新しい挑戦をすればするほど、失敗するリスクが多くなるもの。できれば大きな失敗をすることなく、スムーズに前に進みたいと思いますよね。

でも、成功する人のほとんどは数多くの失敗を経験しています。そして、失敗をものともせず必ず乗り越え、チャレンジし続ける強さをもっています。さらに億万長者ともなると、たとえ手持ちのお金が全部なくなったとしても、再び莫大なお金を生み出す力を持っているそう。しかもいつも幸福感に満ち、ウキウキワクワクした充実の人生を送っているとのこと…本当でしょうか? そんな億万長者とは、どんな人たちなのでしょうか?

世界No.1サクセス・コーチ、アンソニー・ロビンズより絶大な信頼を受け、日本でのコーチングの第一人者のひとりであるクリス岡崎さんにお聞きしました。

■1:パラダイムシフトを何度も起こすことができる

ルールの変更に順応していけるかどうか
ルールの変更に順応していけるかどうか

小学校から中学校に入るとルールが変わり、中学から高校に入ればまたルールが変わります。陸上をやっていた人がテニスを始めればルールが変わるし、オーボエを弾いていた人がピアノを弾こうとしたらルールが変わる……。

このように、成長していく中で、今までと全然ルールが違うところにいるということに気づく、それが「パラダイムシフト」という現象です。

「ルールが変わっているのに気づかず、ずっと前のルールのまま進んでしまっている人は多いです。でも、一般的なほとんどの人が学んでいる方法というのは、『億万長者にならない』ルールなんですよね。

それらをどこから学んでいるかというと、だいたい親や友達、学校の先生からです。それらの人が億万長者でない場合は大抵、億万長者にならないルールで生きているため、億万長者のルールをあまり知りません。実際の億万長者の人、それも最近億万長者になった人、長年億万長者の人などに聞けると、バランスが取れていいと思うのですが」

クリスさんによれば、成長するにしたがっていろいろなゲームのルールを学び、違う環境の中で生きていくときに、今までのやり方にとどまりたいと思う人は成長しないそう。

ルールが変われば生活のルールが変わるし、人間関係のルールも変わる。そこで成長するためには、前のルールのまま進むのではなく、今までやってきたことを一時的に否定して、一回手放してみる。今までの考え方や、自分にとって正しいことを捨てられるかどうか?が大切だとか。

「捨てにくいもの、正しいと思う部分を捨てていったとき、初めて違う見え方ができます。それが『パラダイムシフトを何度も起こす』ということです」 

■2:自分のコンフォートゾーンから抜け出すことができる

いつも勝てるゲームをやっていると、気持ちがいいものです。けれども、常に勝ちすぎてばかりだと今度は逆に、つまらなくなってきます。だいたい7:3で自分が勝っているくらいの感じが、ちょうどよくゲームを楽しめるのだそうです。

「それが、自分が心地よいところ、『コンフォートゾーン』です。人によっては負けるのが絶対嫌で、9割勝たないと嫌だという人もいます。でも9割勝てる相手、イコール『自分より上手くない人』と対戦すれば必ず勝てますが、自分より下手な人とばかりやっていても、なかなか成長はできません。

自分がほぼ勝てる状況から抜け出した、よく負ける状態。それがコンフォートゾーンから抜けたゾーン、『気持ち悪いゾーン』です。上のレベルの人と勝負していると、勝率が30%、20%になります。悔しかったり、心穏やかでない状態が続きですが、逆にこの行為が快感になっていくと、磨かれていくのです」

自分が太刀打ちできないような問題や障害、太刀打ちできないような夢や目標に向かってチャレンジし続ける。勝率5割を切理、3割くらいであっても挑戦ができる人は、チャレンジ精神が高い性質を備えているといえます。

「億万長者の場合は30%どころか、勝率20%、10%、5%でもチャレンジします。かなり大きな目標、大きな相手と闘っていく、ということをしているので、実力がついてしまうんですね(笑)。そして負けても負けても、何度負けても気にせずにやっていけるなど、メンタルが強くなります。

