普段、年齢を理由にネガティブな言葉を発したり、ネガティブな表情になってしまったりしていませんか? 無意識にしてしまっているかもしれません。

そこで今回は、プラス思考を持ち、輝く女性でいるための基本要件である「自分の強みを10個挙げる」、「短所を長所に置き換えることでコミュニケーション能力を高める」など、輝く女性になるための具体的な方法を、元資生堂 執行役員常務で、現在は講師も行う関根近子さんに教わります。

エイジングを楽しみ、プラス思考で「美しい言葉」を使おう

美しい女性
エイジングを楽しみ、プラス思考で「美しい言葉」を使おう

まず関根さんに、40~50代の女性に対して、日ごろ、思うところを率直にお話してもらいました。

「年齢を重ねることをネガティブに捉えるのではなく、エイジング(熟成)を楽しんでほしいと思っています。そのためにも『ネガティブな言葉=表情』に気をつけるといいと思います。普段、何気なく発している愚痴、不平不満、人の悪口は、縦ジワを刻み、口角が下がります。反対にポジティブな言葉は、口角を上げ、眉間が開き、素敵な横ジワを伴います。

オードリーヘップバーンは『美しい瞳である為には、他人の美点を探しなさい。美しい唇である為には、美しい言葉を使いなさい』と言っています。『美しい言葉』は前向きな思考から発せられます。生きていれば苦難もあると思いますが、ポジティブに乗り越えることが女性たちを素敵に豊かに輝かせてくれると確信しています」

プラス思考の輝く女性になる方法

■1:自分の強みを10個挙げる

そこで、関根さんが提唱している、プラス思考になって輝く女性になるための方法を教えていただきました。ひとつ目は「自分の強みを10個挙げる」です。

「プラス思考とは『どんな状況においても有(在)るものを見い出そうとする思考』のことです。苦難や突発的な苦境においても、『まずは事象を受け入れ解決策や希望を見出そうとする視点・思考』と捉えています。また、コトだけではなく対人においても同じことが言えます。対人の場合、『相手を長所(有るもの)から捉えられる』ことが重要です」

湖の桟橋に座る女性
自分の強みを10個挙げる

「私の知人・友人の素敵な人で尊敬できる人は、地位や年齢にかかわらず、常に相手に温かい関心を寄せてくれる思考を持っています。そのために必要な要件が『自分の強みを最低10個は認識しており、さらに、一個一個を磨くor増やす努力をし続けること』です。

作家の五木寛之氏の言葉に『愛はナルシシズムからはじまる』というフレーズがあります。自分を愛していない人に人を心から愛することはできない。自分を憎んでいる人は他人をも憎むと言っています。つまり、自分を長所から捉えられる人は、他人を長所から捉えることができる、ということです」

傲慢にとられないためのコツ

スマホを見つめる女性
傲慢にとられないためのコツ

しかし、自分の長所をいざ10個も挙げるとなると、なかなか浮かんでこないかもしれません。

「これまで多くの人に研修をしてきましたが日本人はなかなか書けませんね。この理由のひとつは日本の文化として『謙遜することが美徳』と言われ育ってきたためと考えます。自信を持つということは『私はできる』と信じ、そのための努力を惜しまない人のこと。決してネガティブなことではないのです。

だだし、傲慢にとられるのは避けたいものです。傲慢にとられないコツは、

・自分が素晴らしいと思う心の割合:49%
・相手が素晴らしいと思う心の割合:51%

のように、2ポイント多く相手に心を寄せることです。

自分の長所、強みをしっかりと自覚し、さらに磨き増やす努力をすることは、言い換えれば『過去の自分』に常に挑戦することであり成長を自覚する喜びの積み重ねでもあります」

これから、長所を増やそうとする人へのアドバイス

「他人と比較するのではなく、常に過去の自分と比較すること。他人と比較するとできない自分を恥じたり、自信をなくしたりして続きません。『知らなかった知識を増やす』『できなかったことができるようになる』ことに喜びを感じることが大事です」

■2:短所を長所に置き換える

髪をかき上げる女性
短所を長所に置き換える

輝く女性になるためのふたつ目は、「短所を長所に置き換えることで、コミュニケーション力を高めること」です。

「よく、短所と長所は背中合わせと言われます。つまり、度合いや捉え方次第で変わってくるのです。例えば、『重箱の隅を楊枝でほじくるような嫌な人』は、見方を変えると『きめ細かく人が見逃すことも気が付く人』になります。

これと同様に、

短所:飽きっぽい人 → 長所:モノごとに執着しない。好奇心旺盛な人
短所:頑固な人 → 長所:信念のある人

など、常に思考回路に『→』を置いて『嫌な性格』と感じたときに、長所に置き換えたらどうなのかしら、見方を変えてみると、その後が楽になります」

輝く女性になるために必要なその他のこと

その他にも、輝く女性になるために必要なことを関根さんは次のように話します。

「私見ですが『目が輝いている」人は年齢にかかわらず、活き活きキラキラして素敵だと思います。目をキラキラ輝かせるには、脳内ホルモンβエンドルフィンやドーパミンが大きく作用するといわれています。これらのホルモンを分泌するために私が日々実践していることは『感動・喜ぶ・笑う・感謝する・達成感を味わう』です。自分から積極的にこれらを意識して実践することで、目の輝きが変わってくるのです」

いかがでしたか? プラス思考で輝く女性になるためには、まずはそのプラスになりきれない部分を対策することが大切。自信を持って、傲慢にならないコツをしっかりと体得し、輝く女性を目指しましょう。今からでも決して遅くはありません。

関根近子さん
Bマインド 代表取締役(元資生堂 執行役員常務)
(せきね ちかこ)資生堂に美容部員として入社。子育て・嫁姑問題・介護と仕事を両立するなかでキャリアを積む。心身共に悩んでいた40才のときに出合った「プラス思考」で自分を変えた経験を中心に全国で講演活動をしている。
http://www.bmind.co.jp/bmind/

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WRITING :
石原亜香利
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