コルセットメーカーであるひとりの女性によって創業された「ラペルラ(La Perla)」。VIP担当者が語るその魅力とは?

2020年春夏の新コレクション
2020年春夏の新コレクション。肌にレースを重ねた時の美しさを追求したデザインが「ラペルラ」最大の魅力。ブラジャー ¥31,900・ショーツ¥19,500/ラペルラ(ラペルラジャパン)

1954年にアダ・マソッティというひとりの女性によって、イタリア ボローニャで創業された「ラペルラ」。

その名は、自らが創るランジェリーを「もっとも気高い宝石、真珠(ペルラ)」にたとえたことに由来。伝統的なクラフトマンシップと革新的なデザインの融合によって、65年を経た今も、ランジェリー界のトップブランドとして君臨し続けています。

世界中のセレブリティに愛される「ラペルラ」で、日本のVIPのお客様を中心に接客を担当するのが、プライベート クライアント マネージャーの金子早紀さん。

そのお仕事の内容とは? ランジェリー上級者のおしゃれ術とは? そして「ラペルラ」の魅力とは? ランジェリーライターの川原好恵さんが迫ります。

金子早紀さん 「ラペルラ」プライベート クライアント マネージャー
金子早紀さん
「ラペルラ」プライベート クライアント マネージャー
高校卒業後、アメリカのアートスクールに留学。帰国後、繊維商社、アパレルメーカーを経て、2016年にラペルラジャパン入社。青山の旗艦店オープンと同時に店長に就任し、2018年より現職。

内なる魅力を引き出してくれる特別なブランド「ラペルラ」とは?

川原好恵(以下、川原):「プライベート クライアント マネージャー」という、現在の金子さんのお仕事の内容は?

金子早紀プライベート クライアント マネージャー(以下、金子):主な仕事はVIPのお客様の対応で、ご要望に応じて、ご自宅や滞在されているホテルに商品を持って伺い、接客させていただきます。「ラペルラ」の魅力を伝え、新規のお客様を増やすためのイベントなどの企画立案・運営も行っています。

川原:あらためて、「ラペルラ」の魅力とは?

金子:身に着けるすべての人に、美しさと自信を与えられるブランドだと思います。

ランジェリーは他人の目に触れる物ではありませんが、美しい物を身に着けることで自然と背筋が伸び、姿勢が良くなり、周りの人から褒められる。ランジェリーにはそんな内面の美しさを引き出す力があると思います。

それはオートクチュールのドレスやダイヤモンドにも匹敵するほど。私は背中が美しい女性がセクシーだと思うのですが、背筋が伸びることで後ろ姿にも官能美が宿る。「ラペルラ」にはそんな力があります。

リバーレースを使ったセット
レースの中でも最高級とされるリバーレースを使ったセット。ブラジャー¥53,200・ショーツ¥30,000・ローブ<参考商品>/ラペルラ(ラペルラジャパン)
シルクサテンのスリップ
シルクサテンにマクラメレースをあしらったスリップは、シンプルでありながら官能的かつ優雅。スリップ ¥90,000/ラペルラ(ラペルラジャパン)

「ラペルラ」は思わず見せたくなる、魅せるランジェリー

川原:「ラペルラ」の愛用者は、どのようにランジェリーのおしゃれを楽しんでいらっしゃいますか?

金子:通常、下着というのは洋服に合わせて選ぶものかと思いますが、「ラペルラ」を主役として着こなされる方が多いですね。

いちばん人気があるのは、メゾンコレクションのキャミソールを、ジャケットの下に着用する着こなし。なかでも黒のシルクに白の刺繍を施した定番アイテムは、とても人気があります。黒のビスチェに黒のワイドパンツを合わせたり、ヌードベージュのキャミソールに白のジャケットを合わせたり。

ロングブラにシアーな素材のトップスを合わせて、透けることを計算してコーディネートされる上級者もいらっしゃいますよ。

下着はその名の通り、服の下に着るもの。「ラペルラ」はそうではなく、思わず見せたくなる、魅せるランジェリー。官能を見にまとうアイテムなんです。国内外のアーティストにステージ衣装として愛用されるのも、そんな理由からだと思います。

メゾンコレクション
「ラペルラ」を代表するメゾンコレクション。シルクに刺繍を縫い合わせる技術はごく限られた熟練の職人だけが成せる技。キャミソール¥57,300/ラペルラ(ラペルラジャパン)