成功ばかりしている人が大きな失敗をすると、立ち直れなくなることがあります。しかし、うまくいくこともあればダメなときもある。億万長者になっていくためには、コンフォートゾーンから出ることで負けたり、失敗しても何度でも立ち上がる、挫折しても落ち込んでも平気、何百何千何万の失敗を乗り越えていく、それでも『あれあれ』と思っていられる、そういうメンタリティが大事です。

負けたり悔しかったり残念だったり、コンフォートゾーンの先にあるところ、そこにチャレンジしていくということですね」

■3:新しいものを受け入れる柔軟性がある

いいかどうかわからないものの扉を開ける
いいかどうかわからないものの扉を開ける

新しいものを受け入れる行為も、「コンフォートゾーンから出る」ことのひとつ。多くの人は、新しいものの中で、自分の好きなものを選びがちですが、逆に好きではないことにもあえてチャレンジしてみることが大切なのだとか。

「たとえば、杏仁豆腐の新しい商品が出たから、食べてみる。それは新しいけれど、あまりチャレンジ性はありません。『これは一体何? こんなものを食べる人がいるの?』『おいしいって感じる人がいるのかしら?』、そういう食材や料理にチャレンジすることには、チャレンジ性があります。

新しいものにチャレンジするという行動は、ある意味、他人の評価に頼らないということです。他の人が評価しているものに乗っかるのではなく、誰も評価していない、いいかどうかわからないものにチャレンジしていく。成功率が10%以下のものにチャレンジしていくというのが、『新しいものを受け入れる柔軟性がある』ということだと思います」

■4:メンターの考え方を素直に受け入れられる

クリスさんによると、億万長者でメンターやコーチがいないという人は、ほとんどいないそうです。オリンピックの金メダル選手には、必ずコーチがいる。金メダルを目指すのにコーチがいない選手はまず、いないですよね。

「億万長者というのはビジネス分野での金メダル選手なんです。億万長者になろうとすることは、ほぼ、金メダルを取ろうとするのに近い。金メダルを取りたいと思ったら、やはり自己流では限界があって、メンターやコーチが必要になってきます。

でもよくあるのが、メンターが何人もいて、いいとこ取りをしているという人。これは最悪で、そういう人は、だいたい自分と意見の合うメンターをメンターにしがちなんです。『ここはいいけどここは合わない』『こっちのメンターはここが合う』と。

いろいろなメンターから自分にとって心地いいところだけを選んでいくと、自分に変化が起きずに済むんですよね。自分のいいところ、承認してくれる部分を集めている。でもそれは、いろいろな雑誌から好きな記事だけを集めているのと同じなんです」

メンターは基本的に、親友と同じように、ほかの人だったら面倒で言わないようなことを言ってくれたり、今の自分は違うよとアドバイスをしてくれる人。だから尊い存在なんですね。

「怒られるのは嫌、なんで自分ばかり……と思ってしまうかもしれませんが、実際は相手のことを思っていなければ、わざわざ発言しないでしょう。会社の上司やお客さんの中には言ってくる人がいたりしますが、本当に友人として言ってくれる人は、なかなかいません。自分にとって都合の悪いことをちゃんと言ってくれるメンターが、いいメンターなんです。

いいことを言ってくれるときには素直に聞きやすいのですが、自分にとって受け取りにくいなと思ったときこそ、初めてその素直さが試されます。今の自分はダメなのかと、がっかりすることもあるかもしれませんが、メンターから厳しいことを言われても、とにかく『ありがとうございます!』『これが大好きです!』と反応し、成長に繋げていくことが、うまくいく早道だと思います」

■5:小さなローカルルールを何度も捨てられる

ルールに従い、ルールの変更に乗っていくと成長に繋がる
ルールに従い、ルールの変更に乗っていくと成長に繋がる

クリスさんは、億万長者への道を次の4つのステージに分類しています。それは、第1ステージ=貧乏、第2ステージ=中流、第3ステージ=上流、第4ステージ=ウキ億(ウキウキ億万長者)の4つ。

