暑い、暑い、この夏。もし夏休みが一日だけとれたら…箱根のポーラ美術館を訪れてみませんか?

緑あふれる箱根ポーラ美術館のエントランス
美術館のエントランスも緑に包まれて…

富士箱根国立公園のなかにある本美術館はこの時期、色濃くなった緑に包まれます。ブナやヒメシャラが群生する森には、歩くだけでリフレッシュできる遊歩道も! 

箱根の森
7月下旬の森には、ヒグラシの鳴き声が…。野鳥のさえずりも聞こえて

このポーラ美術館では今、注目の企画展『ルドン ひらかれた夢 幻想の世紀末から現代へ』展が開催されています。

オディロン・ルドン《Ⅲ. 不格好なポリープは薄笑いを浮かべた醜い一つ目の巨人のように岸辺を漂っていた》 『起源』
オディロン・ルドン《Ⅲ. 不格好なポリープは薄笑いを浮かべた醜い一つ目の巨人のように岸辺を漂っていた》 『起源』1883年 岐阜県美術館蔵

オディロン・ルドン(1840-1916)は、19世紀末から20世紀初めのフランスを代表する画家。モネやルノワールらと同時代に生きながら、印象派とは一線を隠し、独自の神秘的なビジョンに満ちた世界を描いた「孤高の幻想画家」として知られています。初期に描いた暗く謎めくモノクロームの作品で有名ですが、50歳を過ぎた頃から鮮やかな色彩にあふれた世界を描くようになりました。

オディロン・ルドン《神秘的な対話》
オディロン・ルドン《神秘的な対話》 1896年頃 岐阜県美術館蔵
オディロン・ルドン 《眼をとじて》
色鮮やかな絵もどこか神秘的。オディロン・ルドン 《眼をとじて》 1900年以降 岐阜県美術館蔵

今回は、そんなルドンの未だ知られざる人物像に迫るべく、交流があった同時代の芸術家たちや、共通の世界観を匂わせる現代美術をあわせて展示。”新たなルドン”に出会える展覧会なのです。

さらなる楽しみが、併設のレストラン「アレイ」に登場した、『ルドン展』にちなんだ限定コースメニュー。ルドンの「一つ目の巨人」をモチーフにした「きのことトリュフのタルト サラダ添え」や『日本風の花瓶』を思わせる、色鮮やかな「洋なしのババロア」…。ルドンの絵画をお皿の上に繰り広げた、目にも美味しいスペシャルなメニューに、ワクワクしてきます。

「一つ目の巨人」をモチーフに、きのことベーコンをクリームで煮込んだパイ包み
左/岐阜県美術館蔵 右/「一つ目の巨人」をモチーフに、きのことベーコンをクリームで煮込んだパイ包みのオードブルが登場。クリーミーで美味しい!
オディロン・ルドン《日本風の花瓶》とモチーフにしたスイーツ
左/《日本風の花瓶》 1908年 ポーラ美術館蔵 右/見た目麗しきデザートで、名画の余韻を楽しんで。洋なしのババロアを甘酸っぱい赤すぐりのゼリーと。上のオードブルに仔羊のメインディッシュ、このデザートがついた限定コースメニューは¥2,980

さらには企画展にちなんだオリジナルグッズも必見!「一つ目の巨人」の刺しゅうをひとつひとつ施したトートバッグやブックカバーは、ユニークでどこか愛おしくなるような存在感。ルドンが幼少期を過ごしたというブルターニュ地方の名物、塩キャラメルも忘れずに手に入れて。

ルドンのトートバッグとブックカバー
ミシン作家として活躍する菅原しおんさんが手がけたもの。ルドンのトートバッグ¥12,960 ルドンの文庫本ブックカバー各¥3,564
塩キャラメル
塩キャラメルは濃厚リッチな味! 各¥648

箱根の緑に包まれて、心ゆくまで『ルドン』を堪能する休日。きっと、元気までチャージされていることでしょう。

問い合わせ先

  • 『ルドン ひらかれた夢 幻想の世紀末から現代へ』展
  • 会期/2018年7月22日(日)〜12月2日(日)*会期中展示替えあり(※9月27日は展示替えのため休室。常設展示のみ閲覧可能)
  • 会場/ポーラ美術館
  • 開館時間/9:00〜17:00(入館は16:30まで)
  • 入場料/一般¥1,800、シニア割引(65歳以上)¥1,600、大・高校生¥1,300、中・小学生¥700
  • TEL:0460-84-2111

※掲載された商品の価格は税込です。

この記事の執筆者
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EDIT&WRITING :
川村有布子