体のあらゆる部分のたるみは、年齢とともにより気になってくるものです。しかし、中でも顕著に分かりやすいのはヒップのたるみではないでしょうか。
どうしてもヒップのたるみは、年齢や出産を経たせいと考えがちですが、実はその原因は日常の中に潜んでいるかも?
今回は、前回のお腹周りの引き締めに続き、ボディメイクサロンBriller(ブリリー)のオーナーで骨格メイクRe:style考案者、日本インナービューティーインストラクター協会の代表理事も務める松 葉子さんに、ヒップの引き締めメソッドをお教えいただきました。
ボディメイクサロンBriller(ブリリー)
ヒップはなぜたるんでしまう?
--松さん、今回もよろしくお願いします。前回、体のどの箇所にしてもたるむ原因は共通していることが多いとお話しいただきましたが、ことヒップに関して言えば、どのような部分に原因があるでしょうか?
松 葉子さん(以下、松)「よろしくお願いします。そうですね、やはりどの箇所にしても、『骨盤が正しい位置に置かれていない』『正しくインナーマッスルを使えていない』この二つが原因です。
しかし、あえてヒップにフォーカスして言うならば、冷えもたるみの原因になりますね。岩盤浴などでもなぜかお尻だけ温まりづらいという人が多いのです。冷えて脂肪が凝り固まってしまっているんですね。脂肪は熱を通しづらいので、なかなか温まらないという現象が起こります」
--冷えを解消するにはどのような方法があるのでしょうか?
松「そもそも、冷えや生理痛などの原因の一つとしてやはり骨盤が歪んでいることが挙げられます。
骨盤を正しい位置に戻すことで冷えも改善されることが多いですね。特にヒップは骨盤に近い部分であるため、骨盤の歪みの影響が現れやすい場所です。やはり、お腹周りと共通して、常に骨盤が正しい位置にあるかどうかを意識することが大切ですね」
簡単! ヒップの引き締めメソッドとは?
それではさっそく、ヒップの引き締めメソッドを紹介します。
引き締めのために「使うべき筋肉」を使っている感覚をしっかりと頭に覚えこませることを意識しながら行なってくださいね。
■1:正しい姿勢で横になる
松「まずは膝を90°に折り曲げて横になります。この際、頭を支える腕を立ててしまうと背骨のラインを歪ませてしまうため、やや肘を倒した状態にして頭を支えてください」
■2:筋肉を意識しながらエクササイズ
松「寝姿を整えたら、足の裏をくっつけた状態で、ゆっくりと脚を広げる、閉じるという動作を行なってください。この際、お尻のすぐ下の筋肉を動かすことをしっかりと意識してくださいね。ただ脚を動かすのではなく、お尻を内側に丸め込むイメージです。このエクササイズを行う場合、お尻の筋肉の他に意識して欲しいのがお腹です。お腹を常に平らにしていることを意識しましょう」
この動作を左右の脚で10回程度ずつ行いましょう。
しっかりとお尻の下の筋肉を使っている感覚を覚えてくださいね。
■3:脚の角度を変えて
松「その次に、今度は脚の角度を少し変えて、『く』の時に曲げてください。この状態で先ほどと同じく、ゆっくりと足を広げる、閉じるという動作を左右10回ずつ程度行います。
これをすることでお尻が丸くなり、股関節痛を軽減できます」
4:日常的にお尻の下の筋肉を意識する
松「もちろん、一番大切なことはただこのエクササイズを続けるだけではなくて、このエクササイズで覚えた筋肉を使う感覚を日常に取り入れることです。
普段立っているときや歩いているときも、骨盤が前に倒れたり、上半身が前にずれたりすることなく、骨盤が常に床に対してキレイに垂直の状態を保つことを心がけてくださいね」
日常的に歩いているときなどに、このエクササイズで覚えた「お尻を内側に丸め込む感覚」を意識することで、自然とお尻の下の筋肉に力が入り、不自然に腰を反らしている感覚もなくなります。
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「年齢だから仕方がない」そう諦めてしまう人が多いヒップのたるみ。
しかし、日常的な行動の中で使うべき筋肉を正しく使うことで、十分にその引き締めを行うことが可能なのです。
松さんの引き締めメソッドで、しっかりと常に骨盤を意識することは引き締めだけでなく、冷えや生理痛の解消にもつながりそうですね。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- EDIT&WRITING :
- Rina Onodera