ルーシーとルークのメイヤー夫妻が共同クリエイティブ・ディレクターに就任して以降、再び快進撃が続いているジル サンダー。片やクチュールメゾン、片やストリートブランドと、同じファッションの世界でも文化圏が異なる道を歩んできたふたりが生み出す服は、ランウェイをピークとするモード服でなく、リアルライフでこそ輝きを放ち、長き人生に寄り添うことに重きが置かれている。

1 週間、飽きずに毎日着られる究極にリアルなモード服

ジル サンダーの『7 デイズ シャツ P.M.』

月曜から順に上から並べたシャツには、イニシャルの「JS」をモチーフにしたワンポイント刺しゅうが。またブランドロゴとともに各曜日が記された専用のガーメントケース&ハンガーが付属する。名品DATA ¥85,000~184,000(ジルサンダージャパン〈ジル サンダー バイ ルーシー アンド ルーク・メイヤー〉) ●素材:日・火・木曜日シルク100%、月・水・土曜日コットン100%、金曜日ビスコース68%×シルク32% ●サイズ展開:37~40 ●色展開:1色のみ 税抜価格

そうした姿勢をシンボリックに提示したのが、新生ジル サンダーがデビューを飾った2018年春夏シーズンに発表された『7 デイズシャツ』だ。日〜土の各曜日をテーマとした全7型の白シャツがそろえられたシリーズは、その機知に富んだアイディアから大きな話題をさらった名品だった。そして今シーズン、午後や夜を思わせる「P.M.」と銘打ち、デザイン&生地を一新したオールブラックとなって帰ってきたのである。無論、気に入った1枚をピックアップするのも結構だが、そのすべてを堪能してもらいたい。

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MEN'S Precious編集部 
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MEN'S Precious2020年冬号より
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PHOTO :
唐澤光也(RED POINT/静物)
STYLIST :
菊池陽之介
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