キャビンアテンダント、客室乗務員といえば、素敵な女性が多く、同性から見ても所作や言葉遣い、心配り、サービス、ふるまいといったあらゆるところがとても魅力的ですよね。そんなCAの方々のなかには、CAから転身し、別の仕事に就いている人も多いですが、「元CA」というだけで、上品なイメージがあり、CAならではの「何か」を期待してしまいます。
実際に元CAの方々には、CA時代の習慣が転身後も根付いており、ふとしたときに出るといったことも、実際にあるようです。
そこで、元CAで現在はマナー講師を務めている森下あさみさんと片岡かこさんに、CA時代から身に付いている「思わずやってしまうあるある習慣」を伺いました。
今でも思わずやってしまう、キャビンアテンダント時代の習慣5つ
■1:「髪の毛をしっかりセットしないと外に出られない」「ゆるふわなまとめ髪にできない」
まずは習慣化しやすい身だしなみやメイクなどの見た目から。CAの髪型といえば、キリッとした印象のまとめ髪や横流し前髪などのイメージがあります。
森下あさみさんは、今でも「髪の毛をしっかりセットしないと外に出られない」「口紅の色はちょっと濃いめを選ぶ」などの習慣があるそう!
また、片岡かこさん曰く、「CA時代、夜会巻きやお団子にするとき、前髪やおくれ毛を、強力なヘアスプレーで固めていました。ゆるふわなまとめ髪にしようと思っても、つい昔の癖でタイトにまとめてしまうので、悲しきかな、流行りのゆるふわヘアができません」とのこと! 確かにゆるふわヘアのCAって、見たことがありませんよね。
■2:「ちょっと今日、ディレイします」…キャビンアテンダントの業界用語が抜けない!
また片岡さんは「CA時代の業界用語が抜けません」と話します。
「遅れることを“delay(ディレイ)”と言ったり、時間通りのことを“on time(オンタイム)”と言ったり…。まるでルー大柴さんのルー語のようになってしまいます」
元CAの方が使えばカッコいいですが、日常会話で頻繁に使われると、少し違和感があるのかも?
■3:教わった「正しい敬語や正しい言葉遣い、正しい姿勢、動作」を思わずしてしまう
そして、CAの特徴といえば、あの優しい笑顔と丁寧な接客。おもてなしの精神は、やはり仕事はもちろん、日常の人間関係にも引き継がれているようです。
森下さんは「いつでも好印象の笑顔をつくる習慣が身に付いているので、どこに行っても役立ちます。いつもお客様の行動や意図を考えていたため、日常でも相手の反応が気になりすぎてしまうところもありますが、人を思いやる気持ちをもつことができるというところは、今の仕事にも役立っています」と、やはりCA時代の好習慣が今の仕事へよい影響があると話します。
片岡さんも、CA時代のことが、今でも人に対する態度として出ることがあるそうです。
「現役時代、『制服を着ているのだから、空港内を歩いているときでも、お客様に見られていることを忘れずに』と常々言われていました。今でも、プライベートで空港を歩いているときに、CAとしての意識が残っており、困っている様子の方を見かけると、積極的に声をかけずにはいられません」
「お客様に失礼のないように、正しい敬語や正しい言葉遣い、正しい姿勢、動作はできるだけ音を出さずにゆっくりと行うことなどを日々意識して過ごしていたことが、結果的に、マナー講師として、美しい女性の所作などをお教えするという、新たなキャリアをスタートさせることができました」
この対人面の好習慣は、大きなメリットがあるようですね。
■4:しょっちゅう腕時計を見てしまう
ほかにも、日常生活でも、CAならではの習慣が残っているとか。森下さんいわく、「今でも、時計を見る頻度が多いです」とのこと。CAは何時発のフライトで何時着、など常に時間が頭の中をかけめぐっているのでしょう。
■5:新幹線の中でもシートベルトを探してしまうほど「締める」ことが日常に
片岡さんは、こんな面白いエピソードを話してくれました。
「座席に座ったらシートベルトを締める、というくせがしみついているため、飛行機はもちろん、車でも乗ったらすぐにシートベルトを締めます。新幹線はシートベルトがないので、なんだかそわそわしてしまいます。余談ですが、映画館でも座席に座ってつい、シートベルトを探してしまった経験があります」
元CA時代からの習慣には、うらやましいものから、ちょっと笑ってしまうものまで、独特のものがたくさんあるようですね。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- WRITING :
- 石原亜香利