載でも犬走さんのフェイバリットブランドとして取り上げた、「オニール オブ ダブリン」のキルトスカート。

「どんなアイテムで赤を取り入れようか保奈美さんと相談して、チェック柄のキルトスカートがいいのではということになりました。ちょうど『オニール オブ ダブリン』でぴったりのアイテムを見つけることができてよかったです。ネル素材のリボンブラウスは『ビームス ボーイ』のもので、『トム ブラウン』のベストを合わせています」

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鈴木保奈美さんが着用した「オニール オブ ダブリン」のスカート。

「オニール オブ ダブリン」はアイルランドの名門ファクトリーブランドだけあって、シワになりにくく着崩れないという点でもおすすめだそう。

「ちょっとした裏話ですが、実は当初はスカートだけの予定でした。でも、監督から座っているシーンがほとんどだと聞いて、ブラウスも追加することに(笑)。こういった鮮やかな赤は昨年からトレンドカラーとしても注目されているので、ワンピースではちょっと恥じらいがあるかもしれませんが、チェック柄なら遊び心やかわいらしさもあって挑戦しやすいのではないしょうか?」

還暦ギフトのヒントにも!犬走さん私物の赤アイテムを公開

ひと昔前ならば、還暦のお祝いには「赤いちゃんちゃんこ」ならぬ「赤いベスト」を贈ることが定番。でも赤いベストをおしゃれに着こなすのは、なかなか難しいものです。そこで、犬走さんならどんなアイテムを選ぶのかお聞きしたところ、ご自身の私物から2つ提案してくれました。

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しなやかな質感が心地いい「ブラミンク」のカシミアカーディガン。

1つめはカシミアの赤いカーディガン。

「袖があるだけで、ベストよりも格段に着こなしやすさがアップします。薄手のカシミアカーディガンなら、肩にかけても、ストール的に首元に巻いてもOK。脱いだときにもかさばらないですし、受け取る側も負担がなくていいんじゃないかなと思います」

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特にブランドものではないけれど、軽量でヒンジ部分のバネがきいているのがお気に入りポイント。

もう1つは、赤いメガネ。こちらは本屋さんで購入したもので、実はリーディンググラス(老眼鏡)なのだそう。

「小物だとより贈りやすいですよね。リーディンググラスは本屋さんに置いてあることが多いんです。私もそうですが、年を重ねると老眼は避けては通れないものですし、還暦のギフトにはぴったりかと(笑) 」


「マダム犬走」ことスタイリスト犬走比佐乃さんの連載。今回は「還暦レッド」をテーマにお届けしました。次回もぜひお楽しみに!

※私物に関するブランドへのお問い合わせはご遠慮ください。

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PHOTO :
田中麻衣(小学館/静物)
EDIT :
谷 花生(Precious.jp)