プライベートでもビジネスでも、人付き合いは欠かせないもの。どんなに魅力的な人でも、ちょっとしたすれ違いから、ストレスが生まれてしまうこともありますよね。そんなとき、「人付き合いしないわけにはいかないから、このストレスは受け止めていくしかない」と、あきらめてしまっていませんか?

しかし、もうその必要はありません! 心理カウンセラーの大嶋信頼さんは、「無意識の力を使えば、余計なストレスもなくなり、何もかもうまくいきますよ」と言います。今回この大嶋さんから、無意識の力を使って人付き合いが楽になる習慣を教えていただきました。以下の6つを身につけて、人間関係ストレスから解放されましょう!

人付き合いが劇的に楽になる6つの良習慣

■1:緊張の原因を「自分の外」に見つける

緊張の原因はいつも自分にあるとは限らない

上司や取引先など、どうしても目の前にいると緊張してしまう相手っていますよね。そんなときに実践したいのが、緊張の原因を外に見つける習慣です。

緊張していると感じたら、「緊張している人がほかにいるはず」と周囲を見渡してみましょう。相手と1対1でなければ、自分以外にも緊張した表情の人がいるはずです。もしそこにいなければ、環境やシチュエーションのせいにしてしまってください。そして、今の自分はその緊張が伝染している状態だと考えましょう。

緊張の原因となるものを発見したら、「これは緊張が移っただけだから、私はもう大丈夫。緊張しない」と自己暗示をかけてリラックスすると、うまくいきます。

「緊張している人を見かけると、つられて緊張するということが実際に起こります。これは人間の脳に備わっている共感システムがそうさせています。つまり、相手の脳を真似してしまっているのです。

しかしみなさんはそんなことを知りませんので、『きっと私が自分に自信がないから、緊張しているんだ』と、緊張を自分のせいにして、ますます緊張を高めてしまうのです。こうした場合、緊張の本当の原因を見つけられないと、その場では緊張をほぐすことができません。

そこで、上記の例のように周りを見て、緊張の原因を他の人や置かれている環境そのものに求め、自分をリラックスさせるのです。よく見渡せば、きっとあなたの緊張の原因があるはずですので、それを見つけられると『あ、楽になった!』と実感できるはずです」(大嶋さん)

緊張の原因はいつも自分にあるとは限らない、というわけですね。もちろん時には自分の準備不足が緊張の原因ということもあるでしょう。ですが、準備は万全なのに緊張する、そんな際はぜひ周囲を見渡して、この習慣を実践してみましょう。

■2:マイナスな「口癖」をやめる

思い込みによるマイナスの口癖をやめてみる

人にはそれぞれ、多かれ少なかれ、口癖があります。大嶋さんによれば「口癖に注目することで自分の抱えている不安がわかる」そうです。とくに注意したいのが、マイナスの口癖です。これが人間関係をギスギスさせやすいのだとか。

●マイナスの口癖例

1「たいしたことじゃないのですが」
2「どちらでもいいのですが」
3「あなたにはわからないかもしれませんが」
4「ちょっと理解が難しいかもしれませんが」
5「ちょっとまどろっこしいかもしれませんが」
6「説明しにくいのですが」

「誰かと一緒にいて、この人とは合わないとか、嫌われているかもなどの、緊張や不安の『意識』が働いてしまうと、つい、会話の前置きとして上記のようなマイナスの口癖が出てしまいます。とくに1と2はその結果、相手から『だったら言うなよ』と露骨に嫌な顔をされて、やはり合わないとか、嫌われているんだと思い込んでしまいます。

また、3や4の口癖には『自分は理解されない』という不安があり、この口癖を言うことで、それが現実になっていきます。5や6も『自分は人から誤解され嫌われている』という不安の表れであり、それを言うことで周囲もイラっとするため、結果、そういう現実をつくり出していく原因になります。

こうした周囲をイラっとさせるマイナスの口癖をやめるには、無意識の自分に戻るのがいちばんです。やり方はとても簡単です。『無意識、無意識』と自分の中でつぶやいてみてください。勉強で集中したい際に『集中、集中』とつぶやくのと同じです。

無意識になるということは、相手への苦手意識などをすべてなくした状態になることです。そうなれば、マイナスな口癖が自然と出てこなくなります。その結果、人間関係はラクになります。同時に、これまで、自分のマイナスな口癖が人間関係をめんどうなものしていたことも、理解できるはずです」(大嶋さん)

大嶋さんによれば、無意識をイメージするには、呼吸に集中することが最適だそうです。呼吸は私たちが特に意識をしなくても身体が行ってくれる、大切な生命維持活動。その原点を意識することで、無意識になることに近づくことができます。

