「木の虚」ってなんと読む?「きのきょ」ではありませんよ!
明日、1月14日は、現代に生きる皆さまも親しんでいるであろう、100年以上前の芸術の名作が産声をあげた日です。オペラの名作『トスカ』がローマで初演されたのが、1900(明治33)年の1月14日なのです。
イタリアの大作曲家・プッチーニの代表作の一つ『トスカ』劇中の名曲は、オペラ愛好家のみならず、フィギュアスケート・ファンにも、ピンとくる方が多いはずです。世界中の有名選手の演目に使用されてきた『トスカ』、今期も、女子シングルの宮原知子選手のフリースケーティングに使用されています。また、荒川静香さんが金メダルを獲得した2006年トリノ・オリンピックでの、男子シングルの金メダリスト・ロシアのエフゲニー・プルシェンコ選手のフリー演目も『トスカ』でしたので、記憶に焼き付いている方も多いでしょう。羽生結弦選手の憧れのスケーター・プルシェンコ選手の『トスカ』は、スケート史上に輝く名演目でした。
…というところで、本日1問目のクイズです。
【問題1】「虚ける」ってなんと読む?
「虚ける」という日本語の読み方をお答えください。
ヒント:「魂が抜けたようにぼんやりとする」「中がからっぽになる」などの意味を持つ言葉です。
<使用例>
「トスカは、最後には恋人の死に直面して虚けたようになり、自死を選んでしまうのよね」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 虚(うつ)ける です。
タイトルは知っている名作でも、内容は良く知らない、という方のために『トスカ』のあらすじをご紹介しましょう。
時代背景は1800年・ナポレオン率いるフランス軍がヨーロッパを席巻していた頃で、主人公の歌手・トスカの恋人は、政治犯の逃亡を助けたために投獄され、死刑宣告を受けてしまいます。トスカは、恋人の救済のために奔走しますが、救済の交換条件に、女性としてのトスカを求めてきた警視総監を殺してしまいます。しかし、警視総監は生前に「恋人の処刑は、殺したかのように見せかける演技のみ」と約束しており、トスカと恋人は、演技の処刑が行われたのちには逃亡できる、という未来を信じています。
処刑当日、トスカは、銃撃された恋人の様子を見て「(死ぬ)演技がうまいわ」とその後の逃亡を信じて疑いませんが、実は、恋人は本当に処刑されてしまっているのです。
更に、警視総監を殺したトスカの罪も発覚し、警察に追い詰められたトスカは、虚けた心のまま、処刑場のあるサンタンジェロ城の屋上から身を投げ、自死してしまうのです。
『トスカ』の初演は、劇中の舞台と同じローマ市で行われ、聴衆の熱狂的支持を受けたといいます。
…さて、2問目に参りましょう。
【問題2】「虚」ってなんと読む?
「虚」という字の、1文字で単語として成立する読み方をお答えください。
ヒント:「虚」は「中が空洞になっているところ。あな。」という意味です。
<使用例>
「この木の虚には、昔、恋人たちのひそかな恋文の交換場所として使われた…という伝説があるの。」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 虚(うろ) です。
「洞(うろ)」「空(うろ)」とも書きます。
使い方として、樹木にぽっかりあいた穴の部分を指す例が多いですが、つい、例文のようなロマンティックな想像をしてしまいますね。
本日は、1月14日に初演されたオペラの名作『トスカ』に関するトリビアと、
・虚(うつ)ける
・虚(うろ)
という難読クイズをお送りしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