「借金ばかりだった人が、普通にお金が溜まるようになっていくステージ(第1ステージ→第2ステージ)がありますが、今までの考え方では、月収が10万円増えても、多分お金があまり貯まらないんですよ。なぜかというと、自分なりのローカルルールのままで生きているから。それは月に10万円増えるローカルルールだからなんです。

月に100万円増える、別のローカルルールが上にあるとします。それをすると、今までの働き方と全然変わってきます。自分のルールが変わると、突然お金が貯まりはじめます」

たとえば一番最初のステージでは、「何が何でも自分でやる」ということを学ぶ。その次のステージでは、「自分ですることをやめて人に頼る」。次のステージではまた「人に頼らず、自分で仕組みをつくる」。さらに次のステージでは再び「人の力を借りる」……と、ステージごとにルールは変わるそう。

「正しいと思っていたひとつのルールがあって、それを守ることでどんどん成長して、第1ステージの頂点まできます。でもそれ以上にはいかない。なぜなら第1ステージのルールに従っているから。第2ステージの門を開けたとたんにルールが全然違ってしまい、うまくいかなくなり混乱が起こって、多くの人は第1ステージに戻ってしまう。

次のステージは、今まで自分が正しいと思っていたことが通用しないルールの中なんですね。第1ステージのルールを捨てないと、第2ステージでは成長していけない。けれども捨てると、そこで成長していける。そして第3ステージに近づいてくると、今度は第2ステージのルールが邪魔になってくる。第2ステージのルールを捨て、第3ステージのルールを学ぶと、またそこで成長していけるわけです。

たとえば車に乗っていて、雪道でスリップして車体が右のほうに行ってしまったとき、普通の感覚では元に戻そうとして左にハンドルを切りますよね。ところが本当は、逆にぶつかりそうな側にハンドルを切らなきゃいけない。ぶつかっちゃう、と思うけど、じつはそれで初めて車が正しい方向に行ったりします。

つまり、ルールが全然違ってしまうのです。その世界に行ったらその世界のルールを学ぶ、ステージごとのローカルルールを捨てて、次のステージの新しいローカルルールを学んでいった人が、より速く次のステージに辿り着くことができます。

ステージが上がれば上がるほど、収入も増えます。対人関係もよくなります。自分のミッションも、自信もつきます。そして、自由に時間がつくり出せるようになるのです」

 

 超えられそうにない高い壁にぶつかり、思わず後戻りしてしまった経験、きっと誰にもあるのではないでしょうか。今までうまくいっていたやり方やルールにこだわり、そのために成長が止まっているとしたら、惜しいことですよね。自分の中の常識から抜け出し、新しいチャレンジをしてみませんか?

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PROFILE
クリス岡崎(くりす おかざき) さん
日本の代表的サクセス・コーチ、日本語NLPマスタートレーナー・国際的モチベーションスピーカー。日本のモチベーション系の自己啓発界の第一人者である。世界No.1サクセス・コーチ、アンソニー・ロビンズより絶大な信頼を受け、日本でのアンソニーの第一人者と呼ばれている。世界的富豪や成功者たちが実践している内容と、アンソニー哲学を融合し、実践的成功哲学を確立。また世界唯一のコーチング心理学博士・コニー氏の日本のパートナーであり、日本語NLPの研究開発実践者でもある。現在、5つの会社を経営し、より実践的なコーチ、セラピスト、カウンセラー育成事業のための『日本ライフセラピスト財団』理事も務める。著書に、シリーズ累計30万部を超える『億万長者専門学校』(中経出版)などがある。
公式サイト
『億万長者の教科書』クリス岡崎・著 総合法令出版・刊
この記事の執筆者
Precious.jp編集部は、使える実用的なラグジュアリー情報をお届けするデジタル&エディトリアル集団です。ファッション、美容、お出かけ、ライフスタイル、カルチャー、ブランドなどの厳選された情報を、ていねいな解説と上質で美しいビジュアルでお伝えします。
WRITING :
小野寺るりこ