いよいよ全国的に桜が開花してきましたね! 東京は3月21日に開花宣言がありました。また、ウェザーマップの予想によると、東京の満開は本日3月29日。この週末などにお花見に出かけてみませんか?
ところでお花見は、どうすればもっと楽しめるのでしょうか? せっかくのお花見をとことん楽しむためにも、鑑賞のポイントとお花見を楽しむコツを知りたいものですよね!
そこで今回は、お花見を極めた「お花見マスター」であるグラフィックデザイナーの宮村ヤスヲさんに、お花見の極意を教わります。
お花見はいつ、何時ごろスタートがおすすめ?
東京でお花見をするなら、いつ、何時ごろスタートするのがおすすめなのでしょうか。桜がきれいに見られる時期と時間を宮村さんに教えていただきました!
「年ごとの気象条件などによって変動があるので、『何日ごろが見ごろ』というのは、一概には言えませんが、おおむね毎年、『3月の最終週から4月の第1週辺りが見ごろ』になります。詳しくは気象庁などが発表している情報をこまめにチェックされることをおすすめします。ちなみに私が一番参考にしているのがウェザーマップの開花予想で、見ごろ予想もグラフ化されているので、わかりやすいです。
時間帯は陽があるうち、できることなら午前中のほうが空気も澄んでいて、穏やかな気分で楽しめます」
お花見をするなら、満開を迎える「3月の最終週から4月の第1週辺り」の「日中(朝~午後3時ごろ)」が良いということ! ぜひお天気の良い日を狙って出かけましょう。
お花見マスターが語る、「お花見の魅力」とは?
お花見に出かけたら、ぜひ存分に楽しみたいもの! 気づいていない魅力もあるかもしれませんよ。ずばり、お花見の魅力は何? と宮村さんに聞いてみました!
■1:シンプルであること
「インターネットやスマートフォンが普及し、生活習慣や使用デバイスが日々変化しているなか、『お花見』という多くのものを必要としない、素朴で単純な遊びが何百年も続いている事実が、何よりもその魅力を指し示しているように思います。自然の大きな力や古(いにしえ)からの悠久の時の流れに身を委ねている感覚が心地良いです」
■2:オープンエアーであること
「ピクニック気分で、昼間から舌鼓を打てる開放感も魅力です。遊具などを使って、ちょっとしたレクリエーションもできる、身体を動かす喜びも感じられます」
■3:垣根がなく人間関係を広めたり深めたりできること
「移動空間も自由で、気分的に上下関係もおおらかに、ヨコのつながりも普段以上に距離が近くなりやすいのが魅力。ときには初めて会った近くのグループも含めて、多くの人同士の交流が生まれ、仕事関係でもプライベートでも、お花見をきっかけに密な繋がりになるチャンスを有しています」
お花見にはこれほど深い、さまざまな魅力があったとは驚きですね!
桜鑑賞におすすめの場所
お花見に訪れたら、まずは、純粋に桜を鑑賞したいところです。どういうところで桜を鑑賞するのがおすすめなのでしょうか?
「それぞれの場所に、それぞれの良さがあると思います。これまで数か所しか訪れていない身では、多くを語れるほどの知識をもち合わせていないのですが、私が最も好きな『目黒川の桜』でいいますと、池尻大橋駅から下流、目黒方面に向けて散策するのがおすすめです。
中目黒駅周辺に比べると、賑わいもまばらで落ち着いていますし、川幅も狭いので、ぎゅぎゅっと濃縮された桜を拝むことができます。純粋に桜を鑑賞するには、やはり人の少ない穴場スポットを散策して見つけるのがおすすめです」
場所取りをするなら必見!お花見の宴会場所は?
お花見宴会をする場合、場所取りにも関わってくる位置。お花見も宴会も両方楽しむにはどのあたりがいいのでしょうか?
■1:桜の木から少し離れた場所
「木のすぐ下は、根の通気を妨げてしまいますし、デコボコしていて安定しないので、少し離れた位置が良いです」
■2:トイレやごみ収集所から遠すぎず近すぎない場所
「衛生面や雰囲気、利便性から考えると、お花見用に設置されたトイレとごみ収集所からは、遠すぎず、近すぎずの場所がおすすめです。さらに、近くに屋台や、いざというときに雨宿りできる休憩舎があると安心です」
■3:夜まで続くなら照明の下
「外灯や照明の下なら、夜になっても明るく長い時間楽しめます」
■4:近くに目印となるものがある場所
「会場は人混みで電波状態が悪く、連絡を取り合うことが困難になることが多いので、後から合流する人のことも考えて、近くに目印となるものがあるといいと思います」
大人のお花見宴会を盛り上げるコツ
お花見宴会は、ぜひ盛り上げたいものです。宮村さんに、大人が集まるお花見宴会を盛り上げるコツを教えていただきました!
■1:事前に下見を行い、場所取りにベストを尽くす
「お花見は良い場所を確保できれば、ほぼ成功。しかし、あくまでも平和的に場所を確保しましょう」
■2:地域のルール、節度を守る
「近隣住民の方々にご迷惑をかけないようにするのも大人のたしなみ。トラブルがあってはすべてが台無しです。禁止されている行為をしないためにも、事前にルールを確認しておきたいですね」
■3:防寒対策をしっかりする
「お花見時期は、まだ寒さが残る時期。寒いと気分がどんどん滅入ってきてしまうので、インナーやアウターを仕込むのはもちろん、靴下を何重にも履いたり、座布団や膝掛けなども用意したりすると快適に過ごせます。特に登山グッズは有用なので、活用してみてください」
■4:積極的に交流する
「いつもの仲間で固まるよりも、みんなで大きな車座になったほうが、連帯感が生まれ、お花見ならではの盛り上がりが得られます。意外な発見があったり、新たな関係性が生まれたりもするでしょう」
■5:後片付けも気を抜かずに
「これからも永く多くの人がお花見文化を楽しんでいくためにも、後片付けはしっかりとしましょう」
これらのお花見を楽しむコツをヒントにすれば、いつもよりお花見や宴会が楽しい時間になること間違いなし! 大人のマナーあるお花見で、今の時期しか堪能できない日本の伝統文化を存分に味わいましょう!
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- WRITING :
- 石原亜香利