食事の際、よく見聞きするけれど、実は知らない言葉ってありませんか? なんとなく知ったかぶりしてしまったり、今さら改めて聞くのもためらってしまう…そんな「レストランにまつわる言葉」のなかから、今回は「パテ」、「リエット」、「テリーヌ」の違いを解説します。

ビストロやフレンチのメニューで見ることが多い、この3つの料理。なんとなく感覚でオーダーしていた方もいるのではないでしょうか? 3つの料理は同じようでいて、明確な違いがありました。

「パテ」、「リエット」、「テリーヌ」の違いを知っていますか?

■1:パイ生地で包みオーブンで焼く「パテ」

「パテ」はパイ生地で包み、オーブンで焼いたもの

「パテ」はパイ生地「pâte(パート)」というフランス語が語源の言葉。本来は細かくした肉や野菜をパイ生地で包み、オーブンで焼いたものを「パテ」と言います。

しかし近年ではパイで包まず、「練り物」一般を「パテ」と呼び、広く用いられる言葉となりました。

「パテ」はパンやクラッカーなどにつけて食べるのではなく、元々は焼き上がりを冷まし、一切れずつ切り分けて盛り付ける料理だったのです。

■2:煮てペースト状にした「リエット」

おつまみの定番「リエット」は、調理方法に特徴があります

パンやトーストなどに塗って食べる「リエット」は、フランス料理のひとつ。フランスの一般的な保存食として親しまれています。「パテと何が違うの?」と思った方もいらっしゃることでしょう。

「リエット」は豚やガチョウなどの肉を、脂肪のなかで簡単にほぐれるまでゆっくりと「煮て」つぶし、脂肪分がペースト状になるまで冷やす、というのが本来のつくり方。

つまり「パテ」はオーブンで”焼く”のに対し、「リエット」は”煮る”という調理方法を用いるのが大きな違い。

ただ、「リエット」の定義も変わってきており、ペースト状になった「練り物」全般を「リエット」と呼び、煮てつくるもの以外を指す場合もあります。

■3:四角い型でつくる「テリーヌ」

「テリーヌ」は料理に使う容器が由来でした

「テリーヌ」は、元々フランス料理に使う「陶製の深い器」を意味する言葉。

本来は、四角い「テリーヌ型」の容器に肉や魚、野菜などを細かくしたものや、ムース状にしたものを詰め、蓋をして調理したものを「テリーヌ」と言います。

すり潰したり、刻んだりして固めて調理する点が「パテ」と似ていますね。

一般的に、素材はなんであっても「テリーヌ型」でつくれば「テリーヌ」というわけですが、四角い型だけではなく樋型や丸筒型でつくる場合や、ラップなどでつくったものも「テリーヌ」と名乗る場合もあります。

■4:曖昧になっている場合があるのでご注意を!

違いが分かるとメニュー選びも迷わなくなるはず!

「パテ」「リエット」「テリーヌ」の違い、いかがでしたか? それぞれをおさらいすると、

・「パテ」はパイ生地で包みオーブンで焼く料理。

・「リエット」は煮た後にペースト状にした料理。

・「テリーヌ」は細かくした食材をテリーヌ型に入れて作る料理。

「パテ」「リエット」「テリーヌ」は、元々「つくり方が違う」料理だったのです。ただ、解釈が広がり、現在では区別や定義が曖昧になっている場合があるので、ご注意くださいね。

違いが分かるとメニュー選びもスムーズになり、いっそう料理を楽しむことができるのではないでしょうか?

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EDIT&WRITING :
高橋優海(東京通信社)