価格や見た目、海外通販などで気軽に購入する、という人も多い「サプリメント」。最近よく耳にする「腸活」にもつながる、美しく健康な身体でいるためのヒントを、エステプロ・ラボのカウンセラー丹羽里実さんに教えていただきました。
今年は、例年にない猛暑続き。慢性的な疲れや肌ダメージを実感する人も多いのでは?普段なんとなく選びがちな食事やサプリメントを続けるよりも、自分を知ることこそ美しさへの近道です。健やかに年齢を重ねるための、賢いサプリメント選びのコツをレポートします。
サプリメントで酷暑を乗り切り、老けない身体を目指すには
——サプリメントの効用について、改めて教えていただけますか?
丹羽里実さん(以下、丹羽) 健康な体のための栄養素は、毎日の食事から摂るのが理想的です。しかし、なかなか難しいというのが現実ですよね。忙しい方に効率よく必要な栄養素を摂り入れていただく、という意味でサプリメントは非常に有効な手段かと思います。
——暑さの厳しいこの時期、特に多い相談はありますか?
丹羽 酷暑続きの今年は、「疲れが取れない」というお声がとても多いですね。健やかな身体にこそ美しさは宿りますから、サロンでは毎日の健康をサポートする生活習慣のアドバイスも行っています。
——現代女性に、特に不足しがちな栄養素はありますか?
丹羽 鉄分ですね。食品からの吸収率が低い栄養素のひとつでもありますし、女性の場合は生理がありますので、意識して摂りたい栄養素です。鉄が不足すると、全身の組織が酸欠状態になり、疲れが抜けない、だるい、肩こり、めまい、頭痛といった症状が出やすくなります。
エステプロ・ラボの理論のベースとなっている「酵素栄養学」では、体内に栄養を取り入れるときの入り口となる「腸」に注目しています。お客さまには、腸を元気にするために積極的に摂りたい「OKフード」と、逆に、腸にとって負担となる「NGフード」というものをお伝えしているんです。
鉄と同じく、積極的に摂りたいのは「食物繊維」ですね。食物繊維は、腸内環境を整えてくれる大切な栄養素のひとつです。野菜や穀物からバランスよく摂取するのを心がけてみてください。摂り過ぎを避けたいのは、「糖質」です。ご飯ならば、白米よりも玄米を、麺類なら、うどんよりも蕎麦など、糖質は糖質でも「精製されていない糖質」を選ぶのがオススメです。
腸の美しさこそ、健康と美の「鍵」
——糖質以外に、腸のために控えたい「NGフード」には、どんなものがありますか?
丹羽 ファーストフードやスナック菓子、ハムなどに代表されるような、食品添加物の多いものですね。これらは、腸の炎症を引き起こす原因になります。お肉やお魚は、栄養価の高いものですが、食べ過ぎとなると腸を汚す原因になります。週に一度は、お豆腐や高野豆腐などの大豆製品やきのこ類がメインのお料理にしてみるなど、できる範囲からスタートしてみてくださいね。
とはいえ、ランチで外食をするという方は多いかと思いますし、レストランでの食事は楽しい時間ですよね。摂りきれない栄養素は、サプリメントの力を借りながら、綺麗な腸を保てるとベストです。
盲点なのは、乳製品。牛乳やチーズなど、カルシウムのために! と積極的に毎日摂る方も多いかと思います。しかし、日本人の成人のほとんどが、牛乳などの動物性たんぱく質を消化分解できる酵素・ラクターゼを持っていないと言われています。過剰に摂取をすることで、腸では常に十分に消化できず溜め込んでいる状態です。毎日のヨーグルトを、豆乳のヨーグルトに変えてみるのもオススメです。
——なるほど。野菜も腸のために良いと聞きます
丹羽 はい、食物繊維も多く含まれている野菜は、やはり積極的に摂りたいですね。しかし、大切なのはバランスです。ダイエットや美肌のために、とランチをサラダだけで済ます女性も多いですよね。しかしそれだけでは、たんぱく質が不足してしまうことも。たんぱく質は、体をつくる材料の基本になりますので、きちんと摂っていきたいですね。その場合、お肉やお魚の動物性たんぱく質の摂り過ぎは腸の負担となるため、大豆製品などの植物性のたんぱく質をしっかり摂っていただくと良いかと思います。
——腸を綺麗にしておくことは、なぜそんなにも大切なのでしょう?
