仕事も容姿もライフスタイルも、年齢のことを気にしすぎてしまい、ためらってしまったり、動けなくなってしまう…そんな経験、したことはありませんか?
女性のための仕事塾「トップセールスレディ育成塾」を主宰し、多くの働く女性のサポートをしてきた朝倉千恵子さんは「いくつになっても、人は自分にいくらでも磨きをかけることができる」と断言します。
そこで、大人の女性が改めて「自分を磨こう、高めよう」とする際に、取り入れた方がいい考え方とは?を、自身の著書『仕事も人生もうまくいっている女性の考え方』を元に、「自分ブランドを磨く8つの方法」としてまとめていただきました。
自らもワーキングウーマンとして第一線を走りながらも、離婚、借金など、どん底も経験してきた朝倉さんの言葉は、心にすっと染み入っていくものばかり。ぜひ、明日からの自分磨きのヒントにしてみてください。
いくつになっても「自分ブランド」は磨ける!ブランド価値を高める8つの方法
■1:「あなたらしくいること」が、あなたの魅力になる
ひとつとして同じ顔がないように、個性は異なり、ひとりひとりに魅力があります。つまり、あなた自身がひとつのブランドなのです。ブランドという言葉は、飼っている牛の識別のために「焼印を押す(brand)」をしていた風習が由来だといわれています。つまり、ほかとは異なることを示すものです。
みなさんも「化粧品なら〇〇」「ファッションなら〇〇」と、ブランドを好む気持ちをお持ちですよね。人によって好む理由はさまざまですが、その根幹は「このブランドなら安心できる」「このブランドなら間違いない」という、信頼の気持ちです。ブランドは「信用、信頼の証」といってもいいでしょう。
ブランド力は、会社や商品だけにつくものではありません。個性を生かしながら、自分を磨くことであなた自身のブランドを確立することができます。「あなたにまかせるよ」「あなたの意見を聞きたい(あなたがOKなら進めよう)」。あなただから、あなたでなければ、という何かがあり、信頼されたなら、会社や組織にとって欠かすことのできない存在となります。あなたのよさを伸ばして、「自分ブランド」の価値を高めましょう。
■2:美しくあることを怠けない。美しさとは「美意識」の表れ
「美しくない女性はいない、怠惰な女性がいるだけです」。これは世界的な化粧品ブランドの創業者である、ヘレナ・ルビンスタイン氏の言葉です。この言葉ほど、女性を表すものとして的を射ていると思ったものはありません。大人の女性の美しさとは、顔の造作でもスタイルでもなく、全体が醸し出すものです。その人がもつ「美意識」の表れともいえるでしょう。
体に気を使い、健康的な食生活や適度な運動を心がけているのか、ゴロゴロ寝っ転がって食べ物ばかり食べているような生活をしているのか、そんなことも見た目には表れてきます。美しくあり続けるためには、規則正しい生活を心がける、バランスのよい食事をとる、適度な運動を心がける、保湿する…などの積み重ねをしていくことです。努力は無駄になることはありません。美は一日にしてならず。日々、自分に磨きをかけて、美しさを増やしていきましょう。
忘れてはいけないのは、内面の美しさも見た目に表れるということ。私が内面を磨くうえで大切にしているのは、「本物に触れる」ことです。美しい写真や絵、景色、トップモデルの姿を見たり、高級ホテルのラウンジやバーでお茶を飲んだり、ラグジュアリーなお店でスタッフの方の接客に触れたりすることーーなどを、美意識を磨くために実践しています。
■3:立ち居振舞を変えるだけで「美しい人」になれる
人間は五感からそれぞれ情報を得ていますが、特に視覚からは全体の87%もの情報を得ていることがわかっています。つまり、服装などの外見、所作や立ち居振舞次第で、人に与えるイメージは大きく変わるということです。
美しくしなやかなふるまいをされたら、優雅な人だと感じますし、常にキビキビと動く人は、気が効いてしっかりしているように見えます。身のこなしを整えることで、自分自身をどんな風にも演出できるのです。
立ち居振舞を美しく見せるポイントはいくつかありますが、すべての基本は姿勢をよくすること。むずかしい技術は必要ありません。ほんの少し、意識をするだけ。それを日々続けていくうちに、意識することが当たり前になり、姿勢や立ち居振舞が美しくあることが、自然になるものです。
■4:メイクの「ムラ」は仕事の「ムラ」
見た目も仕事も、常に緊張感をもつことで質が保たれます。毎日のメイクが、日によってムラがある女性は、仕事にもムラがあります。実際、完璧にメイクして服装も気合を入れてオシャレをしていた翌日には、ノーメイクに髪をざっと束ねただけで出社してくる女性がいました。全力でやるとき、手を抜くとき、とやる気に緩急をつける癖がある人は、気持ちにもムラが出てしまいがちです。当然、仕事の結果にも影響します。
