時代の節目となった2019年にヒットしたものとは
楽天より、同社グループサービスの購買、予約データなどを分析し、抽出されたトレンドを番付にした「楽天ヒット番付2019」が発表になりました。
消費税増税、新しい令和の時代の幕開けなど、大きな変化があった2019年。一体、どのようなトレンドが登場したのでしょうか。
■1:高額家電の購入が増加「増税前駆け込み需要」
2019年は、「増税」と「令和元年」という世の中の動きがきっかけとなり、例年とは異なる消費活動が見られました。
まず、「増税前駆け込み需要」です。テレビなど高額家電製品の購入が増えたほか、経済的負担が大きくなりがちなリフォームの注文が集中。

また、「少しでも家計負担を減らしたい」ということから、ポイント還元などが期待できるキャッシュレスを利用する人が増加。それに伴って、キャッシュレスのガイド本のほか、カードケースが購入が増えたのだとか。
■2:万葉集の売れ行きもアップ「元年消費」
4月に、当時の天皇皇后両陛下が譲位のご報告のために伊勢神宮を参拝されました。それをきっかけに、伊勢方面への旅行や御朱印帳などがヒット。

また、令和になったタイミングでの駆け込み婚をするカップルが増え、デザイン性に富んだ現代風の婚姻届も多く登場したほか、「令和」の引用元となった万葉集の売れ行きがアップしたことも、元年消費のひとつと言えます。
■3:環境を持続させるエコ活動にも支持が「ゆるサス消費」
近年、注目を集めつつあるサステナビリティ。サステナビリティとは、「持続可能な」という意味。環境や社会、経済の観点から、この世の中を「持続可能にしていく」という考え方のことを言います。
日常でのサスナテビリティとして、レジカゴバックや再配達削減に役立つ「宅配ボックス」などに支持が集まっています。

また、趣味でもサスナテビリティは浸透しつつあります。手元にあるものを売り、新しいグッズを買うというエコシステムが生まれています。また、旅行でも、エコプランの予約が伸びており、それも「ゆるサス」のひとつです。
■4:音響機器の需要が増加「サウンドジェニック」
近年、リアルな音に対する意識が高まっており、マイクやヘッドフォンなどの音響機器の売れ行きが伸びています。

背景には、動画での発信が増えていることが挙げられます。「何を表現するか」について、発信側もさまざまな方法を模索しています。その中で、耳から入ってくる情報に癒しを求めている人が増えているのだそう。
■:上質なアイテムには投資を惜しまない「20代の“投資”消費」
ふたつの世代の消費傾向がピックアップされましたが、まず20代に関しては、これまでと消費の傾向が変わってきているのだとか。サブスクリプション(「月額課金」や「定額制」など、製品やサービスなどの一定期間の利用に対して、代金を支払う)の登場、フリマアプリでの売買など、ビジネスモデル自体に変化が生じているのが理由として挙げられます。
物欲が少なく、モノを買わないと言われている世代ですが、自分自身の価値を高めてくれる上質なアイテムには投資を惜しみません。

また、20代のころから美容に投資する人も多く、ウォーターピーリングなど本格的な美容家電の売り上げや、エステの予約が増えています。
■6:バブル期が再び趣味に没頭「60代のアクティブ消費」
60代の消費活動の活発化については、バブル期を謳歌した世代が60代に突入することが理由として挙げられます。仕事も趣味も全力で楽しんだ世代が、親の介護や子育てを終え、楽器演奏やバイクなど再び趣味に没頭しているのだとか。

また、農家で指名買いする方も増えています。規格外の果物や野菜、お米の食べ比べセットが60代以上の世代に人気なのだそう。
■7:プログラミングや英語の教材に注目「教育改革先回り消費」
2020年度から小学校に「プログラミング学習」が導入されることで、その影響があるようです。プログラミングを遊びながら学べる「プログラミング玩具」が人気です。

また、2020年に英語教育の転換期を迎えるということもあり、英語教材にも注目が集まっています。
■8:キャンプやグランピングが人気「チル消費」
「くつろぐ」「まったりする」を表わす「チルアウト」から派生した「チル」。休日はまったりと過ごしたいという人たちにマッチした商品が人気です。

プロジェクターや焚火台など、キャンプサイトを充実させるアイテムのほか、グランピングの旅行プランが人気を集めています。
2020年の注目すべきトピックは?
来年はいよいよ東京オリンピックということもあり「裏スポーツ特需」が予想されています。
イベント開催のため、リモートワークを採用する企業もあることから、自宅での作業で必要なモバイルパソコンやWi-Fiルーターといったアイテムが人気に。
また、大会を自宅でテレビ観戦する人たちを中心に、ネットショッピングやデリバリーが増えるのでは、という予想が立てられています。「家ナカ消費」をいろいろと考えてみるのも楽しいかもしれませんね。

これまで、日本でのオリンピックの開催をきっかけに社会に大きな変化が生まれてきました。2020年にも、次世代テクノロジーのAI家電や、VRゴーグルなども更に普及していくかもしれません。
新たな時代の幕開けとなった2019年。実際に購入された商品はどれぐらいあったでしょうか。
2020年は一体どのようなヒット商品が登場するのか、楽しみですね。
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- TEXT :
- Precious.jp編集部
- WRITING :
- ふくだりょうこ