呼吸を意識したことはありますか? 吸ってはいて…今この瞬間も無意識に続けているのが呼吸です。当たり前のように行っていますが、一方では、社会や生活の大きな変化に伴うストレスを受けて、文字どおり、「息苦しい」「息が詰まる」と感じている人が急増しています。
『Precious』1月号では、心と体を開放する呼吸のあり方について特集。横隔膜を意識しながら呼吸する現代の新習慣=「呼吸美容」についてご紹介しています。
今回はその中から、呼吸を見直すチェックシートと共に、専門家に伺った「呼吸」の大切さについてお届けします。さあ、深くゆっくり…横隔膜を意識するだけで、心と体が変わる極意を体得しましょう!
【CHECK SHEET】あなたは、いくつ当てはまる?
□ なんだか疲れやすい
□ 首や肩のこりがひどい
□ やる気が起こらない
□ どんよりと頭が重い
□ イライラしがち
□ 寝つきが悪い
□ 目の下のクマが目立つ
□ 顔色が悪いと言われる
□ 食欲がない
□ 暑さ、寒さがこたえる
□ すぐに息切れする
□ 気持ちが落ち込みがち
□ 気付いたら猫背に
□ 記憶力が低下した気がする
□ 生あくびが出る
□ 20秒以上息を止めておけない
□ 10秒かけて息をはき出せない
3~5個当てはまったら、「呼吸」を見直しましょう!
呼吸は、すべての動作の基本
マスク着用が日常化したり、大きな生活環境の変化に息苦しさを感じたり…。「もしかしたら、呼吸に問題が?」。多くの人が、心身の不調と呼吸の関係に気がついて、見直す時代に来ています。
無意識に行っていた呼吸から、意識して行う呼吸法へ。さまざまな問題の解決につながる呼吸についてうかがいました。
「相対的に女性は、40代以降から副交感神経の機能が低下していく傾向にあります。交感神経の働きが強くなって興奮状態が続き、呼吸が浅くなって酸素が足りていない場合も。また、ホットフラッシュやめまい、動悸、便秘、肩こり、腰痛、冷え…更年期の不調の多くは、自律神経の乱れから来ています」と成城松村クリニックの松村先生は指摘。
それを改善する手立てのひとつが呼吸にある、とも。「はく息を長くすると副交感神経を優位に導くことができます。自律神経をコントロールするために、唯一自分でできること、それが呼吸なのです」(松村先生)
自律神経を整えることができたら心も体も軽やかに。そのための具体的な方法を求めてたどり着いたのが、横隔膜を意識して行う呼吸です。
フィジカルトレーナーの吉田さんは、「一日に1万5000〜2万回も行っている呼吸は、すべての動作の基本です。横隔膜を上下に動かす深い呼吸ができるようになると、背骨がまっすぐになって肋骨や骨盤の位置が整い、体を正しく使えるようになります。精神が安定したり、代謝が向上したり、声量が増したり…いいことはたくさんありますが、なにより若々しく美しい印象に」と呼吸の大切さを語ります。
「呼吸美容」とは、生命活動のベースを見直すこと。無理なく自然に長く続けることで、確かな手応えを感じることができるのです。
※掲載した商品は、税込み価格です。
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- 浅井佳代子
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- 大塚まゆか
- EDIT&WRITING :
- 岡本治子、五十嵐享子(Presious)
- 参考文献 :
- 『“隠れ酸欠”から体を守る横隔膜ほぐし』京谷達矢著(青春出版社)、 『逆境に強い心のつくり方 システマ超入門―ロシア軍特殊部隊が生んだメソッド』北川貴英著(PHP文庫)