本人にはそんなつもりがなくても、周囲からは「声をかけにくい」「機嫌が悪いのかな?」と思われてしまう人っていますよね。好感を持たれる人と、悪い印象を与えてしまう人。いったい何が違うのでしょうか?

印象力アップトレーナーの柳沼佐千子さんは、「明確な理由がないのになぜか嫌われる人、相手に不快感を与えてしまう人に共通するのが、『なんとなく感じが悪い』ということ」だと説明します。

そこで、なんとなく感じの悪い人が、無意識でやっているNG習慣を挙げていただきました。これからご紹介する6つに当てはまることがあるなと感じた方は、その習慣を見直して、人に与える印象をプラスに変えていきましょう。

印象のよくない人がいつの間にかやっている悪習慣6選

■1:「何を考えているかわからない」表情をしている

感情が読み取りにくい顔だと言われたことはありませんか?

自分が普段、どのような表情をしているか意識していますか?

「嫌われがちな人は、自分は普通の表情をしていると思っていても、周りから見ると無表情になっていることがあり、それに気づいていません。出会いの瞬間も、話を聞いているときも、いろんな場面で”なんとも思われていないだろう”という表情が、周りからは感じが悪く見られているのです」と、柳沼さん。

無表情になってしまう、感情が表情に出てこない理由は、大きく2つあるそうです。

ひとつ目は、感情を出すと悪いことが起きるのではないか、周りからどう思われるだろうと気にし過ぎてしまうから。そしてふたつ目が、感情は控えめにするべき、目立ってはいけないと思う人が多いからだといいます。

「日本人特有なのかもしれないのですが、控えめが美しいと思い込んでいる方が多くいらっしゃいます。おしとやかなことは美しくはありますが、感情の表現が薄いので『何を考えているかわからない』と思われてしまいます。『この人と話していて楽しいな』といった好印象を、相手に与えることはできません」(柳沼さん)

そのため、表情と身振り手振りを加えて、楽しいなら楽しい、興味を持って聞いていますよ、というのをわかりやすく伝えることが大切になるといいます。

「楽しい、うれしいといったプラスの感情は誰にも迷惑をかけないので、思いっきり表現してみてください。慣れていない人だと、最初はぎこちなくなったり、相手の顔色を伺ったりして、怖く感じてしまうかもしれません。しかしそこで、相手の顔色を読んでからやろう…などとはしないでください。期間限定でよいので、思いっきり感情を見せましょう。相手から何かしらの反応があれば、自分が変化しているということです」(柳沼さん)

大袈裟なぐらいの表情で、明るい感情を表現してみましょう。

■2:お礼の言葉を「控えめに」伝えている

はしゃぐのは大人げないと思っていませんか?

プライベートでもビジネスシーンでも、贈り物をいただく機会がありますよね。この場面でのよろしくない習慣は、せっかくのお礼の言葉を「控えめに」伝えてしまうこと。

控えめになってしまうのは、人と同じようにしておけば無難だから、うれしいけれどリアクションの仕方がわからない、大人としてお礼もマナー通りにやるべき…などと考えてしまうことがあるからだと柳沼さんは言います。しかしお礼の”伝え方”を少し変えるだけで、同じ言葉でも、相手への印象はガラリと変わります。

柳沼さんは「『ありがとうございます』と涼しい顔で言われても、『あれ? あまり気に入ってないのかな?』と、相手に余計なマイナス感情を抱かせてしまう可能性があります。贈った立場からすると、どれだけ喜んでくれたのかを知りたいのです」と指摘し、よい印象を与えるには、200%の表情で、お礼の気持ちを伝えることがポイントになるといいます。

贈り物を受け取った瞬間に、思いきりの笑顔や、びっくりした表情を見せて、大きく反応をしましょう。

また、友達や家族にはうれしい感情を出せても、取引先や上司から何かをしてもらった際には、失礼にならないように気にするあまり、態度を変えてしまう人も多いそうです。

「立場が違ったとしても、感情はわかりやすく伝えてください。あなたの『うれしい』という想いを伝えられたら、相手はますますあなたを好きになるでしょう」(柳沼さん)

控えめに伝えるのではなく、喜びやうれしさを大きく表現して、相手との距離を縮めたいですね。

■3:ほめられたときに「相手を疑っている」

人からほめられたときに、あなたは素直に喜べますか?「お世辞でしょ」「何か裏があるに違いない」と、相手を疑ってしまう方もいるでしょう。

しかし相手の本心を勝手に推測して、疑って、勝手に落ち込む……これは間違いなく、表情に出てしまっているといいます。

「その人がそう言っているのだから、そうなんだ。と素直に受け取ればいいのです。自分がどれだけ喜べるか、いい気分で過ごせるかが大事。楽しいという感情の割合が多くなれば、心から輝く人になっていきます。顔にも出るし、相手に使う言葉も変わるので、好かれる人になっていくでしょう」(柳沼さん)。

また仕事の場面でも、自信を持って前向きに受け取ることが大切になるとのこと。上司や取引先から仕事を依頼されたときには、すぐに「任せてください」と自信を持って言えていますか?

「あなたに頼んでいるということは、その時点で100点なんです。誰かと比べる必要はありません。自分の中で120%やればいいのです。自信がない態度は、相手を不安にさせます。依頼を受けたらすぐに『私に頼んでくださってありがとうございます! 全力で取り組みます』などと、笑顔で答えてみましょう」(柳沼さん)

ほめられたとき、頼まれたときには、素直に受け入れるようにしたいですね。

■4:相手に合わせて「好き嫌い」を言わない

無難な回答ばかりしてしまうのも悪印象の原因に

食べたいものを聞かれたとき、「何でもいいよ」と相手に合わせてしまったことはありませんか? 

