「糟糠」の読みは?意味は?よく聞く慣用表現が、そんな意味だったとは!
本日7月10日は、語呂合わせが大変素直でわかりやすい「納豆の日」です。日本が世界に誇る、手ごろで栄養価の高い発酵食品ですよね!朝食には納豆が欠かせない、という方も多いでしょう。
…というところで、本日の1問目です。
【問題1】「糟糠」ってなんと読む?
「糟糠」という日本語の読み方をお答えください。
ヒント:「酒糟(さけかす)と米糠(ぬか)。転じて、粗末な食べ物」「値打ちのない、つまらないもの」という意味の言葉です。
<使用例>
「いまどき『糟糠の妻』なんて言いかた、違和感を感じるわ。」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 糟糠(そうこう) です。
お金持ちになったり、社会的地位が高くなったりした男性を、出世する前の貧しかった時代から支えてきた妻のことを、慣用表現で「ソウコウの妻」と言いますよね?あの「糟糠(そうこう)」です。
「糟糠」つまり「酒糟と米糠」は、意外にも「粗末な食べ物」を意味しており、
「糟糠の妻」は「貧しく値打ちの無いような食事しか食べられなかった時代から、ともに暮らしてきた妻」という意味なのです。…時代を感じますね。
昨今では発酵食品の素晴らしさが注目され、積極的にがんばって摂取したいメニューになっていますし、魚の粕漬などは高級ブランド品も存在します。「糟糠(そうこう)の妻」は慣用表現なので、今でも公の記事やスピーチなどに使用されますが、実は筆者、以前は言葉の意味を「貧しい時代も健康的な食事をきっちり作ってくれた、デキた奥様」のような意味かとカン違いしておりました(笑)。
いま一度まとめますと、
・「糟糠(そうこう)」は「健康的な」「デキる」ではなく、「粗末」「つまらない」という意味。
・「糟糠の妻」は「(糟糠を食べるほど)貧しい時代から支え続けてくれた妻」という意味の慣用表現。
…ということですが、まとめてみても、妻が「支える」という部分からして、現代にそぐわない表現な気がいたします。
…というところで2問目のクイズです。
【問題2】『納戸』ってなんと読む?
「納戸」という日本語の読み方をお答えください。
ヒント:「衣服や調度品などをしまっておく物置部屋」という意味を持つ日本語です。
<使用例>
「祖母には『ウォークインクローゼット』じゃなくて『納戸』って言わないと伝わらない気がするわ。」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 「納戸(なんど)」 です。
「納豆」と同じ「納」の字を使っている、なつかしの日本語、という事で、2問目に選んでみました。
「納戸(なんど)」という言葉、今でも年配の方は普通に使用していらっしゃいますし、特に古い言葉という意識はなく、自分自身も使っていた…という方もいらっしゃるでしょう。「押し入れ」のことだとお思いの方も多そうですが「物置部屋」のような広めの空間も「納戸」と呼びます。
本日は、
・糟糠(そうこう)
・納戸(なんど)
という日本語の読み方と、
・糟糠(そうこう)の妻(つま)
という慣用表現をおさらいしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