正解は… 3:知り合いであることを、へりくだって言う言葉 です。

「辱知」は「辱め」ではなく「辱い」のほうの意味を持つ熟語です。

「辱」という漢字には「はずかしめ」という意味のほか、「相手から受ける好意をへりくだっていう」という使い方があります。後者の使い方で出てくるのが「辱知」で、同じ意味合いの使い方では「辱交(じょくこう)」「辱友(じょくゆう)」などがあります。

たとえば、

「Aさんと私は以前から仲が良くて」という表現を

「Aさんと私は辱知の間柄で」と言い換えることができます。

その際に、「Aさんに有難くも仲良くしてもらっている」というニュアンスを含められる、スマートで控え目な言い回しです。

教養高い年配の方がスピーチで「辱知の間柄」と表現されるのを聞いたことがありますので、こちらも、知っておきたい日本語です。

今回は、ふたつの日本語、

・辱(かたじけの)うし…身に染みてありがたい、おそれ多い、面目ない

・辱知(じょくち)…知り合いであることをへりくだって言う表現

について学びました。日本人の「恥」への考え方がよくわかるこのふたつの表現、覚えておいて損はなさそうです。

この記事の執筆者
Precious.jp編集部は、使える実用的なラグジュアリー情報をお届けするデジタル&エディトリアル集団です。ファッション、美容、お出かけ、ライフスタイル、カルチャー、ブランドなどの厳選された情報を、ていねいな解説と上質で美しいビジュアルでお伝えします。
ILLUSTRATION :
小出 真朱