雑誌『Precious』では「My Action for SDGs 続ける未来のために、私たちがしていること」と題して、持続可能なよりよい世界を目指す人たちの活動に注目しています。

今回は、GOOD NATURE HOTEL KYOTO 総支配人の松井美佐子さんの活動をご紹介します。

松井 美佐子さん
GOOD NATURE HOTEL KYOTO 総支配人
(まつい みさこ)広告制作の仕事に携わった後、妊娠を機に12年間専業主婦に。息子3人を育てる。30代後半に再就職し、営業職を6年。’12年、「京都センチュリーホテル」に入社し、企画部長、女性活躍推進部長などを経て、’21年1月より現職。

京都の中心部がSDGsの発信地に!環境と健康に配慮した話題のホテル

京都河原町駅近くに’19年末にオープンした「グッド・ネイチャー・ステーション」。

「楽しみながら、健康的でよいものを取り入れていく」ライフスタイルを掲げる複合商業施設で、館内の「グッド・ネイチャー・ホテル・キョウト」は、環境や健康に配慮した建物が認定される「WELL認証(v1)*」ゴールドランクを、ホテルでは世界で初めて取得したことでも注目されている。この、まさにSDGsなホテルで総支配人を務めるのが松井さん。「交渉事から企画の立ち上げ、スタッフの教育まで、なんでもやっています」と笑う。

*WELL認証とは…

WELL Building Standard(TM)。建物内で暮らし、働く人の健康・快適性にフォーカスした建物・室内環境評価システム。’14年に認証開始。

「地元の生産者と連携した収穫体験ツアー、ヨガ、瞑想など、宿泊者が参加できる豊富なアクティビティも私たちのホテルの特徴です。『SDGs研修ツアー』も企画していて、座学や館内巡りなどでSDGsの知識を深めた後、ホテルに宿泊。地産地消やフードロス削減に配慮した食事や、アメニティの使い捨ては基本的に廃止といった取り組みを通して、より自然に、楽しく、サステイナブルを実践していただいています」

SDGsの現場から

緑いっぱいの中庭!街なかとは思えない自然を感じる空間に

インタビュー_1,サステナブル_1
 

京都の植生を再現したテイカカズラの「大緑化壁」が見渡せる中庭は、宿泊客以外も利用可。

脱・使い捨て、脱プラスチックを意識したアメニティ

インタビュー_2,サステナブル_2
 

竹製歯ブラシなど、アメニティは希望者にのみ提供。室内にはエシカルなカカオティーも。


松井さんは30代後半で再就職し、そこからホテル業界へ。企画や広告宣伝、女性活躍推進に携わり、部署の壁を超えて仕事をつなげてきた。今では、その"つなげていく力"が、新しいアイディアを形にする助けになっている。

「最近、ウォーターサーバーを各フロアに設置しました。「ペットボトルは不要なのでは」というゲストからのご意見にも後押しされました。マイボトルも生産中ですので、いずれはマイボトルを手に旅ができるといいですよね。どこまでもお客様に寄り添って、ここから心地よくSDGsを広めていけたらと思っています」

SDGs(持続可能な開発目標)とは

2030年までに持続可能なよりよい世界を目指す国際目標のこと。17のゴール・169のターゲットから構成。

PHOTO :
香西ジュン
EDIT&WRITING :
大庭典子、喜多容子(Precious)