連載「Tomorrow Will Be Precious!」明日への希望をアクションに変えるPrecious People

明日への希望をアクションに変える方たちの活動に注目し、紹介する「Precious」の連載【Tomorrow Will Be Precious!】では今回、出産後、すぐに進学競争が始まるという米・ニューヨークで、進学塾「City Smarts」を営むダニエレ・フロリオさんにインタビュー。

教育へのスピード感溢れる環境でパートナーと共に、幼稚園から大学院受験までを一貫してサポートする進学塾を立ち上げたダニエレさん。家族にも深く寄り添う独自のスタイルで存在感を放つ進学塾は、核となる独自のメソッド “ホリスティック コーチング” を確立し、単に学力向上を目指すのでなく、その人の人生全体をサポートするアプローチに取り組んでいると話します。

「“学力” と “人間力” の両輪を育てていきたい」というダニエレさんに、今後の取り組みについても詳しくお話しをうかがいました。

ダニエレ・フロリオさん
進学塾「City Smarts」共同創業者、CEO
N.Y.州の北部に生まれ育ち、ニューヨークシティで働くことを夢見て、都市部に近い州立大学で歴史とジャーナリズムを専攻する。雑誌制作の分野に進むことを望んだが、最終的にアパレル企業に就職。その後、幼なじみでルームメイトでもあったパートナーと進学塾「City Smarts」を立ち上げる。現在、親へのコーチングプログラムも準備中。

【New York】学力だけでなく、人間力を伸ばす “ホリスティック コーチング” とは

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進学塾「City Smarts」共同創業者、CEO ダニエレ・フロリオさん

出産後、すぐに進学競争が始まるといわれるニューヨーク。教育への意識は極めて高く、かつ競争も熾烈。妊娠がわかればすぐにナーサリースクールを探し、早急にナニーの面接を始める──。そんなスピード感溢れる環境のなか、幼稚園から大学院受験まで一貫してサポートし、家族にも深く寄り添う独自のスタイルで存在感を放っているのが、進学塾「City Smarts」。パートナーと共に共同代表を務めているのがダニエレさんだ。

「パートナーは大学時代から個人で家庭教師をしていて、多くの生徒を抱えていました。彼から聞く子供たちとのエピソードはとても素敵で、人と深く関わることができる仕事だと感じ、ふたりで塾を開くことにしたのです」 

その評判は口コミで広がり、来年で設立から20年。今では50人ほどの家庭教師を束ねる組織へと発展した。ダニエレさんは得意な数学を軸に、主に小学生を担当してきたが、指導を続けるなかであることに気がついたという。それが「学力の伸びは単なる勉強量だけでは説明できない」という事実だった。

「子供たちは一人ひとりまったく違います。兄弟姉妹はもちろん、双子ですら同じ内容を教えるのにやり方を完全に変える必要がありました。それらの経験を経て確立されたのが、私たちの核となるメソッド “ホリスティック コーチング” です。単に学力向上を目指すのでなく、思考や感情などのメンタル面、生活習慣や体力などの肉体面、人間関係から価値観まで含めて、ひとりの人生全体をサポートするというアプローチです。さらに今、将来を見据えたリーダーシップや自己表現力の学習にも力を入れています。私たちは “学力” と “人間力” の両輪を育てていきたいのです」 

試行錯誤を重ねながらも、数字や結果にとらわれず、人としての成長を大切にし、家族と伴走する。教育の域を超えた新しい寄り添いの形こそが、競争の激しいこの地において確かな信頼を得ている理由なのだろう。

◇ダニエレ・フロリオさんに質問

Q 朝起きていちばんにやることは? 
まず庭に出て、ゆっくりと深呼吸をします。スマートフォンは必要ない限り、ギリギリまで見ないようにしています。

Q 人から言われてうれしいほめ言葉は? 
「人をジャッジせずに受け止める力」を認められたとき、うれしい気分になります。

Q 急にお休みがとれたらどう過ごす? 
ゆっくりと寝て、読書をします。心のおもむくままに散歩をするのもいいですね。

Q 仕事以外で新しく始めたいことは? 
子供向けではなく、親に向けたコーチングプログラムを立ち上げる。結局仕事がらみですね(笑)。

Q 10年後の自分は何をやっている? 
この仕事と100%向き合っています。

Q 自分を動物に例えると? 
クジャクの雌。派手ではないけど、とても用心深く、力強い個性をもっている。

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PHOTO :
Masahiro Noguchi
EDIT :
本庄真穂、喜多容子 ・木村 晶(Precious)
取材 :
Junko Takaku