みなさんは何か習い事をしていますか? 大人になると、仕事関係ではないところで友達をつくりたい、趣味を増やしたいなど、さまざまな理由から習い事を始める人が多いですよね。
実は、クラウドワークスが運営する学びのスキルシェアサービス「サイタ」が集計した10代〜70代以上の男女を対象に行った調査で、2018年に最も人気のあった習い事トップ10が明らかになりました。
語学や運動系だけでなく、カラオケやボイストレーニングなどの音楽系も人気で、なかでもドラムという意外な習い事がトップに。仕事と関係なく、趣味として充実感を得られるのが魅力なのかもしれません。これから何か新しいことを始めたい方は、ぜひランキングを参考にしてみてください。
2018年に始めた人が最も多かった「今人気の習い事トップ10」
■10位:ランニング
健康への意識が人々の間で年々高まっている中、ランニングが初のトップ10入り。身体のことが気になりだす中年世代だけではなく、健康を維持したい70代以上からも支持を集めています。
高齢者の受講生には、基本的な歩き方や筋肉の動かし方など、基礎的な知識を学びたいニーズが多いのが特徴だそう。レッスン料金ですが、東京都のランニングクラブ・RUNNING CLUB TRACK TOKYOを例に挙げると、初心者向けは1回120分2,000円、マンツーマントレーニングは1回60分6,500円とクラスによって幅があります。
教室によって、ランニング時のフォームの改善に特化したクラスや、マラソン大会と連携して目的意識を持てるクラスなど、ひと口にランニングといってもさまざまなレッスンを設定しているので、自分のレベルや気分に合ったものを気軽に始められそうです。
■9位:ペン習字・ボールペン字
最近では本屋でも、「ペン字の練習帳」など美しい文字を習得するための練習帳が多く発売されています。美文字ブームは続いており、習い事でもこちらの教室は大人気!
テレビCMでもおなじみ、生涯学習のユーキャンでも、人気講座ランキングの7位に「実用ボールペン字」がランクインしています。通信講座も多く、例えば「四谷学院」なら全18回の添削指導で29,000円。1回につき約1,600円ということになります。
手軽に始められて、リーズナブルなのも魅力。「書くことが楽しくなった」「バランスや止め、ハネなど意識するだけで見違えるとわかった」など、自分の字に自信が持てるようになった声が挙がっていました。
IT文化が浸透し、手書きの文字を書くことが少なくなった現代だからこそ逆に、手書きの文字の美しさが見直されているのかもしれません。
■8位:ボーカルトレーニング
ボイストレーニングとは違い、音の強弱の付け方や滑舌、ビブラートなどの歌唱テクニックを学び、より上手に歌えるようになることを目指すのがボーカルトレーニング。
全国約1,300教室を抱えるヤマハ大人の音楽レッスンでは、グループレッスン1回60分月3回7,500円(初心~初級者)、個人レッスンは1回30分月3回で9,500円(初心~初級者)。
「カラオケでうまく歌いたい」「結婚式で歌うことになったのでトレーニングしたい」など、受講理由はさまざまですが、プロを目指す人だけのものというわけではなく、趣味として気軽に楽しむ人も多いようです。
■7位:初心者向け英会話
習い事では不動の人気を誇るのが英会話。近年ではマンツーマンのレッスンでより密度の濃いものを求める人が増えているそうです。
「海外旅行で現地の人と会話したい」「海外の映画を字幕なしで観たい」「洋楽が好きだから」など、世代を問わず英会話を学んで損はない理由付けが多くありますが、グローバル化が進む今、単純に仕事に役立つからという人も多いのでは。
駅前留学でおなじみの英会話スクール・NOVAでは、少人数レッスンで月4回10,000円、マンツーマンだと月4回で20,000円という料金設定。最近では、オンラインで安価に受講できるスクールも増えています。オリンピックの東京招致で、英語を学びたいというシニア層の需要も増えているそう。今後も人気は続きそうです。
■6位:Illustrator
6位には、意外な習い事がランクイン。Illustrator講座を受ける理由は、「デザイン関係の仕事をしたい」「会社で必要なスキルを学ぶため」など、仕事関係で始める人が多いようですが、趣味でグラフィックデザインを学びたいという人も。
東京をはじめ関東圏に全13校を構えるパソコンスクールISAでは、「初歩からのIllustratorクリエイター試験取得講座」という本格的なものだと30時間で80,000円。やはり専門技術の取得なので、それなりに一定の期間通うものが多いよう。