相手に合わせなければ…と考えている人は、自分の好き嫌いや、得意不得意を伝えることを難しく考えてしまいがち。「これを苦手と言ったら、周りにどう思われるのだろう」といった心理が働くそうです。

例えば何人かでレストランを決めるとき、「あそこのエビがおいしいシーフードにしない?」と提案されて、8割の人が賛成だとしたら、心の中では「うわーシーフードか。エビは苦手なんだよな」「あのレストランはタバコ臭くて嫌なんだよね」と思っても、その場の雰囲気で「いいよ」と流されてしまう人も多いでしょう。

しかし相手に合わせてしまうと、2回目以降も同じ我慢をしてしまうといいます。

柳沼さんは「我慢をするということは、結局気分が悪いわけなので、表情も曇り、自分が嫌われる前提をつくってしまいます。どこかの拍子でエビが苦手なことがわかったときには、周りにいた人は『最初から言ってよ』『無理して付き合ってくれていたのかな』と思ってしまうため、感じが悪いですよね。苦手なことはその場で言った方が、相手に迷わせなくて済むので、逆に好かれます」と説明します。

もしレストランを提案されたときに「エビは苦手だけど、それ以外のメニューもあるから大丈夫だよ」と伝えていたとすれば、たとえシーフードに決まったとしても、次回は「○○ちゃんはエビ苦手だから、シーフード以外にしようか」という方向になるでしょう。

「好きなもの、苦手なことを普段からそれとなく伝えておくと、周りの人に気を遣わせることも減らせますし、コミュニケーションはより円滑になります。例えば職場で飲み会の場所を決めるとき、課長はモツが苦手、〇〇さんはエビが嫌い……とわかっていれば、みんな気持ちいいところを選べるし、早く決まるでしょう」(柳沼さん)

場の雰囲気を悪くしたくない、浮きたくないという理由で相手に合わせることはやめて、自分の好みを伝えるようにしましょう。

■5:話すときに相手から「距離をとっている」

ちょっと相手から離れながら会話していませんか?

人と話をするとき、人から声をかけられたとき、あなたはどのような態度を取っていますか? 

相手と距離を取るNG行為が、足や腕を組む、椅子の背にふんぞり返る、立ち話をしているときに上半身が後ろに下がることだといいます。「こういった態度はやっている本人は、その意識がなくても、相手は自分が軽視されているような気分になり、話しにくくなる」と、柳沼さん。

また大事な話をしているのに、パソコンの画面を見て、キーボードの打ちながら聞いている人もいますよね。

「実際にあった話で、上司がミスの件で話をしにきたときに、部下がパソコンの画面に体を向けたまま、顔だけ上司を向けて『はい、はい』と話を聞いてしまい、余計に怒りを買ってしまったことがありました。ここで上司の方に心臓を向けるように身体を向けておけば、「聞いている」という姿勢にはなれたのです」と指摘します。

心臓を相手に向ける姿勢は、「あなたに心を許しています」という表現になり、感じのよい姿勢になるとのこと。

呼ばれたときには、顔だけで振り返るのではなく、心臓を相手に向ける、心臓を相手に近づけるように前傾姿勢を取るようにしましょう。

■6:頭を軽く下げてお詫びをしている

ビジネスシーンでは、お辞儀をすることも多いですよね。しかし頭だけペコッと下げる人や、何度もペコペコ下げる人は、軽い印象を受け、心がこもっていないと感じられてしまうそうです。

特にお詫びの場は、軽く頭をさげるだけでは、誠意がまったく伝わらないとのこと。

「怒っているときは、相手に感情をぶつけています。感情を受け取ってほしいという思いがあるので、『わかってもらえた』と満足させないと、相手の怒りは収まりません。頭を下げる時間が短いと、適当にあしらわれたと思われ、余計に怒ってしまうのです」と、柳沼さんは説明します。

怒りを理解しましたということを、受け止める態度で示されなければならないといいます。

「極端な話、『申し訳ありませんでした』と30秒ぐらい頭を下げ続けられたら、人の心は溶けてきます。通常は3秒ぐらいのお辞儀ですが、相手の怒りの度合いが強いときには、5〜7秒ぐらい、長めに頭をさげるのがおすすめです。シーンとなるぐらい頭を下げ続けられると、相手の怒りは沈んでいくでしょう」(柳沼さん)

また大きな商談が成功し、感謝の気持ちを相手に伝えたいときにも、長めに頭を下げることが効果的とのこと。「『ありがとうございました』と言い、頭を下げている時間を長くすることで、感謝の気持ちがより相手に伝わります」と、柳沼さん。

自分が思っているよりも、少し長めにお辞儀をするようにしましょう。

*

最後に柳沼さんからは「自分を変えたいなら、やりすぎかなと思うくらい、振り切ってやりましょう。自分が変わって、相手を変えたという実感を得てください」とアドバイスいただきました。

気づかずに、なんとなく嫌われがちな習慣を断ち切り、会った瞬間に好印象を与える女性になりましょう。

柳沼佐千子さん
印象力アップトレーナー
(やなぎぬま さちこ)子どもの頃から人間関係に悩み、「嫌われ続けの人生」を好転させるべく、海外生活、保険営業、事務員、ラジオパーソナリティ、テレビアナウンサーなどたくさんの職を経験し、さらに結婚、離婚を経て、二人の子どもを女手一つで育てながら起業するなど人生経験を積むかたわら、心理学、コミュニケーション法、脳科学などを20年以上研究。自らを実験台にして実践を繰り返し、独自に編み出した、誰でもできる、誰に対しても効く、好感度アップの手法「インプレッショントークメソッド」を企業へ提供している。
『空気を読まずに0.1秒で好かれる方法。』柳沼佐千子・著 朝日新聞出版刊

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WRITING :
椎名恵麻
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