「射つ」ってなんと読む?「しゃつ」ではないですよ!目標にむけてやります!
明日2月14日といえば、皆さまお馴染み、バレンタインデーです。1月後半からさまざまま場所でチョコレート販売が強化され、この時期の限定商品などに心躍らせ…ということで、2月14日の他のトピックはかすみがちです。
しかしながら、今年はぜひ、知っておきたいトピックがあるのです。
2月14日は、日本で初の予防接種が成功した『予防接種記念日』なのです。
1720(寛政2)年の2月14日、当時、秋月藩(現在の福岡県付近)の藩医師・緒方春朔(おがたしゅんさく)は、2人の子どもに、天然痘の予防接種を施し、2人とも成功させました。
天然痘は当時、世界的に恐れられていた伝染病です。ひとたび発症すれば、近隣地域の約8割もの人々が罹患、罹患後の致死率は25%以上…と、大変な脅威でした。
緒方春朔の予防接種が成功した後、秋月藩主の応援によりこの方法は全国に広められていきました。ジェンナーの牛痘種痘が日本に導入されるまでの約60年間、日本の天然痘予防に貢献した、と言われています。
…というところで、本日1問目のクイズは、「予防接種」の「種」という字からです。
【問題1】「下種」ってなんと読む?
「下種」という熟語の、仏教用語「下種(げしゅ)」以外の、一般名詞としての読み仮名をお答えください。
※「下種(げしゅ)」と読むと、「仏への信仰の種を人々に植え付けること」という意味の言葉になります。
ヒント:「心根の卑しい事。また、そのようなさまや、そのような人。」という意味の言葉です。
<ヒント>
「本人が打ち明けないことを勘ぐるなんて、下種っぽいわ。私は、やりません。」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 下種(げす) です。
…日本初の予防接種の話題に戻りましょう。
1980年、WHOが『天然痘の世界根絶宣言』を行いました。多くの人を死に至らしめた伝染病・天然痘は、緒方春朔やジェンナー、さまざまな医療従事者の成果により、世界的に死滅した、と考えられています。
コロナ禍、それに伴うワクチン接種が話題になっている今、希望を感じるようなエピソードですよね?
さて、予防接種にも様々な方法がありますが、一般的に真っ先に思い浮かべるのは「注射」でしょう。
…というところで、2問目のクイズです。
【問題2】「射つ」ってなんと読む?
「射つ」という日本語の読み方をお答えください。
ヒント:「目標に向けて、矢や弾丸を発射する。」という意味の言葉です。
<使用例>
「バレンタインチョコのセンスで、意中の彼のハートを射つ!…なんて時代じゃなくなってるのねぇ。」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 射(う)つ です。
昨今のバレンタインデーは、愛の告白用の「本命チョコ」はむしろ少なく、自分への「ご褒美チョコ」の消費が盛んなようですね。コロナ禍の影響で、自宅用の「プチ贅沢」をする方が多い、との事、明日のおやつタイムは、夢のように美しいチョコレートで!…という方も多そうです。
「彼のハート」は、射ぬきたい目標ですから「射(う)つ」、または撃ち抜きたい目標と考えると「撃(う)つ」ですが、
「注射」の場合は「打つ」です。
お間違えないように!
本日は、2月14日『予防接種記念日』のトリビアとともに、
・下種(げす)
・射(う)つ
などの難読漢字の読み方をおさらいしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『日本医史学雑誌』第60巻第2号(2014年)/朝倉市秋月博物館ホームページ
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