無意識という状態に身体を委ねることは、実は、コミュニケーションのさまざまな面で力になってくれるのです。

■3:評価を気にしなくなる呪文「人の気持ちはわからない」と唱える

わからないものは深追いしないこと

他人からの自分に対するちょっとした言動は、気にしないようにしても、気になってしまいますよね。とりわけ会社では、今後の人生にも関わる自分への評価をまったく気にしないなどというのは、なかなかできることではありません。

「もしかして、下に見られている?」「馬鹿にされている?」「仲間外れにされている?」などなど、あまり気にし過ぎることでマイナスの口癖や感情が働き、それらの不安を現実にしてしまうことも、ありますよね。

人からどう見られているのかが気になり、しんどくなってきたら、「人の気持ちはわからない」とつぶやく習慣を身につけましょう。

「例えば苦しんでいる人、困っている人などに対して、その気持ちを理解しようとすることは尊いことです。ですが自分の周囲の人間関係において、自分は相手の気持ちが理解できるはずだ、と意識で思い込んでいると、自分に対する評価などが、過剰なまでに気になってしまいます。

私自身も、なんで相手からの評価が気になるのか、ずっと悩んでいました。そんなある日、『自分の気持ちすらよくわからないのに、人の気持ちなんてわかるわけがないよな』と思った瞬間に、他者の評価を気にしなくなり、驚いたんです。

のちに、ここにも無意識の働きがあることがわかりました。『人の気持ちはわからない』という呪文を唱えることで、人の気持ちを探ろうとする意識がシャットダウンされ、無意識状態になり、『もう他人に見せるための自分をつくらなくていいんだ』とラクになります。そして、無意味な詮索をやめさせてくれるのです。

他者からの目が気になる人というのは、どこかで自分を人のために演じてしまっています。そのために素の自分の良さに気づいていない人もいます。本当の自分には、こんなよさもあったんだと気づくことで、その人の可能性は大きく広がります。

ですから、自分がどう周囲から見られているか気になってしょうがない、という方はぜひ、この言葉を呪文のようにつぶやいてみてください」(大嶋さん)

人からどう見られるかは悩んでもしょうがないし、そのことで素の自分のよさを見失わないようにする。それを可能にしてくれる呪文「人の気持ちはわからない」。ぜひ活用したいですね。

■4:尊敬できる人の行為を真似する

コピーから入ってオリジナルにする

人とうまくやれないことが続くと、どんどん自信がなくなっていきます。そんなとき、「もっと自分に自信が持てるようになりたい」「理想とする自分に近づきたい」と思ったことはありませんか?

そこで実践してみてほしいのが、尊敬できる人の行為のコピーです。では、どうすればいいのか、ステップでご紹介しましょう。

●尊敬できる人の真似をするステップ

(1)自分が理想とする人、尊敬する人、なりたい人などを見つける。
(2)その人が実践していること、考え方、ライフスタイル、健康法や食事法、ルーチンでやっていることなど、「なんでもいい」ので真似する。
(3)「きっと何も変わらないかも」という否定意識を働かせないようにする。その代わり、この先にどんな変化が起こるのかは「わからない」と思うようにして、無意識に委ねる。

「上記にあるように、真似ることはなんでも構いません。大切なのは否定意識を働かせないようにすること、何が起こるかはわからないと思うことです。真似ること自体が『どうせ変わらないだろう』という意識を封印させる効果を発揮します。そして無意識が働くことで、理想的な現実に繋がっていきます。

私のクライアントさんで、『モテない。男性があまり近寄りたがらない』と自信をなくしていた女性がいました。そんな彼女は上記の真似するやり方を実践し、自分が好きなモデルさんと同じ服を着ることから始めました。

その結果、自然なメイクやしぐさなどにも変化が現れ、自身の雰囲気が変わり、好ましい反響を得たことで、自信を取り戻せたそうです。自分をもっと好きになりたい方にも、最適な方法です。

しかし、『どうせ変わらない』という意識が根深く働いていると、変わっている現実があるにもかかわらず、そのことに気づけないことがありますので、注意してください」(大嶋さん)

一切否定しないで、とにかく真似することがポイント。自分に自信で持てるようになれば、人付き合いで悩みこともなくなりますね。

■5:「正しさ」を追い求めることをやめる

自分の中のワクワク感を大切にしてみる

私たちは日頃、物事や自分に関わることを「正しいor間違い」という判断基準で考えてしまいがち。これが、誰かにイライラする原因のひとつ。しかし他にも判断基準はあります。それが大嶋さんの提案する「楽しいor楽しくない」です。

