以前、この連載内(【意外と知らない女の常識!加齢に負けない「美しいバストライン」の保ち方とは?】)でもご紹介したように、加齢によってバストに変化が表れるのは周知の事実。その変化を時系列で示すなど、女性のからだを56年にわたり研究し続けてきたワコール人間科学研究所(*)がこのたび、バストを覆う「皮膚」と「重力」に着目した新たな研究成果を発表したとのこと。そこから見えてくる事実とは何か? 美バストのために私達ができるエイジングケア法とともに紹介します。

*ワコール人間科学研究所は、1964年の設立以来、様々なからだの研究を続けている研究機関。4歳から69歳までの女性のからだを、年間1000人計測。過去55年間で得られた計測データは、約45000人に及ぶ。

運動だけでなく日常生活のさまざまな動きが、バストに重力をかけている!!

誰もが加齢によってバストに変化が表れるものの、その変化のスピードや形に個人差があることから、ワコール人間科学研究所がもう一歩踏み込んだ研究を行ったところ、バストの変化ステップが進んでいる人は皮膚のハリが低下していることが判明。そして、重力によってバストが揺れたり、流れたりする度に皮膚が伸ばされていることも確認されました。

地球で生きている以上「重力」には逆らえないわけですが、地面に向かう下方の重力以外にも私達のバストはあらゆる方向に重力がかかっていることが明らかになったそうです。

それでは、どんなとき、バストに重力がかかっているのでしょうか。

■1:​平均10分に一度行う前傾動作がバストに負担

前傾姿勢の女性2人
日常生活のなかでバストが揺れる動作は、意外とたくさんあります!
日常生活でのバストの動き
日常生活でもバストはさまざまな姿勢に合わせて動いています。

例えば、掃除機をかけたり、深くお辞儀をしたりするときの姿勢である30度以上の前傾動作は、バストがさまざまな方向に大きく動く動作のひとつ。オフィス勤務の会社員3名に実態調査を行って、就業時間内で前傾姿勢をとった回数を検出したところ、デスクワークが合計45回、受付業務は合計99回など、平均すると10分に一度は前傾姿勢を取っていることが判明したそうです。

■2:睡眠時は上や横へバストが流れる

睡眠中の女性
実は、寝ている時間もバストが揺れています!
睡眠時のバストの流れ
睡眠時においては、上向き、横向き時にバストが流れることに。

寝ていてもバストには重力がかかり、横向き時の場合は脇へ、上向きの時は上や脇に向かってバストが流れてしまいます。だから、以前この連載内(【正しいナイトブラの選び方|間違えると大変、寝るときに昼用のブラジャーを着けていませんか?】)で紹介したように、就寝時用のブラジャーは下から支えて寄せて上げるものではなく、上や横に流れるのを防ぐ構造が必要になるのですね。

■3:​スポーツ時のバストは、回転しながら揺れる

ジョギング中の女性
スポーツ時にもバストが揺れます。
スポーツ時のバストの動き
スポーツ時においては、上下だけでなく、回転しながら揺れます。

ランニング、エアロビクス、ボクササイズなど激しい動きが伴うスポーツ時はバストも大きく揺れます。この連載内(【間違ったスポブラ選びは危険!走るなら「ランニング専用のスポブラ」を選ぶべき、その理由とは?】)でも述べたように、スポーツ時のブラは動きやすいだけでなく、しっかりとその激しい揺れを抑える機能性が重要です。

無重力状態だと、上下左右均一の「丸くて美しい胸」を保てると判明!

日本宇宙フォーラムHPより引用
約20秒間の無重力状態をつくってバストを計測

こうしてあらためて考えると、バストはあらゆる方向に重力がかかっていて、その重力が皮膚のハリを低下させることが、バストの加齢変化につながっているのです。

そうなると、頭に浮かぶのが「重力がバストの皮膚を引っ張っているのであれば、重力がない無重力状態のバストはどうなるのか?」という疑問。その疑問を解決すべく、ワコールは初の無重力状態でのバスト計測を実施。飛行機での急上昇後に急降下をすることで、約20秒間の無重力状態をつくり、バスト計測を行った結果がこちらです。

通常状態のバスト計測
通常状態のバスト
無重力状態でのバスト計測
無重力状態ではバストが丸くて美しい形に

無重力状態のバストは、底面が上がり、ボリュームが上下左右均一で自然な「丸」に近づき、皮膚への負担が少ない形状に。つまり重力から守られている状態になることが分かったそうです。

シーンに合わせたブラジャーを着けて、重力からバストを守って

無重力状態でいることが理想中の理想ではありますが、それは叶わぬ話。でも、日常生活の中で運動時にスポーツブラを着けたり、就寝時に専用のブラを着けたりなど、シーンに合わせたブラジャーを着けることが「重力からバストを守ること」につながる、というのがワコールの提案。

皮膚のハリを保つために、フェイシャルケアと同様にバストクリームやボディクリームを使ったお手入れをするのもおすすめ。ブラジャーとコスメ両方でのバストケアを習慣にすればさらに効果が期待できそうです。

今回は、ワコールの研究結果から生まれた最先端のブラジャーをご紹介します!

「昼間もバストケアする」という新発想のブラジャーが誕生

ランジェリー_1
ブラジャー「重力に負けない『バストケアBra』」各 ¥5,800〜(税抜)​

このような重力がバストに与える影響についての研究発表を踏まえてワコールが発売したのが、バストケアという発想に基づいた「重力に負けない『バストケアBra』」。カップ内側のバストケアシートがバストに密着して、日常のさまざまな姿勢においてもバストを動かさず、重力の影響を受けない状態に近いまる胸をキープします。


重力も加齢による体の変化も、避けられない現実。正しく向き合い、正しい選択をしながら、前向きにエイジングケアしていきたいものですね。

問い合わせ先

ワコール

TEL:0120-307-056

この記事の執筆者
文化服装学院卒業後、流通業界で販売促進、広報、店舗開発を約10年経験した後、フリーランスとして独立。下着通販カタログの商品企画などを経て、現在はランジェリーを中心に、雑誌、新聞、ウェブサイトなどで執筆・編集を行なう。モットーは「ラグジュアリーからプチプラまで」。国内外の展示会・店舗を幅広く取材する。
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WRITING :
川原好恵
EDIT :
石原あや乃