2018年の2月24日から東京の国立西洋美術館で、そして6月13日からは神戸の兵庫県立美術館で「プラド美術館展 ベラスケスと絵画の栄光」が開催。これに関し、2017年9月20日に、スペイン大使館で記者発表会が行われました。

西洋美術史における最も重要な画家・ベラスケスの作品ほか、プラド美術館が誇る珠玉の作品が一堂に

ディエゴ・ベラスケス《王太子バルタサール・カルロス騎馬像》1635年頃 マドリード、プラド美術館蔵 © Museo Nacional del Prado
ディエゴ・ベラスケス《王太子バルタサール・カルロス騎馬像》1635年頃 マドリード、プラド美術館蔵 © Museo Nacional del Prado

スペイン・マドリードのプラド美術館は、スペイン王室の収集品を核に1819年に開館した美術館。さまざまな作品がそろう同館ですが、なかでも17世紀に活躍したディエゴ・ベラスケスの豊富なコレクションをもち、西洋美術史における傑作とうたわれる『ラス・メニーナス』を所蔵する美術館として世界的にその名を知られています。

時の国王、フェリペ4世の庇護のもと、宮廷画家としてその才能を開花させていったベラスケス。本展では、そんなベラスケスの貴重な作品7点を中心に、プラド美術館が誇る珠玉の絵画の数々が一堂に会します。

ディエゴ・ベラスケス《狩猟服姿のフェリペ4世》1632-34年 マドリード、プラド美術館蔵 © Museo Nacional del Prado
ディエゴ・ベラスケス《狩猟服姿のフェリペ4世》1632-34年 マドリード、プラド美術館蔵 © Museo Nacional del Prado

2018年は、日本とスペインの外交関係樹立150周年。節目の年を記念して行われる本展ですが、両国の友好関係の始まりは400年以上前に遡ります。1613年、当時の仙台藩主であった伊達政宗がスペインへと使節を派遣。これが、かの有名な支倉常長率いる慶長遣欧使節団であり、彼らのスペイン上陸という歴史的な出来事から、両国の関係がスタートしたのです。

駐日スペイン大使のゴンサロ・デ・ベニト氏
駐日スペイン大使のゴンサロ・デ・ベニト氏

記者発表会に登壇した駐日スペイン大使のゴンサロ・デ・ベニト氏は、「今回ご紹介するベラスケスが活躍した時代は、まさに日本とスペインの交流が始まった時期。そのため、両国関係の歴史的な縁を彷彿とさせる展覧会ともいえるでしょう」と、400年以上前の日本とスペインの出会いを本展に重ね、両国の友好関係に対する特別な思いを語ってくださいました。

ベラスケスのほか、ムリーリョやルーベンスといった、17世紀を中心に活躍した画家たちによる名作がそろう「プラド美術館展 ベラスケスと絵画の栄光」。プラド美術館が誇る作品の数々を、日本で目にすることができる大変貴重な展覧会となっているので、ぜひこの機会に訪れてみてはいかがでしょうか。

東京展
会場/国立西洋美術館
会期/2018年2月24日(土)~2018年5月27日(日) ※終了
※月曜休館、ただし3月26日と4月30日は開館
観覧料/(当日)一般1,600円、大学生1,200円、高校生800円 
住所/東京都台東区上野公園7-7

兵庫展
会場/兵庫県立美術館
会期/2018年6月13日(水)~2018年10月14日(日)
※月曜休館、ただし祝日の場合は開館、翌火曜日休館
観覧料/(当日)一般1,600円、大学生1,200円、70歳以上800円
住所/兵庫県神戸市中央区脇浜海岸通1-1-1

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EDIT&WRITING :
難波寛彦