正解は、2:目鼻 です。
「目鼻がつく」という慣用句は、「ものごとの大体の事が決まる。おおよその見通しが立つ」という意味で、従事してきた計画などの骨子が、できあがったときに使用します。山登りで言うと、何合目かまでは登った、という段階。
対して「目星がつく」は「見当をつける。目標とするところを決める」という意味。
「目鼻がつく」が進行の中間地点や大詰めを表すのに対し、「目星がつく」は、やっと見当をつけたり、目標が定まった、という程度のごく初期や、それ以前の予測、というシーンで使用します。山登りで言うなら、登る前の計画を立てた、という段階で、まだ山に足を踏み入れたわけではありません。
問題文では「一定期間、具体的に従事してきた企画の、おおよその見通しがたったため、今までよりは負担が減った」という文脈なので、「目鼻がつく」が正解です。
文章で説明すると上記の通りなのですが、目鼻も目星も言葉の音感が似ているため、実際に使用する際の使い分けで、混乱を招きがちです。具体的な例題をこなして、使い分けを強化しましょう。
…というところで、もうひとつクイズです。
【問題2】
以下の例文、それぞれの〇〇、●●に「目星」「目鼻」当てはまるほうを入れてください。
1:「この企画にふさわしい業者に〇〇をつけて、リストをつくってほしいの」
2:「今回の事件について、C警部はもう犯人の〇〇をつけたみたいね」
3:「D計画の進行に〇〇がつくまでは、うちの課は慢性的な人手不足だわ」
4:「スポンサーの要望がコロコロ変わって、このイベント、いつ〇〇がつくのか●●をつけられないわ!」
…わかりますか? 全問正解してくださいね!
正解は…
1:目星
2:目星
3:目鼻
4:〇〇=目鼻、●●=目星 (順番が逆だと意味が通らない)
です!
「目鼻」「目星」が入り乱れて、目からチカチカと星が出そうですね(笑)。
しかし言葉は、ちょっとした使い間違いで、その人の印象をたちまちに変えてしまう諸刃の剣です。とっさの時でもスムーズに、正しい言葉で表現できる、素敵な大人の女性で参りましょう!
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