●「楽しいor楽しくない」を規準にする例

(休暇が取りづらいとき)
「正しいor間違い」で判断すると:繁忙期に自分だけ休むのは間違っている→楽しみにしていた旅行に行けず、不満がつのる
「楽しいor楽しくない」で判断すると:予定していたオフをキャンセルするのは楽しくない→事前に効率的に仕事をこなし、支障がないようにする→仲間とのコミュニケーションも密になる

(仕事がたまってしまったとき)
「正しいor間違い」で判断すると:部下や他の人に仕事を押し付けるのは間違っている→残業やストレスが増える
「楽しいor楽しくない」で判断すると:自分一人で仕事を抱えるのは楽しくない→他の人に協力を依頼する→残業が減るだけでなく、他者とのコミュニケーションや助け合いで絆も深まる

「ものごとをすべて正しいor間違いで判断すると、意識が働き、結果『自分の正しさを誰もわかってくれない』などの不安や不満につながり、それが人間関係をこじらせる現実につながります。そんなときに有効なのが、無意識の力を借りる、楽しいor楽しくないで判断することです。

『楽しい』は感覚的なもので基準がないため、意識が作用をしにくいという特徴があります。そこで無意識的に判断させることで、結果として、自分がラクになるだけでなく、周囲の人との調和においても好結果につながることも多いのです」(大嶋さん)

何事も「楽しいor 楽しくない」で判断できれば、楽になりそうなことはたくさんありそうです。ただそんな自分を「ずるいかも」と思ってしまいがちなのも事実。ですが、その思い込み意識を、この機会に思い切って捨ててみると新たな発見がありますよ。

■6:楽しいことだけに反応する

感情を素直に表現して相手に気づかせてみる

会話などの際、相手の発言に対して不満や不快感があっても、それをうまく意思表示できないことってありますよね。そんな際に効果的なのが、笑顔を効果的に使い楽しいことだけに反応するという方法です。

●楽しいことだけに反応するやり方

(1)会話中、不満を抱かせるようなことや不快なことを相手が言ってきたら、表情を一切変えないようにする。
(2)相手がその表情を見て、楽しいこと・優しいこと・前向きなことなどを発言したら、ものすごく極端な笑顔をつくり「うん、うん」とうなづき反応する。

「これは5つめの習慣でお伝えした、楽しいor楽しくない、の応用編でもあります。もしあなたが、相手に賛同できないこと、つまり楽しくないことに対しても、うなずいて反応していたら、相手は『納得しているのだな』と思い、その言動を思い改める機会を失い、あなたにとっては楽しくない現実がやってきます。

しかしあなたが楽しいことだけに反応していれば、相手にもそれが伝わり、相手が自分のよくなかった部分を知る機会にもなります。つまり、楽しいに反応すれば、無意識が協力してくれて、あなたに楽しい現実をプレゼントしてくれるのです。このように、無意識の力は皆さんが思っている以上にパワフルです。ぜひ、日々の中で無意識の力をどんどん活用して、人間関係を楽にしていってくださいね」(大嶋さん)

楽しいことだけに反応するやり方は、きっと多くの人たちがこれまでも、無意識的にやっていたのではないでしょうか。何となく効果を感じていてものをこのように説明されると、納得できるし、これからも使っていきたいと思えますよね。

大嶋さんの言う無意識にはなかなか奥深い力があり、私たちに有効活用されるのを待っているようです。人間関係で悩んだら、例えば知恵も知識もない生まれたての赤ちゃんをイメージして、無意識だけで乗り越えてみると、意外な好結果につながるのかもしれませんね。

ぜひ、今回ご紹介した6つの習慣を身につけ、無意識を使って人間関係を前向きかつ楽なものにして、自分の可能性を広げ、人生を輝かせていきましょう!

大嶋信頼さん
心理カウンセラー/株式会社インサイト・カウンセリング代表取締役
(おおしま のぶより)米国・私立アズベリー大学心理学部心理学科卒業。アルコール依存症専門病院、周愛利田クリニックに勤務する傍ら東京都精神医学総合研究所の研修生として、また嗜癖問題臨床研究所付属原宿相談室非常勤職員として依存症に関する対応を学ぶ。嗜癖問題臨床研究所付属原宿相談室室長を経て、株式会社アイエフエフ代表取締役として勤務。ブリーフ・セラピーのT.F.T.(Thought Field Therapy)を学び認定トレーナー資格取得。ブリーフ・セラピーのFAP療法(Free from Anxiety Program)を開発しトラウマのみならず多くの症例を治療している。カウンセラー歴24年、臨床件数、7万9千件以上。著書に、『支配されちゃう人たち』 『ミラーニューロンがあなたを救う!』(以上、青山ライフ出版)、『サクセス・セラピー』(小学館)他、著書多数。
『「気にしすぎてうまくいかない」がなくなる本』大嶋信頼・著 あさ出版刊
この記事の執筆者
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WRITING :
町田光
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