丹羽 口にしたものが腸から吸収され、皮膚になり、髪になり、爪になります。ですから、腸はすべての「入り口」なんですね。汚れた腸は、掃除のされていない排水溝に例えられます。この汚れは、体内で消化しきれなかった食べ物の残りカスなどが付着した状態です。この腸を通った、「汚れた材料」から細胞がつくられてゆく、となるとどんなに素晴らしい食材や栄養を摂ったところで、思ったような効果は期待できません。腸を綺麗に保ち、身体に必要な栄養素を行き渡らせることができれば、病気やストレスにも強い身体になりますし、美肌キープや便秘改善、と良いことづくめなんですよ。
腸の中には、たくさんの菌が住んでいます。善玉菌、悪玉菌、そしてどっちつかずの日和見菌ですね。腸が汚れている状態は、悪玉菌が増えてしまった状態を指します。悪玉菌が最も増える原因となるのが、消化不良です。冒頭でお話した「NGフード」を、朝も夜もと摂取していると、体内で消化しきれずに、腸という生温かい小部屋の中で、どんどん腐敗します。すると、活性酸素が発生し、血液も細胞も汚れていってしまうんです。ですからまずは、この腸を汚さないことが健康と美しさの「鍵」です。
——活性酸素についても、詳しく教えていただけますか?
丹羽 活性酸素は、とても「クセ者」なんです。呼吸をしているだけでも、酸素の一部は活性酸素として体内に取り込まれます。電磁波や紫外線を浴びるだけでも増えていきます。体内で活性酸素が増えると、血液中の赤血球はイモムシのようにくっついて、ドロドロとした状態に。巡りが滞ることによって、肩凝りや冷え、むくみ、疲れが取れにくい、といった症状が出てきます。
——活性酸素を増やさないために、できることはありますか?
丹羽 やはり、食事ですね。汚れた腸の中からも、どんどん活性酸素ができてしまいます。食べ過ぎや消化しにくい食生活=活性酸素を余分に生んでいる状態、です。そうしてつながってしまった赤血球をバラバラにして、活性酸素を身体にとって無害なものにしてくれるのが「水素」なんです。元素記号を思い出していただくと分かりやすいかと思います。
酸素のO2に、水素のHをプラスすることで、H2O。つまり、完全に無害な水に変えることができるんです。水素は体内でつくることができないので、活性酸素を少しでも減らしてゆくケア、という意味で水素のサプリをオススメしています。寝る前に飲むことで、翌日シャキッと起きられる! という声を多くいただいていますね。
賢いサプリメント選びのヒント
——サプリメント選びのポイントはありますか?
丹羽 手軽に買えるものの中には、鉄やビタミンといったサプリメントとしての「良い」成分と同時に、体にとって不要な添加物が多く含まれているものも実は多いんです。香りや見た目をよくするための香料やカラメル色素、味の調整のための白砂糖のようなものを添加しているものもあります。成分表を見てみて、そのような添加物が多ければ要注意です。栄養補助のためにとっているはずなのに、余計な添加物を摂取していた、というのは避けたいですよね。
——効率的なサプリメント摂り方や栄養に関して、アドバイスをお願いできますか?
丹羽 何種類ものサプリメントを一気に摂取することで、体内の水分を腸に過剰に引き寄せてしまい、一時的に便がゆるくなることもあるかもしれません。あれもこれも、となるよりも、今のご自身の状態に合うものを選んでいただくのがベストかと思います。エステプロ・ラボのサロンでは、チェックシートを用いたカウンセリングや、糖化測定などを受けることができますので、お気軽にご相談くださいね。
偏った食品を摂らない、ということも大切です。いくら体に良いと言われている食材でも、同じものばかり食べていると、腸内細菌の種類が減ると言われています。すると、腸のバリア機能が落ち、免疫力も低下してしまいます。スーパーに行くと、調理のしやすさやご家族の好みで、決まった食材を選びがちという方は少なくないと思います。「最近、この野菜食べてないから買ってみよう」「お肉が続いたから、今日は魚介をメインに」など、少しでも意識してみてくださいね。旬のものは栄養価も高くなるので、それを選ぶというのも基準のひとつですね。
毎日の食事が身体をつくるので、食べ物は大切です。でも、サプリンメントに頼るというのも手です。ご自身に合ったサプリメントは、年齢を重ねても健康で美しい身体でいるお手伝いができると思います。
チェックシートによるカウンセリングを体験
Precious.jp厳選エイジングケアサプリメント3選
お仕事の合間や帰りに、気軽に立ち寄りカウンセリングを受けることのできるエステプロ・ラボのインナービューティサロン。チェックシートとカウンセリングにより、普段の生活を見直すきっかけとなります。なんとなくの食事や、サプリメント選びよりも、自分を知ることが健やかな美しさへの近道です。「災害」レベルとも言われる今年の酷暑を乗り切り、若々しさをキープするためにも、サプリメントを上手に活用したいですね。
※掲載した商品はすべて税抜です。
問い合わせ先
丹羽里実さん
エステプロ・ラボ カウンセラー
(にわ さとみ)管理栄養士、一般財団法人 内面美容医学財団公認ファスティングカウンセラーの資格も持つ。
この記事の執筆者
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