信州伊那谷の森の恵みである蕎麦と鹿肉と、二人の料理人のコラボレーションで究極の一皿が完成
長野県南部に位置する伊那谷は、南アルプスと中央アルプスに抱かれた、日本で一番大きな谷。アルプスの山々に囲まれ、標高差が2,500メートルというグランドキャニオン渓谷の深さを上回る、ダイナミックな環境。
今回、信州そば発祥の地伊那の高遠で蕎麦文化を継承しながら、現代のエッセンスを加える蕎麦職人山根健司氏と、3,000メートル級の山々が連なるアルプスから未知の食材を探求する山師料理人長谷部晃氏の二人の料理人がコラボレーション。
何度も山に入り食材を探し、見つけた食材ごとに試行錯誤を繰り返し、口にした瞬間、森の中にいるような感覚を味わえる唯一無二の料理「シカナンソバ」が誕生しました。
料理は、まず山に入るところから
森に生き、春夏秋冬で移りかわる森の恵みを食べて生きている鹿は、季節によって味が異なるとか。また蕎麦は、古くから伊那谷の人々の命を支えてきた貴重な栄養源。この伊那谷を代表する2つの産物から生まれたのが、「シカナンソバ」。
季節ごとに変化する食材に合わせて、使用する鹿肉の調理方法、蕎麦の品種や打ち方も、その都度ベストを導き出し、スープは、じっくりとった鹿の骨のスープと、地元素材で仕込んだ自家製調味料を使用。
森の樹木のエキスを溶け込ませたオリジナルのオイルなど、薬味にも伊那谷らしさを散りばめられています。森そのものを食べ、森に満たされる、蕎麦と鹿肉の奇跡の出逢い。この秋冬から一般販売され、お取り寄せが可能になります。
それではここで、着想2年をかけ生み出されたシカナンソバが一体どんなものなのか、どう素晴らしいのかが伝わる2020春夏、2020夏秋バージョンを紹介します。一般販売となるのは、2020秋冬メニューになります。
シカナンソバ―2020春夏―
こちらの春夏バージョンは、一般には販売されていない試作段階のメニューですが、その凝った内容には驚かされます。
蕎麦は、伊那市入野谷産信濃一号の玄挽き、やや粗びきを使用。濃厚なスープに合わせるため、殻と甘皮の風味を十分に引き出す製粉をし、中太で打った外一蕎麦です。トッピングされた鹿肉は、特有のさわやかさを引き立てるようボリューム感のあるロースト。付合せには大島農園の蕪、ミズ(ウワバミ草)、淡竹が添えられています。
またスープは、鹿の骨、5年熟成の手作り味醂、信州産大豆を使った醤油などを合わせ、発酵させた小麦糠・米糠で酸味をプラス。壱刻七味、芝平なんばんの柚子胡椒、実山椒の醤油麹漬けの3種の薬味に加え、在来種の唐辛子「高遠てんとうまぶり」を加えたカラマツオイルがかけられています。
シカナンソバ―2020夏秋―
こちらの2020夏秋バージョンも、一般には販売されていない試作品。試作とは思えない完成度の高さに感動!
蕎麦は、伊那市入野谷産信濃一号。丸抜きを浸水し水溶性タンパク質を取り除くことにより、夏の弱ったお腹にやさしく仕上げ、すっきりとしたスープに合わせるよう、発芽作用を利用して甘味とさわやかな風味、そして
穀物感を引き立たした、もっちりとした中太の外一蕎麦です。上には、柔らかさと旨味を引き立てる燻香をまとわせたローストの鹿肉をたっぷり。
さらに付合わせには、信州の伝統野菜の鈴ヶ沢なすのロースト、鈴ヶ沢うりを。スープは、鹿や鰹、昆布、チチタケなどの旨味が複雑に絡み合った清湯(チンタン)。
薬味に、前述の鈴ヶ沢なすと、同じく信州の伝統野菜である鈴ヶ沢うり(きゅうり)、高遠在来とうがらし品種の芝平なんばん、高遠辛味大根の味噌漬けをみじん切りにした信州名物"やたら"、壱刻七味、芝平なんばんの柚子胡椒を添え、米油と合わせたダンコウバイオイルがかけられています。
究極のシカナンソバを食べるには?
今後は、季節と素材に合わせて春、春夏、夏秋、秋冬の4シーズンで販売していく予定というシカナンソバ。今回、はじめて一般販売されるシカナンソバは、2020秋冬バージョンです。お歳暮や年越し蕎麦シーズンのお取り寄せ、発送も可能だそう。
シカナンソバ2020秋冬のお歳暮セットは、限定30セットで、2人前1万円(送料・税別)。注文受付期間は、2020年11月13~27日。発送は、2020年12月4日です。
また年越しセットは、限定30セットで、2人前1万円(送料・税別)。注文受付期間は、2020年12月8~22日。発送は、2020年12月29日です。
今後、季節や山の状態によって販売数・金額が変わることもあるそう。詳しくは販売サイトで確認してください。
問い合わせ先
- TEXT :
- Precious.jp編集部