寒い冬、身体の「冷え」に悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。特に冷え性に悩む方だと、手足が冷たくてなかなか夜眠れない、お風呂に入っても温まらない、など困ることも多いですよね。
実際どれだけの人が冷え性に悩んでいるのでしょうか。
こちらは、お風呂の給湯器なども取り扱っている「リンナイ」が、全国の20代〜60代の男女1,000人に対して実施した、「冷え性と入浴に関する意識調査」での回答結果です。
「あなたは冷え性ですか?」の問いには、男性の4割に対して、女性の実に7割が「冷え性」だと回答。男性よりも女性のほうが冷え性に悩んでいることが伺えますね。
そんな冷え性の改善のためには、衣食住それぞれ、いろいろな方法があるかとは思いますが、中でもやはりみなさんが意識するのは「お風呂」ではないでしょうか。
少しだけ長くお風呂に入ってみたり、身体を温める入浴剤を使ってみたり、お湯の温度を上げてみたり……。しかし、本当にそれは「正しいお風呂の入り方」なのでしょうか?
本記事では、この「冷え性と入浴に関する意識調査」の一部をご紹介します。女性の大敵「冷え性」と、それを改善するための「正しいお風呂の入り方」を学びましょう。
効果的な入浴方法とは?リンナイ調べ「冷え性と入浴に関する意識調査」
■1:冷え性を一番感じているのは「働く女性たち」!?
まずは、もう少しだけ冷え性の実態について詳しく見ていきましょう。
先ほど女性の7割ほどが冷え性を感じている、とご紹介しましたが、年代別ではどうでしょうか。
これは同じく「あなたは冷え性ですか?」という問いに対する、年代別(男女各200名ずつ)でのグラフです。これを見ると、30代の冷え性の人の割合が最も多く、30代以降はゆるやかに減少する傾向が見られました。
仕事や家庭に忙しい30代。特に働く女性は、冬に限らず、夏のオフィスの冷房などに悩まされている方も多いですよね。
こちらは、冷え性を感じている男女563名に対して行った「身体のどの部位に冷え性を感じますか?」という質問。冷え性を感じる部位は「足先」「手先」など、末端が冷たく感じる傾向が圧倒的に多い、という結果になりました。
手足が冷えるというのは血流が悪く、手足からの熱の放熱がうまくできていない状態なのだとか。血流を良くするためにはやはり身体を温めるのが最善だそうですよ。
また「1日の中で冷えを感じるのはいつですか?」という問いには「就寝前」が59%、「起床時」が37.7%、「勤務中・授業中・家事中」が32.5%と続きます。
しかしなんと、身体が温まっているはずの「お風呂上がり」にも10.3%の人は冷えを感じています。血流を良くするために身体を温めようとしているのに、充分に温まっていない、冷えてしまうと感じる方も、冷え性の方の中には1割ほどいるようです。
■2:熱いお湯はNG?「正しいお風呂の入り方」
では、正しく身体を温めるにはどうしたら良いのでしょうか。続いてこちらの質問です。
「あなたは、冬の時期は何度のお風呂に入ることが多いですか?」という質問。黄緑の枠で囲った部分が「41℃以上のお湯に浸かる人」です。
これによれば、冷え性の人のほうがそうでない人よりも「41℃以上のお湯に浸かる」ことが多いようですね。
実際、冷え性の人のほうが「シャワーだけではなく、冬場は湯船にきちんと入る」という結果も出ていて、冷え性の人が、身体を温めようと積極的にお風呂を活用していることがわかります。
しかし実はそのお風呂の入り方、正しくないかもしれません。
もちろん積極的に湯船を活用するのは◎。血流の改善にも繋がります。しかし、41℃以上の熱い湯は、急激に体温を上げてしまうため、身体が逆に体温を下げようとしてしまうので、身体の温まりが長く続かないそうです。つまり、冷え性改善のためには「熱い湯はNG」なのです。
■3:一時期ブームにも!「半身浴」って効果があるの?
また、身体を温める方法として「半身浴」が一時期ブームにもなりましたよね。実際冷え性の人のほうが、そうでない人に比べて、より半身浴をしているそうです。
しかし実は「半身浴」は、実はあまり効果がないとも言われているんです。
実際、半身浴よりも全身浴のほうが「身体が湯船に使っている面積」が広い分、発汗量も増え、身体も温まりやすいのだとか。
もちろん身体に負担がかかりやすい全身浴よりも、負担をかけずに温めることのできる半身浴が向いている、そういう体質・ご病気の方もいらっしゃるかと思います。ですが、健康な人は、やはり「半身浴よりも全身浴のほうが、身体は温まりやすい」と言えます。
それでも、たとえば「読書をしながら半身浴」や「身体に負担をかけずに半身浴」といったように、根強い半身浴の人気があるのも事実。ゆっくりお風呂につかれる半身浴のほうが、リラックスした時間を持てるので好みだ、という女性も多いですよね。
「半身浴」を効果的に行うにはいくつかのポイントがあります。最後にこちらの回答をご紹介します。
こちらは「あなたは半身浴をするとき、何度のお湯に浸かることが多いですか?」という質問と、「何分くらいお湯に浸かることが多いですか?」という質問です。
それぞれ一番多かったのは「40℃」と「10〜20分未満」という回答でした。
しかし「40℃で10〜20分の半身浴をする」のは、実は身体は温まらない可能性があるのだとか。専門家によれば、40℃のお湯の場合で半身浴をする場合には、20分以上入らないと体温が充分に上がらないそうです。
もちろん半身浴ではなく全身浴のほうが身体が温まりますから、結論、同じ温度と同じ時間で入るのであれば、やはり全身浴がベスト。
実際、「40℃のお湯に全身浴で10〜15分」というのが入浴の基本なんだそうです。肩までしっかりつかり、長くても15分以内。額に汗をかいたら湯船から出るのがいいタイミングだそうですよ。
冷え性は、さまざまな症状や不調をともなって起こるので、とても厄介ですよね。食事やマッサージなどにも、身体を温める方法はいろいろとありますが、まずは毎日のお風呂から。正しいお風呂の入り方で、より効果的に身体を温めていきたいですね。
■調査概要
「冷え性と入浴に関する意識調査」リンナイ調べ
・調査時期:2019年10月5日〜10月6日
・調査方法:インターネット調査
・調査対象:20〜60代男女 計1,000人
・調査エリア:全国47都道府県
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- TEXT :
- Precious.jp編集部