「自分のために購入したい!」久しぶりにそう思えるデザインに出合いました。ありそうでなかった、黒の江戸切子のグラスがそれです。
ソーダガラスに彫り込まれた複雑な輝きが好きで、ほかの色の江戸切子グラスを20年ほど愛用しています。この『KUROCO』のグラスは、黒とその隙間からあふれるクリアな光、このコントラストが魅力です。友人たちを招いて、ゆっくり家で呑むときも、柄違いの黒いグラスをテーブルの上に並べるとおしゃれ。シックな色味だから、どんな色の器ともしっくりなじみます。
使用しないときも、サイドボードに飾っているだけで絵になる、まさに「端正なグラス」といえる逸品。カットガラス独特の手触りを楽しみながら、お気に入りのお酒を味わえるというのが贅沢ですね。
■江戸時代から続く伝統技術の江戸切子。2009年に登場した『KUROCO』シリーズは、透明ガラスの上にミクロン単位の薄さの漆黒ガラスを重ね、直線をモチーフにしたグラフィカルなカットでスタイリッシュに仕上げて。
問い合わせ先
- 木本硝子 TEL:03-3851-9668
- TEXT :
- 大西真理子さん スタイリスト
- BY :
- 『Precious7月号』小学館、2016年
- クレジット :
- 撮影/小池紀行(パイルドライバー) スタイリスト/大西真理子 文/小林 綾