2月29日がある閏年（うるうどし）は次はいつ？ビジネス雑談に役立つ知識をさくっと解説

【目次】

閏年（うるう年）の「意味」
閏年（うるう年）の「計算方法」
閏年（うるう年）「一覧」
ビジネス雑談に役立つ「閏年」の雑学

【閏年（うるう年）の「意味」】

■「閏年」って？

「閏年」を『日本国語大辞典』で引いてみると、【閏に当たる年。閏月のある年。】と記載されています。もともと「閏（うるう）」という言葉には、「平年よりも日数や月数が多い」という意味が。つまり「閏年」とは「閏のある年」のことで、平年よりも1日、日付が多くなる年のことを言います。

■閏年には何が起こる？

平年（通常の年）の1年間は365日ですね。ところが閏年だけは1年が366日となるため、1日増えたぶんを2月の最終日に追加。平年の2月は28日まで、閏年の2月は29日までです。

現在、世界で広く使われているのは、地球が太陽の周りをまわる周期をもとにした「太陽暦」。しかし、地球が太陽の周りを1周するのにかかる日数はピッタリ365日ではなく、365日よりおよそ1/4日長い365.2422日（365日5時間48分46秒）です。このことは紀元前から天体観測で発見されており、その補正を行う必要があるため設けられたのが「閏年」なのです。

■なぜ「閏年」が必要だった？

閏年の歴史は紀元前までさかのぼります。紀元前45年から、ローマの英雄ユリウス・カエサルによって「ユリウス暦」が導入されました。それまでに使われていたのは、1年を355日とした「ヌマ暦」ですが、責任者の怠慢などで閏年の挿入が正しく行われなかったことなどから、暦と実際の季節が合致しない事態に陥ってしまった、とされています。そこで、ユリウスは「平年を365日」とするユリウス暦で暦の改革を行いました。このときのユリウス暦に、4年に１度の閏年も制定されています。

【閏年（うるう年）の「計算方法」】

「ユリウス暦」で4年に1度の閏年が制定されたことを紹介しましたが、長い長い年月を経ていくと、暦と季節にズレが生じ、やがてそれが無視できないレベルにまで到達します。そこで、ローマ教皇グレゴリウス13世が、地球が太陽をまわる時間を「365日よりわずか0.2422日だけ長い」ことを天体観測で実証し、1582年、現在も使われている「グレゴリオ暦」に改暦されました。このグレゴリオ暦では、閏年を次のように定めています。

（1）西暦が4で割り切れる年を閏年とする
（2）西暦が4で割り切れても、100で割り切れて、400で割り切れない年は平年とする

2100年は4で割り切れ、100でも割り切れ、しかし400では割り切れないので閏年にはならず、2月は28日までの平年になります。2020年や2024年は（2）には当てはまらないため、閏年だったのです。

補正が必要となる時間が0.25日ではなく、0.2422日だったため、うるう年を「4年に1度」挿入するだけでなく、それ以外にわずかな補正が必要となったのです。「4年に1度のオリンピック開催年が閏年」と覚えている人も少なくないと思いますが、単純にそうならないのはこのような理由があるからなのです。

【閏年（うるう年）「一覧」】

先ほどの計算方法をもとに、2025年（令和7年）以降の21世紀で閏年がいつやってくるのか一覧でご紹介しましょう。「閏年かと思いきや平年」となるのは直近でも2100年と先の話。つまり、21世紀は2020年から2096年までは4年に1度、閏年がやってくることになります。

2025年から2100年までの閏年となるのは、次の年です。

・2028年
・2032年
・2036年
・2040年
・2044年
・2048年
・2052年
・2056年
・2060年
・2064年
・2068年
・2072年
・2076年
・2080年
・2084年
・2088年
・2092年
・2096年
・~~2100年~~ 　←閏年にはならない

【ビジネス雑談に役立つ「閏年」の雑学】

■２月29日生まれの人は、いつ年齢が上がるの？

２月29日はおよそ4年に1度しかやってきませんが、閏年の２月29日に生まれた人は閏年にしか年齢が上がらない…なんてことはもちろんありません！

日本で定められた「年齢計算ニ関スル法律」では、生まれた日を０歳として、その年の翌年以降に、該当する日（誕生日）の前日が満了するたびに、1歳ずつ加算していきます。そのため、2024年2月29日が誕生日の場合、2025年２月28日の終了をもって1歳になったとみなします。2月28日の翌日が29日だろうと、3月1日だろうと、２月29日生まれの人も年齢の数え方は変わらないのです。

■２月29日生まれの人の免許更新は？

誕生日を基準として有効期間を定めている「自動車運転免許証」についても気になるところです。道路交通法では、「２月29日生まれの人の平年における誕生日は、２月28日とみなす」と記載されています。免許更新を行う年が閏年でない平年の場合は、２月29日生まれの人は２月28日生まれの人と同じで、２月28日が有効期限。2月29日生まれで閏年に免許を更新する人の場合、気を付けなくてはなりませんね。