「斯く」の読み方は?意味は?え?あれもこれも「斯く」だったの!?

本日は、いきなり1問目のクイズに参ります。

【問題1】「斯く」ってなんと読む?

「斯く」という日本語の読み方をお答えください。

ヒント:「このように・こう」という意味の言葉です。

<使用例>

「私のために、斯くも盛大な会を催していただき、心からの感謝を申し上げます。」

「斯く斯く然々」…という言い回し、聞いたことがあるはずですが、読めますか?
「斯く斯く然々」…という言い回し、聞いたことがあるはずですが、読めますか?

さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。

正解は↓に!!
正解は↓に!!

正解は… 斯(か)く です。

「斯く斯く然々」は「かくかくしかじか」と読みます。
「斯く斯く然々」は「かくかくしかじか」と読みます。

慣用的に使用される「かくして」「かくも」「かくかくしかじか」「かくなる上は」「かく言う」などの表現は、すべて「斯(か)く」と表記します。

すべて「このように・こう」という意味で、具体的な内容を省略する言葉として使われます。

「斯くして、一件落着しました」と言えば、それまでの経緯を知る相手とのやりとり上で「こう(相手も知っているので省略)して、一件落着しました」という意味になります。

「斯くなる上は」と言えば、「このようにまでなってしまった以上は」という限界値を表現します。

「斯く」は古めかしい表現ながら、さまざまなシチュエーションで使用でき、

特に例文のように「斯くも盛大な会を」など感謝を表す場合は、「このように盛大な会を」というよりも重みが出て印象的になります。

「かく」でつなげるのはやや強引なのですが、本日7月25日は「かき氷の日」です。「かき氷」のかつての呼び方である「夏氷(なつごおり)」の語呂合わせで「な(7)つ(2)ご(5)」の入った日付に決まったのだとか。

そこで筆者「かき氷」といえば氷を「かく」から「かき氷」…「かき氷」の「かく」ってどの漢字だったかしら?と調べていた上で、

「斯く」という言葉の面白みに遭遇し、1問目に設定したのでした。

というところで、2問目は本題の「かき氷」に関する日本語クイズです。

【問題2】「かき氷」の「かき」を漢字で書くと?

「かき氷」の「かき」を漢字表記した場合、正しいものを、以下の選択肢の中から選んでください。

1:夏季

2:画き

3:掻き

「かき氷」の「かき」はどの漢字が正解?
「かき氷」の「かき」はどの漢字が正解?

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。

正解は↓に!!
正解は↓に!!

正解は… 3:掻き です。

なんと!「かゆいところを掻く」の「掻き」!?

「掻(か)く」という漢字でまず思い浮かべるのは「かゆいところを掻く」など「爪でひっかく」動作ですよね?ですので意外に感じるかもしれませんが、

「掻く」には「刃物を押し当てて細かく削り取る」という、そのものスバリの意味も持っており、この意味の「掻く」の使用例として複数の辞書に「鰹節を掻く」とともに「氷を掻く」が掲載されています。

ときどき「欠き氷」という表記を見かけますが、「欠く」の包括的な意味は「一部分を壊す」で「削る」「細かく」という意味は含まれません。「欠き氷」は誤った連想による表記だと思われます。

余談になりますが、フェイク選択肢1を使った「夏季氷(かきごおり)」という表記なら、詩的な遊び心が日本語的ともとれて、正解にしてもいいのではないか?と勝手に感じてしまいます。

しかし正解は、意外な「掻き氷」です(笑)。

本日は、たった2音なのに様々な意味を持つ日本語

・斯(か)く

・掻(か)く

を取り上げておさらいしました。

 

この記事の執筆者
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ILLUSTRATION :
小出 真朱