全国茶品評会20年連続日本一受賞をはじめ、フランスで行われる日本茶コンテスト「ジャパニーズティー・セレクション・パリ」において「玉露・抹茶部門」のグランプリに輝くなど、国内はもとより海外でも高い評価を得る「八女伝統本玉露」。生産過程に非常に手がかかる玉露の中でも「八女伝統本玉露」は伝統技法を大切にし、手間を惜しまず生産されています。

その姿勢が評価され、日本政府が産地と圧倒的品質の産品の関係を保護するために認定する「GI認証」を唯一保持する玉露でもあります。

伝統的な栽培方法を守り、真摯に茶葉に向き合う「八女伝統本玉露」とは?

日射量の少ない山間の畑で、あえて茶樹の枝を剪定しない自然仕立てで栽培される玉露。旨み成分のアミノ酸の一種であるテアニンを増加させ、独特のとろりとした甘みが生み出すためには、日光のコントロールが鍵。茶園全体に覆いをかぶせ、茶樹にあたる日光を避けて栽培します。ほとんどの玉露栽培産地が化学繊維で覆いますが、手のかかる天然のわらにこだわるのは化学繊維だと畑の温度が高くなり過ぎるため。

ティー_1,和文化_1
「八女伝統本玉露」の畑

光を遮ることで養分が転流し、新芽が上へ上へと成長しようとする自然の生命力が旨みの源に。摘み方も特別。葉が4〜5枚開いた頃に、上の1つの芯と2枚の葉だけを摘む「一芯二葉」は、手摘みでなければできません。摘まれた生葉は成分がそれ以上変化しないように蒸しあげられ、美しい針状に伸ばされて出荷されます。

これらのこだわりがあるからこそ、八女は玉露生産量で全国の20%以上を占め、品質でも全国トップを誇る名実ともに日本一の玉露の産地であり続けられるのです。

故ジョエル・ロブション氏も絶賛した、「八女伝統本玉露」の意外な飲み方

スパークリングワインの最高峰がシャンパーニュとして知られているように、日本茶の最高峰が「八女伝統本玉露」であり、八女=質の高い日本茶の産地であることを認知してもらうため、2017年には故ジョエル・ロブション氏に試飲してもらったことも。

ティー_2,和文化_2
ロブション氏も味わった「八女伝統本玉露」

「日本茶の味わいはそこまで好みではない」といっていたロブション氏も「八女伝統本玉露」を一口含んだ瞬間「世界最高のお茶だ」と称賛。ニューヨークにあるジョエル・ロブションのレストランで世界初のティーペアリングイベントを2018年に実施許可をしたこともあるほどお気に入りでした。

一度は味わいたい「八女伝統本玉露」の旨味、甘み、爽やかな後味と香り

とろりとした一滴に複雑で深い旨味が凝縮された「八女伝統本玉露」。爽やかな後味とすっきりとした香りも私たちを惹きつけます。

ティー_3,和文化_3
「八女伝統本玉露 - High Grade」(10g)¥1,500

「八女伝統本玉露 - High Grade」は「八女伝統本玉露」のクオリティを余すところなく楽しめる高品質なレベルの茶葉のみを厳選。

ティー_4,和文化_4
「八女伝統本玉露 – Superlative」(10g)¥3,000

「八女伝統本玉露」の中でも最高峰クオリティのお茶とされるのが「八女伝統本玉露 – Superlative」。全国茶品評会出品レベルの茶葉を厳選した最高レベルのため、毎年の出品量は限りがあるプレミアムな玉露です。

お湯で、氷で。おいしい「八女伝統本玉露」の淹れ方

最上の茶葉を手に入れても、最適な抽出方法を実践しないとおいしく味わえません。

玉露は一般的に50〜60℃のお湯が適温とされますが、苦味・雑味をできるだけ抑えるため「八女伝統本玉露」の急須茶は約40℃のお湯で抽出するのが特徴です。

■「八女伝統本玉露」の珠玉の1杯を急須で淹れるなら

40℃のお湯30mlに茶葉2gを入れ、2分15秒蒸らしてから注ぐのが基本です。

お茶が空気に触れないほどしっかり味が抽出できるので、できるだけ小さい急須を選ぶのがベター。急須を回すと雑味が出やすくなるため、そのままにしておきましょう。

■「八女伝統本玉露」の珠玉の1杯を氷出しで淹れるなら

ティー_5,和文化_5
繊細なエメラルドグリーン色の氷出し「八女伝統本玉露」

氷だけで抽出する氷出しは、八女茶秘伝の究極の淹れ方。苦味・渋味を一切出さずに抽出された氷出しの「八女伝統本玉露」は、ほぼ透明に近い美しいエメラルドグリーン色! 作り方は簡単。

茶葉2gの上に氷50gをのせて冷蔵庫に入れ、一晩自然に氷が解ける速度で抽出するだけ。

「八女伝統本玉露」を使ったミクソロジーも楽しみたい!

そのまま飲んでも充分おいしいですが、「八女伝統本玉露」を使ったカクテルもまた違った味わいが楽しめます。ハーブや日本茶を使った新しいカクテルであるミクソロジーが注目されていますし、最上の「八女伝統本玉露」で試してみませんか。

茶酒を提案する「Japanese Salon 雫」におすすめのレシピを教えてもらいました。

■焼酎に漬け込むだけの「八女伝統本玉露焼酎」

ティー_6,和文化_6
焼酎に漬け込むだけできる「八女伝統本玉露焼酎」。「Japanese Salon 雫」提供価格は¥1,000

<材料>
「八女伝統本玉露」12g
お好みの米または麦焼酎720ml(四合瓶)

<作り方>
焼酎に八女伝統本玉露を入れ、一晩寝かせて完成です。

道具の準備や難しいテクニックも不要。ロックや少し加水すると、飲みやすくなっておすすめです。

問い合わせ先

茶殻は捨てない!茶葉を食べるのが「八女伝統本玉露」のお作法です

使い終わった茶葉は処分するのが一般的。でも茶葉の中でも薄く、繊維量の少ない「一芯二葉」だけを使用する「八女伝統本玉露」は茶殻も食べることができるのです!

和文化_7,ティー_7
茶殻を食す際は、塩やポン酢につけるだけ。これで豊富な栄養が摂れます

一番実践しやすいのは、5 煎目ほど抽出したあとの茶葉に岩塩まぶしたり、塩ポン酢をかけるだけの方法。

茶葉を食べることで、お茶では抽出できないミネラルやビタミンといった栄養素をまるごと摂取できるメリットもあります。

手間暇をかけて栽培された茶葉、ぜひ最後まで楽しんでください。

※価格はすべて税込です。

問い合わせ先

八女伝統本玉露(八女市農業振興課)

TEL:0943-23-1118

関連記事

この記事の執筆者
Precious.jp編集部は、使える実用的なラグジュアリー情報をお届けするデジタル&エディトリアル集団です。ファッション、美容、お出かけ、ライフスタイル、カルチャー、ブランドなどの厳選された情報を、ていねいな解説と上質で美しいビジュアルでお伝えします。
WRITING :
津島千佳
EDIT :
石原あや乃