「最寄」ってなんと読む?「さいより」という読み間違いが、意外にあるようなのです!

いよいよ、三連休最終日ですね。本日11月23日は国民の祝日『勤労感謝の日』ですが、令和時代は『勤労感謝の日』が「1年で最後の祝日」になります。明日から、年末に向かってあわただしくなりますね。1年最後の祝日を、ゆっくりとお楽しみくださいね。

さて、本日は「1年最後の祝日」にちなんで、「」という字の入った熟語のクイズをお送りします。

【問題1】「最中」ってなんと読む?

「最中」という日本語の「さいちゅう」「もなか」以外の読み方をお答えください。

ヒント:「ものごとのまっさかり。たけなわ。」という意味の言葉です。

<使用例>

「夜の最中に突然電話が鳴ったから、何事かしら?とドキドキしたわ!」

「○○○」と読み仮名3文字です。
「○○○」と読み仮名3文字です。

・・・さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。

正解は↓に!!
正解は↓に!!

正解は… 最中(さなか) です。

気づけばわかる問題、正解できましたか?
気づけばわかる問題、正解できましたか?

「最中」には「さいちゅう/さなか/もなか」の3種類の読み方があるのです。

実は「最中(さいちゅう)」と「最中(さなか)」の意味は同じで「ものごとや動作などが、いちばん盛りにあるとき」…つまり「最高潮の時」を指します。

しかし、近年の話し言葉では「最中(さいちゅう)」のほうは「~をしている間」のような意味合いで使われがちな気がします。

たとえば、「食事の最中です」という表現なら、

「食事が大変もりあがっているところです」というよりは、

「今は食事中です」というような、比較的、平坦なニュアンスで使われていますよね?

これに対し「最中(さなか)」というと、まさに「最高潮の時」という、本来の意味を保っているようです。

たとえば、「冬の最中(さなか)」といえば、「いかにも冬らしい、寒さの厳しい日に」というような、「冬たけなわ」といったニュアンスを感じます。

言葉は時代に添って変化するので、同じ意味とされる言葉でも、微妙なニュアンスが異なってきたりするものですね。

さて、2問目です。

【問題2】「最寄」ってなんと読む?

「最寄」という日本語の読み方をお答えください。

ヒント:「最も近く/近辺」などの意味を持つ言葉です。

<使用例>

「この会社の最寄のバス停はどこかしら?」

「○○○」と読み仮名3文字です。
「○○○」と読み仮名3文字です。

さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。

正解は↓に!!
正解は↓に!!

正解は… 最寄(もより) です。

「最寄(もよ)り」と送り仮名をつけてもOKです。

「こんな常識的な言葉を、なぜクイズで?」とお思いの方もいらっしゃるかと思いますが、つい先日、お若い方が会話の中で、たぶん「最寄駅(もよりえき)」を「さいよりえき」と言っているのを、偶然、耳にしたのです。会話のお相手も同世代で、特に間違いを指摘していませんでした。

「間違いを指摘する」という行為は、ともすると相手に恥をかかせてしまいますので、よほどの信頼関係が担保されていない限り、積極的に行う人は少ないものです。お相手が正解を知っていて指摘しなかったのか、二人とも「さいよりえき」で正しいと思っていたのかはわかりません。

デジタルネイティブ世代は、幼いころからネットやアプリを使いこなして検索することに慣れているがゆえに、検索で出会う確率の高い言葉に幼いうちに出会ってしまい、自己流の間違った覚え方を定着させてしまう人が多い傾向があるのかも?と、ふと思いました。

「最寄」を正しく読めなくても、他の部分で有能、という人も、大勢出てくる世代なのかと思います。

これから社会で一緒に働く大人世代としては、「『最寄』くらい常識でしょう!」など、こちらの価値観だけで一蹴せず、相互理解を深めていくのが最適解かしら?などと、いろいろ考えさせられました。

「最適解(さいてきかい)」で、また「最」が出て参りましましたね。

「最」という字は「もっとも/この上なく/いちばん」という意味を持つ、エネルギッシュな字でもあります。

本日は、1年で最後の祝日にちなんで、

・最中(さいちゅう/もなか/さなか)

・最寄(もより)

などの読み方をおさらいいたしました。

 

この記事の執筆者
Precious.jp編集部は、使える実用的なラグジュアリー情報をお届けするデジタル&エディトリアル集団です。ファッション、美容、お出かけ、ライフスタイル、カルチャー、ブランドなどの厳選された情報を、ていねいな解説と上質で美しいビジュアルでお伝えします。
ILLUSTRATION :
小出 真朱