静かで快適に走る電気自動車の時代は着々と近づいています。しかも、電気で走るということ以外にも、ガジェット的に楽しめるメリットがあるのをご存知でしょうか。今回はホンダから発売された都市型電動コミューター『Honda e』の魅力をご紹介します。
毎日乗りたくなる、エコで快適な電気自動車、発見!



電動化が進むクルマの最新モード
ご存知の通り、現代のクルマはガソリンや軽油などを燃料にエンジンを動かして走ります。燃料を燃やしてもすべてがエネルギーになるわけではなく、捨てられる部分は少なくありません。それが排気ガス。有毒な成分も含まれているため、日本や欧米では大気中に放出される排気ガスの量を規制する動きが活発になっています。
現在、世界の自動車メーカーは排気ガス規制をクリアするための技術を研究・開発していますが、その鍵となるのが「電動化」です。実は、電気でモーターを動かして走る電気自動車は100年以上前から開発されていて、日本でも太平洋戦争が終結した1940年代後半、燃料や資材不足を補完する乗り物として、電気自動車が実際に販売されていたこともあります。普及に至らなかった主な原因は、電気を貯める蓄電池の製造コストがとても高くつき、現実的ではなかったためです(ほかにも理由はあります)。
そして今、本格的な電動化を迎えるにあたり、モーターとエンジンを組み合わせたハイブリッドカーや100%電気で動く電気自動車が増えてきました。今回ご紹介する『Honda e』は後者で、満充電時の最大走行可能距離は259km(メーカー公表値)。理論上は、東京都心から箱根湯本までを往復できます。
近場を走るだけなら電気自動車で問題なし!



一般的なクルマは、燃料が少なくなったらガソリンスタンドで給油すればいいのですが、電気自動車は専用の充電設備が必要です。高速道路のサービスエリアやショッピングモール、電気自動車の販売店などに充電設備があり、年々増加はしているものの、まだガソリンスタンドには及ばず。その点を不安に感じて電気自動車の購入をためらう方は多いと思います。
『Honda e』の特徴は、走行可能距離に直結する蓄電池の容量をほどほどにとどめ、車体も小さくつくり、近場での使用を想定した「都市型コミューター」としているところにあります。自宅の駐車場に専用の屋外コンセントを設置しておけば(工事費込みで約10万円〜)、家族の送迎やショッピングセンターの往復など、日々の生活で便利に使えるんです。
かわいい相棒が相手をしてくれます!


お出かけ先の充電施設をあらかじめ把握しておくなどしておけば、『Honda e』で日帰り温泉、という使い方も楽しめます。しかも、モーターで走るこのクルマは出足からぐいっと力強く加速し、当然エンジン音はしません。乗り味もとても滑らか。モーターで動く車両といえば鉄道の電車がありますが、感覚はかなり似ています。むしろレールがないぶん、上質さは際立っています。
もうひとつの特徴が、取り回しの良さ。車体が小さいと狭い場所でも走りやすいのは当然ですが、『Honda e』は軽自動車を凌ぐ小回り性能を実現。うっかり住宅街の細道に迷い込み、「ちょっとこれ無理かも〜」と嘆いた経験、誰でもありますよね?『Honda e』ならそんな心配は無用。L字型の角でも危なげなく曲がっていけちゃいます。
単なる移動の道具にとどまらないエンターテイメント性も、『Honda e』の魅力。愛嬌のある姿は、乗り手の性別や世代を問わないかわいさ。表面に出っ張りが少なく、サイドミラーは内蔵カメラの映像を室内に映し出す方式です。インテリアはナチュラルテイストのしつらえで、外出中の充電待機時間を楽しく過ごすためのグラフィックや、対話型の実用娯楽システムで登場するかわいいマスコットなども装備しています。
電気で走るという新しさ、経済性に加え、デザインや機能でも新しいクルマのあり方を提示した『Honda e』。クルマの運転に自信がなかったあなたも、きっと毎日乗りたくなること確実です。価格は装備充実の「アドバンス」(写真のモデル)で495万円。国による、2021年度の電気自動車購入補助金が80万円になることがほぼ確実なので(現在は最大40万円)、納車のタイミングを考慮してオーダーするといいでしょう。
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- TEXT :
- Precious.jp編集部
- EDIT&WRITING :
- 櫻井 香