見た目を整えることと、仕事の結果は密接に関係していることを意識して、常にキレイを心がけることで、巡ってきたチャンスをものにすることができます。
■5:「みっともない自分」を他人に見せない
街中で、ぐでんぐでんに酔っぱらっている人を見たことがあるでしょうか。あなたはそのあまりの乱れ具合に「見たくない」と目を背けた経験があるかもしれません。
仕事も人生もうまくいっている女性は美意識が高く、常に客観的に自分を見ています。もうひとりの自分になって、自分が人にどう見えているのか、不快な思いをさせていないか?まで目を向け、自分の行動を戒めます。ぐでんぐでんに酔っぱらっている自分など見たくないから、お酒はセーブして飲みますし、社会のルール、マナーも守ります。
人が見たくないと思うような自分の姿を、人前でさらさない。人としてもっていてほしい意識です。基準は、もうひとりの自分が見て、美しいと思えるかどうか。ネイルや髪、体型、仕草、声、持ち物など、細かなところまで人に見られていることを意識して気を使える女性こそ、高い美意識をもっているといえるでしょう。
■6:どんな場でも物怖じしない
初めて訪れた高級レストランやバー、ホテルなどで、なんだか浮いているような気がして、居心地が悪かった経験のある方は、これから歳を重ねるごとに、こうした高級な場を利用する機会は増えていくものですので、ぜひ経験を積み、場慣れしておきましょう。
どんな場でも物怖じせず、場にふさわしい装いと立ち居振舞ができる人は、周りの人からも一目置かれるようになります。高級なお洋服を買ったり、高級レストランに行ったりすることは、ただの贅沢ではなく、未来の自分への投資につながります。
高級な場で出逢う人たちの会話やふるまいは、ひとつひとつが刺激と学びになります。新しい出会いやチャンスも、もちろん得られることがあります。そのためにも高級な場に慣れておくことが大切です。場数を踏み続けることが、自分に投資して自分ブランドの価値を高める方法のひとつです。
■7:なりたい自分を演じてみる
「女性らしい身のこなしがどうしてもできない」などの悩みは、私の講座の受講生からよく聞きます。こうした「本当はこうあれたらいいな」と思う姿は、イメージして「ほんの少しだけ演じてみる」のをおすすめします。
頭の中で「“なりたい私”ならどう言うかな?」と考え、そのとおりに行動してみましょう。脳は空想と現実の区別がつかないと言われています。「自分はこういう人間だ」と思い込むことで脳は騙され、イメージしたことが本当にそう思ったことだと感じるようになってきます。
最初は慣れない動きや言葉遣いに、ぎこちなさを感じるかもしれません。けれども、この方法こそが、誰もが通ってきた道です。演じ続けるうちに、そうする自分が普通になってきます。
■8:「誇り高い生き方」がブランド価値を高める
一番失ってはいけないこと。それは「誇り」です。お金や物は失ってしまったら、取り返せばいい。でも誇りだけは、一度失ったら取り戻せません。そして誇りさえ失わなければ、いつか必ず再生できます。
誇りとは、いったい何でしょうか。私は「自分が自分であるために、ここだけは何があっても譲れない。そんな人としての意地。自分の中での一貫性、こだわりのようなもの」と考えています。誰もがそんな誇りをもっているはず。
この誇りを守れなかったら、私は自分を嫌いになってしまいますし、それを傷つけるようなことを言われたり、されたりしたら、相手が誰であろうと、絶対に向かっていかなければなりません。誇りだけは失わない。そんな風にしっかりと胸を張って生きる人は美しく、私もそうありたいと願っています。
プライドばかりが高い女性は困りものですが、誇りをもって生きる女性は、周りからも尊重されます。どんなときも誇り高く生き、その誇り高さが、あなたのブランド価値を高めます。
以上、「トップセールスレディ育成塾」を主宰する朝倉千恵子さんの考える「自分ブランドを磨く方法」をご紹介しました。
深く納得すること、心にしみ入ることなど、重要なことが各所にちりばめられています。ピンときたものがあれば、すぐにでも実践して、自分の「ブランド価値」を意識してみるのはいかがでしょうか?
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- WRITING :
- 石原亜香利
- EDIT :
- 安念美和子、榊原淳