美しいレースを重ねた時の高揚感を楽しむランジェリー

川原:日本人の下着に対する考え方と異なりますね。

金子:百貨店では、お客様が日本の下着ブランドと比べられるので「どんな補整力があるの? どんな機能があるの?」と質問されることも多々あります。その時は、「ラペルラ」はそれらに着目したものではなく、美しいレースを肌に重ねた時の高揚感を楽しむランジェリーだと、お伝えしています。

極端に盛ったりお肉を寄せたりする機能はありませんが、「ラペルラ」はもともとコルセットメーカーで、そのパターンは解剖学に基づいていますから、ボディのカーブを引き立たせ、美しく魅せることができます。

「ラペルラ」は年間を通じて水着を販売しているのですが、水着も同様です。ブラはパッドなしで大胆なデザインのものが多いのですが、いずれもボディラインを美しく見せるカッティングで、海外では大人の女性にとても人気があります。

水着
体のカーブを美しく見せる水着のカッティングは、ランジェリーブランドならでは。ワンピース¥ 75,100/ラペルラ(ラペルラジャパン)

川原:ロングスリップやガウンなどは、どんな方が、どんな時に着用されていますか?

金子:ナイティーやラウンジウェアとして利用される方が多いのです。仕事がうまくいった自分へのご褒美やお祝いに購入して、それを着てホテルでゆったりした時間を過ごすと、お客様からお聞きしたことがあります。

「ラペルラ」は女性が自分のために購入される方が多く、「ラペルラを買うために頑張ったのよ」と言っていただいたこともありましたよ。その方にとっては、「ラペルラ」が成功の証なんですね。

人生の節目にランジェリーを買うというのも素敵ですし、多くのブランドの中から「ラペルラ」を選んでくださったことが、本当にうれしかったです。

また、イタリアには20歳になると、大人として踏み出す娘さんに親が「ラペルラ」などの上質なランジェリーをプレゼントする習慣があるのですが、日本でもぜひ広がって欲しい習慣です。人生の節目と言えば「人生の最後は、ラペルラを着て終わりたい」と言ってくださったお客様のお話も、印象に残っています。

ロングスリップ
ラウンジウェアとしてはもちろん、ワンピースとして着こなす方も。ロングスリップ¥ 117,800/ラペルラ(ラペルラジャパン)
ロングローブ
上質なシルクだからこそ出せるエレガントなヌードカラー。袖口に繊細な刺繍をあしらって。ロングローブ ¥198,700/ラペルラ(ラペルラジャパン)

川原:金子さんおすすめのランジェリーの楽しみ方は?

金子:日本ではポビュラーではないですが、大人の女性ほど、もっと「ボディー」を着ていただきたいですね。バスト部分が隠れるようなデザインのものならブラジャーなしで、1枚で着用できるので、背中などに段差ができにくくボディーラインもすっきりします。

「ラペルラ」はランジェリーブランドですが、カテゴリーにこだわるのではなく、お洋服として見せて着ても構いません。ご自身の感性を大切にランジェリーのおしゃれを楽しんでください。

ボディ
こちらがボディー。金子さんが「大人の女性に着ていただきたい」とおすすめするアイテム。ボディー¥ 47,800 /ラペルラ(ラペルラジャパン)

人生の節目や頑張った自分へのご褒美に購入するというお話は、歴史あるラグジュアリーブランド「ラペルラ」ならではですね。ボディーラインを整えるだけではない、一歩ステップアップしたランジェリーのおしゃれを「ラペルラ」で楽しんでみてはいかがでしょうか?

※掲載した商品は、すべて税抜価格です。

問い合わせ先

ラペルラジャパン

TEL:03-6438-9700

関連記事

この記事の執筆者
文化服装学院卒業後、流通業界で販売促進、広報、店舗開発を約10年経験した後、フリーランスとして独立。下着通販カタログの商品企画などを経て、現在はランジェリーを中心に、雑誌、新聞、ウェブサイトなどで執筆・編集を行なう。モットーは「ラグジュアリーからプチプラまで」。国内外の展示会・店舗を幅広く取材する。
Instagram へのリンク
WRITING :
川原好恵
EDIT :
石原あや乃