「詩の世界観を、洋菓子で表現」。自作の詩をもとにしたバターサンドなどで着実にファンを増やし、オンラインで完売が続出するほど話題となっているスイーツブランドが、京都にあることをご存知でしょうか?
その名も「Nowherman(ノーウェアマン)」。これまでは実店舗を持たず、イベント出店やカフェとのコラボレーションを行っていましたが、2019年、ついにショップが誕生しました。
京都・四条烏丸に構えられたショップでは、焼き菓子を販売。従来のパティスリーのイメージとは異なる、コンテンポラリーなショップデザインも特徴で、京都の甘いもの好きの間で話題となっています。
知る人ぞ知る存在! 詩と菓子が生み出す斬新なブランド「Nowherman(ノーウェアマン)」とは?
「Nowherman(ノーウェアマン)」は2010年より始動。「本当に知りたいことは答えがない」とタイトルがついたバターサンドなど、自作の詩を基にそのイメージを洋菓子で表現するスタイルが話題を呼び、オンラインでは売り切れが続出するほど、実店舗がない時期から人気を得ていました。
「昔から音楽が好きで、詩を書いて曲を作るように、詩に合う菓子を作っています。詩を通して、想像力に働きかけ、洋菓子の楽しむ時間をより豊かにしてもらえればと思っています」とは、お話を伺ったオーナーの長野洋樹さん。
実店舗ではこだわりの焼き菓子9種類を販売
2019年4月にオープンした実店舗では、焼き菓子のみが販売されています。袋詰めした日持ちのする焼き菓子に加え、ガラスケースには生菓子のように”できたて”のものもラインアップ。ふかふか食感のマドレーヌや、表面がカリッと香ばしいフィナンシェなど、焼きたてならでのおいしさを実感できます。
「言葉と共に、菓子がある」リリックな店造りは、他にない魅力!
オンライン販売時代と違い、実店舗では菓子ごとに詩的なタイトルはつけられていません。
「コンセプチュアルな菓子作りを行ってきて、今まではそれを知った上でイベントに買いにきてくれたり、ウェブショップで注文してくれたり。実店舗は、ふらっと通りがかった人やご近所さんなど、いろんな人が買いにきてくれて。(コンセプトなど知らず)ただ、おいしい焼き菓子を求めてきてくれているのが、今は楽しいんです」と長野さん。
とはいえ、ケーキ箱にポエム入りのカードが添えられていたり、袋詰めのクッキーには一文ラベルが貼られていたり。
「菓子やパッケージには余分な装飾をしていないので、唯一のデザインが、言葉になります。それぞれに意味がありますが、言葉が羅列されている様子は、それだけで美しいと思うんです」。
焼き菓子店らしからぬ、コンテンポラリーなデザインの店内に心踊ります
店舗は無駄がないミニマムデザインで、従来の伝統的なフランス菓子を扱うパティスリーとは、まったく違った印象です。厨房と店舗が一体型で、カウンターのすぐ後ろにはオーブンを配置し、店中に菓子が焼き上がる甘い香りが広がります。
作業シーンをのぞき見できたり、タイミングがあえば、オーブンから出したばかりの菓子を購入することも。そんな時は持ち帰り用とは別にひとつ購入して、焼きたてを頬張ってみるのが良さそうです!
※価格はすべて税込みです。
問い合わせ先
- Nowhereman(ノーウェアマン)
- TEL:なし
- 住所/京都市下京区葛籠屋町507-2
- 営業/12:00~19:00
- 休み/月、火
- カード不可
- TEXT :
- 天野準子さん 京都エディター・ライター
公式サイト:"映える!" なにそれ、おいしいの?
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- WRITING :
- 天野準子