新国立劇場は、オペラ、バレエ、ダンス、演劇という舞台芸術を上演する日本で唯一の国立劇場。1997年の開場以来、多くの人々を魅了し続けてきたが、現在同劇場は、新型コロナウイルス感染症対策にかかわる政府等の要請、および続いて発令された緊急事態宣言を踏まえ、現時点で、5月10日まで中止期間の延長が決まっている。
そんな中、4月10日からスタートしたのが「巣ごもりシアター」。新国立劇場の過去の公演記録映像を無料ストリーミング配信する期間限定のサービスだ。
自宅などでの待機を余儀なくされている人たちに、そして舞台芸術を愛する人たちに向けて、まずは、オペラ公演の3作品が配信されることになった。そのラインナップは、『魔笛』、『トゥーランドット』、『エウゲニ・オネーギン』。
ここでは、現在配信中(4月17日まで)のW.A.モーツァルト『魔笛』の観どころ、聴きどころ、そして、注目ポイントを紹介する。
オペラ初心者や家族でも楽しめるモーツァルトの最高傑作オペラのひとつ『魔笛』
『魔笛』はモーツァルトの生涯最後の年に初演されて大成功を収めた作品。新国立劇場オペラのラインナップの中でも上演回数の多い人気演目だが、この「巣ごもりシアター」で配信されているのは、大野和士オペラ芸術監督の就任第一作として上演された“新制作”ヴァージョン。演出は現代アートの巨匠、ウィリアム・ケントリッジで、2005年に初演されて以来、十数ヶ所の劇場で上演されヨーロッパで大好評となった。そのケントリッジ版『魔笛』がついに日本上陸を果たすということで、新国立劇場初演時にも大きな注目を集めた。
素描とアニメーション映像を大胆に用いた舞台。夜の女王の超絶技巧アリア、「おいらは鳥刺し」「パ・パ・パ」 などの名曲にあふれ、子供から大人まで、オペラ初心者も楽しむことができる愛と冒険のファンタジーだ。
最後に、本公演『魔笛』の上演に寄せて、大野和士オペラ芸術監督が寄せたことばを記しておこう。
「モーツァルトが、その短い生涯の最後の最後に私たちに残してくれた、かけがえのない『人間愛への讃歌』を老若男女、あらゆる世代の人と共に味わいましょう。」(2018/2019シーズン『魔笛』パンフレットより)
W.A.モーツァルト作曲 オペラ『魔笛』
2018/2019シーズン(2018年10月3日上演)
全2幕ドイツ語上演/日本語字幕付
配信日時/2020年4月10日(金)15:00から17日(金)14:00
おうちでまったり!「巣ごもりシアター」のご案内ページ
※動画視聴に伴う通信料は視聴者の負担となります。
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配信前にこれらを見ておけば、オペラ『魔笛』の聴きどころや観どころがわかり楽しみが深まる。
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- TEXT :
- 堀 けいこ ライター