「地袋」ってなんのこと?「いけぶくろ」とは関係ありませんよ!
今年は11月でも、例年より、比較的温かな日が続きましたね。
暦の上では現在は、二十四節気の「立冬(りっとう)」…冬の気配が立ち始める頃になります。
二十四節気の一節を更に3分割し、日本的な肌感覚に合わせた暦に「七十二候(しちじゅうじこう)」がありますが、
明日、11月12日からは七十二候の「地始凍(ちはじめてこおる)」という時期に入ります。文字通り、大地がはじめて凍てつく日が出る頃…という意味です。急な寒気に体調を崩しやすい時期でもありますので、お気をつけくださいね。
本日は「地始凍(ちはじめてこおる)」にちなんで「地」という字の入った、意外な日本語にスポットを当てたクイズをお送りします。
…一問目から、超難題に挑戦していただきますよ!
【問題1】「驀地」ってなんと読む?
「驀地」という日本語の訓読みをお答えください。
ヒント:「勢いよく目的に向かって進むこと」という意味を持つ言葉です。
<使用例>
「うちの猫は、このおやつを出してあげると、驀地に食べに来るわよ!」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 驀地(まっしぐら) です。
「驀地」の音読みは「バクチ」ですが、一般的には熟字訓の「驀地(まっしぐら)」のほうがよく使用されてきた言葉で、明治時代の小説などに、しばしば登場します。
「驀地(まっしぐら)」の「驀」という字は「驀進(ばくしん)」という熟語にも使用される字です。「猛烈な勢いでまっしぐらに進む」という意味の「驀進(ばくしん)」は、「爆(ばく)」という字ではありませんので、お気をつけ下さい。
さて、2問目に参りましょう。
【問題2】「地袋(じぶくろ)」ってどういう意味?
「地袋(じぶくろ)」という日本語の意味として正しいものを、選択肢の中からお選びください。
1:和室の戸棚の一種
2:浸水防止の「土嚢(どのう)」の別名
3:落とし穴のような形状の罠(わな)
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 1:和室の戸棚の一種 です。
「地袋(じぶくろ)」とは、画像のように、和室の違い棚の下などに、地板に接して設けた袋棚の事です。
これに対し、押し入れの上など、高い位置に設ける袋棚は「天袋(てんぶくろ)」と呼ばれます。
和室のしつらえの名称ですから、日本人として知っておきたいですね。
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本日は、11月12日から始まる七十二候「地始凍(ちはじめてこおる)」のトリビアとあわせ、「地」という字の入った日本語から、
・驀地(まっしぐら/バクチ)
・地袋(じぶくろ)
などについておさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『漢字文化資料館』(株式会社大修館書店)/『精選版日本国語大辞典』(株式会社小学館)/『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