「縫い包み」ってなんのこと? 今日は裁縫の上達を願う『針供養』の日ですよ!
2月8日に行う『針供養』の風習をご存知でしょうか? さびたり、曲がったりして使えなくなった針を豆腐やコンニャクなどのやわらかいものに刺して「供養」し、裁縫の上達を願う…という風習です。
針供養が2月8日に行われるのは、この日が「事始め」の日だからです。
気候の厳しい冬、そしてお正月の間はお休みしていた農作業を開始する大切な日で、この日は慎みを持って過ごすべき、針仕事もお休みするべき、と考えられていました。
そんな日に、使えなくなった道具を「いままで働いてくれた」という感謝を込めてねぎらい、供養する…「針供養」とは、なんとも美しい心の宿った風習ですよね?
本日は「裁縫」に関係する漢字クイズといたしましょう。
【問題1】「裁つ」ってなんと読む?
「裁つ」という日本語の読み方をお答えください。
ヒント:覚えていますか? 家庭科の授業で使った言葉です。
さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 裁(た)つ です。
「裁縫」の「裁」の字は、「裁判」などにも使われる字なので、「裁(さば)く」という訓読みはサッと連想できますよね?
しかし「(布を)裁(た)つ」という読み方は、ふだん裁縫に慣れ親しんでいないと、忘れてしまいそうです。
家庭科の授業を履修中の子どもたちは簡単に読めるのに、大人が読み方にとまどっては、恥ずかしいですよね?
この機にリマインドしておきましょう。
【問題2】「縫い包み」ってなんと読む?
「縫い包み」という日本語の読み方をお答えください。
ヒント:かわいらしい形状をしているモノの名前です。
さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は・・・ 縫(ぬ)い包(ぐる)み です。
こんな字を書くの?と意外に感じませんか?
「包」という字は「包(つつ)む」のほかに「包(くる)む」という読み方もしますので、
「縫(ぬ)い(ぐる)包み」特に難しい読み方ではないのですが…
「ヌイグルミ」という言葉からダイレクトに想像するのは、動物などを模した、ふわふわモコモコ、かわいらしい姿ですよね?
それ自体に魂があるかのように、かわいらしい姿を愛でるための「ヌイグルミ」に対して、「塗った」や「布で包んだ」という、現実的な制作工程を連想するなど、興ざめで無粋です(笑)。
ですから「縫い包み」という表記は、実は難読ではないのに、一般に浸透しないのかもしれません。
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本日は「針供養」の日にちなんで、裁縫に関係する漢字
・裁(た)つ
・縫(ぬ)い包(ぐる)み
をリマインドいたしました。
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- TEXT :
- Precious.jp編集部
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