正解は… ふつつかもの です。

大人の会話にはしばしば登場する謙遜表現ですね。
大人の会話にはしばしば登場する謙遜表現ですね。

「不束(ふつつか)」の意味は「気が利かない。不調法」ですから、自分や身内をへりくだる際に「不束者」という言葉を使いますね。簡単な漢字なので、読めるだけでなく書けるようにしておきましょう。目上の方への直筆のメッセージでサラッと書けると美しい言葉ですよね?

「束」という漢字は「そく」「たば」「つか」と読みますが、「不束」の場合のみ、「束(つか)」を「つつか」と変則的な読み方をします。

「不束」の語源は「太束(ふとつか)」から転じたもの、と言われています。もとは「太くて丈夫」と言う意味で、古くはマイナスイメージの言葉ではなかったものの、平安時代に繊細優美を好む美意識が浸透したため「ふつつか=情緒にかけて野暮」という意味を含む形に変化していったようです。

ちなみに「束(つか)」は、昔の長さの単位を表し「1束=指4本分の幅」だそうです。ですので、ほんの少しの時間を「束の間」と表現したりするわけです。

…というところでもう一問、「不束」と響きの似た、大人として使いこなしたい、日本語についてのクイズを出題します。

【問題2】

「恙(つつが)なく生活しております」などに使用する「恙なく」という言葉は、以下のどの意味を表現できる言葉でしょうか?

1:(仕事などが)順調であること

2:(心配事や災難もなく)無事であること

3:健康であること

さて、正解は?

正解は一つとは限りませんよ!
正解は一つとは限りませんよ!
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ILLUSTRATION :
小出 真朱