「抹る」ってなんと読む?「かぶる」ではありませんよ!
明日・2月6日は、『抹茶の日』です。
抹茶の産地として名高い、愛知県西尾市の西尾茶協同組合が制定した記念日ですが、
なぜ2月6日が選ばれたかと言うと、茶道に関係しています。
茶道具で、釜をかけて湯を沸かす、火鉢的な道具・風炉(ふろ)と、「2(ふ)6(ろ)」の語呂合わせです。
現在のお作法では、風炉は5月から10月に使用する形式ですが、もともとの茶の湯の作法は風炉(ふろ)から起こった、という点に着目しているのだそう。現在でも、最高の形式で抹茶をたてる際には風炉(ふろ)が使用されます。
抹茶は、革新的な方向性では、アイスクリームのフレーバーなど、海外でも大人気を博していますね。「green tea」でななく「Maccya」で通じる外国もあるようですよ。日本発の誇らしい食文化でもあります。
本日は「抹」という字の入った日本語のクイズをお送りします。
【問題1】「抹る」ってなんと読む?
「抹る」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「こする。なする。」という意味の言葉です。
<使用例>
「チークの仕上げの色は、ほんのひとはけ、抹るようにふわりとパウダーをのせてください。」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 抹る(する) です。
「抹茶」の「抹」という字の、訓読みの一つです。
なるほど「抹茶」は「抹ったお茶」ですね。
さて、2問目は、大人の会話でしばしば登場する熟語のクイズです。
【問題2】「一抹」ってなんと読む?
「一抹」という日本語の、正しい読み方をお答えください。
ヒント:「ほんのわずか。」という意味を持つ言葉です。
<使用例>
「こちらの案件、おおむね順調に進行していますが、一抹の不安が残っておりまして…」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 一抹(いちまつ) です。
「抹茶」と同じ字である、という流れで読むと簡単な問題でしたが、
「一抹(いちまつ)」という熟語、「抹」の表記を「末」や「沫」でイメージしている方も多いようですので、お気をつけください。
「一抹(いちまつ)」は、もともと「絵の具などを一筆、ぬりつけてぼかすこと=ひとなすり。ひとはけ。」という意味の言葉で、ここから転じて「ほんのわずか。」という意味になりました。
こうした成り立ちを知ると、「扌(てへん)」の漢字を使用する意味ごと、理解できますね。
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本日は、2月6日『抹茶の日』にちなんで、「抹」という字の入った日本語から、
・抹る(する)
・一抹(いちまつ)
などの読み方、意味、背景についておさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:一般社団法人日本記念日協会ウェブサイト/『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)/『精選版日本国語大辞典』(株式会社小学館)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