緑に囲まれた立地と豪華絢爛な装飾が施された日本美のミュージアムホテル「ホテル雅叙園東京」では、アートイルミネーション「和のあかり×百段階段2021」を2021年9月26日(日)まで実施しています。
2年ぶりの開催となる今年のテーマは「〜ニッポンのあかり、未来のひかり〜」。東京都指定有形文化財であり、施設内に現存する唯一の木造建築である百段階段を舞台に空間アートが展開されています。
この「和のあかり×百段階段2021」は、全室撮影OK(フラッシュ、三脚は使用不可)! 都内で素敵な夏の思い出作りができる本イベントの詳細をレポートします。
木造建築に幻想的なあかりが灯る…ホテル雅叙園東京の「和のあかり×百段階段2021〜ニッポンのあかり、未来のひかり〜」
■1:和紙のやわらかいあかりが印象的な「森のあかり」
「十畝の間」では、折り紙作家と照明デザイナーによる「癒しの森」の展示がされています。照明を落とした室内に温かみのある和紙のあかりが灯ります。
展示の全体を眺めたら、あかりに近づいてのぞきこんでみましょう。すると……。
展示台にあかりと天井の美しい花鳥画が映っています。
森の中にある湖を覗き込むと、水中には別世界が広がっている……そんな妄想にかられてしまうくらい、幻想的な雰囲気を感じられます。
■2:七夕と竹取をイメージした絢爛豪華な「彩色木彫板で語る七夕〜かぐや姫の記憶〜」
続いては、日本がと彩色木彫に囲まれ、純金箔、純金泥、純金砂子で仕上げられた「漁樵の間」です。ここでは、「彩色木彫板で語る七夕〜かぐや姫の記憶〜」として、七夕と竹取物語をイメージした展示がされています。
熊本県山鹿市の和傘に灯るあかりと色鮮やかな虫の音を混ぜたBGMは、「かぐや姫には想い人がいたのでは……」というテーマで作られたそう。なんともロマンチックです。
「漁樵の間」の展示は時期によって異なるそう。複数訪れて変化を楽しむのもよさそうです。
■3:五感で楽しめる「風のあかり」
階段を上がり「草丘の間」では、一歩足を踏み入れると風鈴の音とともに笙(しょう)の音が聞こえます。鼻腔にはさわやかな香りが吹き抜け、一気に涼やかな雰囲気に。
「いけばな 古流かたばみ会」の大塚理航氏によるいけばなと素材やデザイン、音の異なる風鈴、それを印象付けるあかり。心落ち着ける癒やしの空間が広がっています。
■4:輝かしいガラス工芸が並ぶ「ガラスのあかり」
「静水の間」では、鹿児島県にある島津興業の薩摩切子や大阪にある切子工房RAUの天満切子など、日本各地のガラス工芸を展示した「ガラスのあかり」を見られます。色とりどりのガラス工芸が光を受けて美しく輝く様子は、ジュエリーのようです。
室内には、シュワシュワと弾けるソーダ水をイメージした音響が流れ、さわやかな夏の日を想起させます。
■5:陰影も美しい「紙のあかり」と「木のあかり、土のあかり」
続いては、「星光の間」の「紙のあかり」です。漉き紙や和傘のあかりとお手玉のつくり方からヒントを得たという「おじゃみ座ぶとん」が展示され、ぬくもりのある空間になっています。
「清方の間」では、自然素材を使った「木のあかり、土のあかり」が展示されています。
ひょうたんランプ作家の北島拓弥氏によるあかりは、ひょうたんと流木、麻紐でつくられたもの。コードにも麻紐が編まれており、その細やかな手仕事に驚かされます。
自然素材の温かみと光と影の美しさを存分に堪能できます。
■6:浴衣での撮影にぴったりの「金魚のあかり」
「頂上の間」は、大きな窓から外の緑が見渡せる開放的な空間。まず目に飛び込んでくるのは、窓際にずらりと並ぶ金魚のあかりです。
山口県柳井市を代表する民芸品「金魚ちょうちん」です。遠い日の夏祭りを思い出させるような懐かしさがある一方、どこか非現実的な要素もあります。
「和のあかり×百段階段2021~ニッポンのあかり、和のひかり~」は、浴衣で撮影するのもおすすめとのことなので、夏の思い出に取り入れてみるのもよさそうですね。
チケットは、当日券大人¥1,200(小学生〜大学生は¥600)のほか、限定ペアチケットなどもあります。詳しくは、公式サイトでご確認を。
昨年に引き続き、夏の旅行を諦める人も多いであろう昨今。歴史を感じられる空間で全国各地の手仕事を鑑賞しながら、束の間の旅行気分に浸ってみてはいかがでしょうか。
問い合わせ先
- ホテル雅叙園東京
- 「和のあかり×百段階段2021~ニッポンのあかり、和のひかり~」
- 開催期間/~2021年9月26日(日)※会期中無休
- 場所/東京都指定有形文化財 「百段階段」
- 営業時間/11:30~18:00(最終入館17:30)
- ※土曜日および、7月22日(祝)、23日(祝)、8月8日(日)~13日(金)、9月19日(日)は20:00まで(最終入館19:30)、8月21日(土)は17:00まで(最終入館16:30)
- TEL:03-3491-4111(代表)
- 住所/東京都目黒区下目黒1-8-1
- TEXT :
- 畑菜穂子さん ライター
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- EDIT :
- 小林麻美