しかし、きちんと受講すれば間違いなく技術が身について仕事や趣味の助けになるので、決して高い買い物ではなさそうです。
■5位:カラオケ
ボーカルトレーニング同様、歌うことに特化したカラオケの習い事も人気。「会社でカラオケ大会があるので楽しんで参加したい」など、カラオケシーンに特化して、「うまく歌えるようになりたい」という人が通う習い事です。
例えば、恵比寿のATOボーカルスクールでは、「カラオケ高得点獲得コース」や「ウィスパーボイス・マスターコース」などのコースがあり、前者は3か月全12回(マンツーマン)で45,000円。3か月で成果を出すという目標設定があれば、楽しみながらできそうですよね。
特別プロになるわけではなくとも、趣味のカラオケでうまく歌えるだけでも気持ちいいもの。「この歌をうまく歌いたい」など、歌いたい歌がある人には特におすすめです。
■4位:ボイストレーニング
ボイトレは今や、プロ志望の人だけがやるものではありません。ボーカルトレーニングやカラオケレッスンのように、「歌がうまくなりたい」と考える人が気軽に受講することが増えているんです。
さらにボイトレは歌だけでなく、声の悩みをもつ人にも開かれていて、「人前で自信を持って話したい」「スピーチやプレゼンテーションで好印象を与えたい」など、声に不安のある人が自信をもてるようになるためにボイトレを受けるというケースも。
北海道から九州まで全国に展開する音楽スクール・シアーミュージックでは、1回45分月2回(マンツーマン)で10,000円。身体ひとつあればいいので、誰でも気負わずに始められ、仕事にも趣味にも活かせるお得な習い事かもしれません。
■3位:韓国語
昨年の4位から、初のベスト3入りを果たしたのが韓国語。韓国は旅行先としても人気が高く、韓国ドラマやK-POPの人気もあって、受講者が増えているそう。韓国語は日本語と発音や語順、文法が似ていて習得しやすいというのも人気の理由。
料金は、外国語学校Berlitz(ベルリッツ)を例に挙げると、マンツーマンレッスンが1回あたり約6,000円~8,000円。英会話同様、オンライン講座なども増えてきているので、レッスン形態によって料金は変わってきます。
大体全6回など、続けて通うコースがメインです。「憧れのK-POPアイドルの言葉を理解したい」「好きな韓流ドラマを字幕なしで観たい」など、趣味の熱量が語学習得の後押しになりそうですね。
■2位:カメラ
世代を問わず人気なのがカメラ。写真&動画共有SNSのInstagram流行によりスマホでの写真撮影が一般化してきたことや、2018年はフィルムカメラの再流行の背景などもあり、幅広い年代から支持されているようです。
大体1回のレッスンにつき5,000円くらいから。初心者向けからカメラマン志望向けなどレベルも多岐にわたり、風景をメインにするか、ポートレートをメインにするかなど、ジャンルを特化したレッスンも。
写真撮影が当たり前のものになってきているからこそ、「よりうまくなりたい!」と思って教室に通い始めるのかもしれません。
■1位:ドラム
ギターやボーカルではなく、音楽でもドラムの習い事が1位というのが意外ですよね。
ドラムは、ロック・ポップなどの音楽には欠かせないリズム構成の最も重要な楽器です。リズム感が良くなり、叩くだけで誰にでも音が出せるので音を出すハードルが低いこと、ストレス発散にも効果的など、さまざまなメリットがあります。
もちろん、いろいろな楽器と合奏することで、より楽しむことも可能。全国30か所にスタジオを展開するEYE MUSIC SCHOOLでは、55分のグループレッスンは月2回で9,000円~、個人レッスンは10,320円~。決して安くはありませんが、趣味への投資だと思えば安いものかも。
日本テレビ『所さんの目がテン!』でも過去に「大人の習い事の科学」というテーマでドラムを取り上げており、「初心者でも短い期間で曲に合わせて演奏することができ、それが快感となって続けるモチベーションがあがりやすい」とその人気を分析していました。
実はドラムには脳を活性化されるケースもあるため、高齢者にもおすすめの習い事のようです。
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仕事に活かせるものから、一生を通しての趣味にできそうなものまで、さまざまな習い事が人気であることがわかりました。習い事は、ストレス発散にもなり、自分を高めてもくれるもの。今回紹介したもののなかで気になったものがあれば、ぜひ始めてみてくださいね!
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- WRITING :
- こばやしあさみ